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石破の決断〜玉木雄一郎の醜聞〜

11月11日に行われた総理大臣指名選挙。30年ぶりに決選投票までもつれた末、石破茂氏が第103代内閣総理大臣に指名された。石破は自らの就任を静かに喜ぶ一方で、既に数々の“壁”が目の前に立ちはだかることを感じていた。


まず直面するのは『予算の壁』だった。衆院選で与党は過半数割れとなり、自民党は“少数与党”として、予算案の成立に際して野党の協力を必要とする状況に追い込まれていた。石破総理は、支持層の異なる立憲民主党や日本維新の会と協議を進めなければならず、10日に維新の馬場伸幸代表と、11日には立憲民主党の野田佳彦代表と面会を行い、政策協力を打診した。また、“キーマン”とされる国民民主党の玉木雄一郎代表とも党首会談を行い、協力を求めることで予算案成立への道を模索していた。


次に控えるのは『参院選の壁』だ。与党の大敗に伴い、党内では石破総理への批判が高まり始めた。自民党・両院議員懇親会で石破が反省の弁を述べたものの、桜田義孝元五輪担当大臣や青山繁晴参院議員をはじめとする一部の議員からは、総理の辞任を求める声も上がっている。党内の結束が弱まりつつある今、来年の参院選に向けて石破はどのように体制を立て直すのか、厳しい局面が待ち構えていた。


そして最大の『壁』とも言えるのが、再び当選を果たしたトランプ新大統領との関係構築である。石破総理はトランプ氏との電話会談に臨み、日米同盟をさらに高次元に引き上げることで合意したが、対米交渉において親密な関係を築くことができるかどうかが今後の日本外交の命運を握っている。石破は「とてもフレンドリーで、率直に話ができる印象を受けた」と語ったものの、安倍元総理のような強固な関係を築けるかは未知数だった。


また、首班指名のニュースをかき消すほど世間を騒がせたのが、国民民主党代表・玉木雄一郎の不倫報道であった。石破にとっては、政策協力を求める立場である玉木が悪い意味で世間の注目を集める状況は好ましくなく、苦悩を深める材料の一つとなった。正式に総理としての任務を始めた石破は、国民からの信頼と支持を回復するため、これらの難題に立ち向かい、より一層気を引き締めて歩みを進める決意を新たにした。

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