キングダム考察 73巻おまけ漫画 信の落ち込みを本当に癒せるものについての回収もしくは伏線について
【考察その36】
単行本のネタバレです。
表題が難しく、なんだか真面目そうな見出しになっちゃいましたが
基本的におバカ垂れ流し記事です。
勢いで書きました。
内容はかなりライトです。
サクッと暇つぶしに読めるもののはずです。
ですがかなり背中がムズムズすることが書かれてますので
その覚悟も是非していただきたいと思います(笑)。
考察:結構ひどかった羌瘣の励まし(笑)
番吾戦が始まる直前まで、羌瘣は信を避けてました。
これは信からプロポーズを受けてからのもので、避けていた理由は、
恥ずかしい気持ちもそうだと思いますが、
返事がまだできていない申し訳なさもあったと想像していました。
ですがそんな状況を、信が計らい番吾開戦前(71巻84ページ)に
「李信と羌瘣が最強だ」と二人だけの気合いの檄を行ったことで、
羌瘣はその清々しい笑顔(85ページ)から
気まずさを払拭できたものと思われます。
この檄、羌瘣の気持ちも二人の関係にもどちらにも配慮している、
本当に紳士な計らいだったと思います。
この檄は番吾戦開戦直前であり、
おまけ漫画は敗戦直後ということでしたが、
戦争自体は1日で決着はついており、
国境近くまで逃げる時間もせいぜい数日でしょう。
つまり二人はプロポーズ後から一冬越す(70巻218ページ)ほど
そこそこ長く距離を置いてた(71巻13ページ)ところから、
やっと直近元の関係に戻れたばかりだったはずです。
しかし、今回のおまけ漫画で想像するに、
どうやら羌瘣は気まずさの払拭と同時に、
直近の距離を置いていた時期について避けていた理由も併せて
綺麗に表層意識から消し去った(笑)みたいです。
切り替えがいいのはそれはそれで彼女のいいところではあるのですが。
信を励ます動機こそ単に礼に背中を押されたからでしたが、
いざ励ましたい気持ちで思考を巡らせた結果、
羌瘣は記憶に埋もれていてたまたまこの時発掘した、
象姉からの腐ったアドバイス(笑)を実践することにしたのでした。
正確に言えば、アドバイスをネタに
以前の二人の付き合い方を加味した
オリジナルの励まし方法を思いついたようでした。
上の記事で二人が戯れあっている描写が
二人が付き合っている確証だと言う考察をしました。
プロポーズ前、二人が付き合う中で、
きっと羌瘣と信は、日常的にフランクにキャッキャウフフと
楽しく冗談を言い合ってた(笑)のでしょう。
なぜなら今回のコミカルな羌瘣の動作や口調は、
この時突如やってみたとは思えないくらい
恥じらう演技笑すらも自然に行えていたからです。
実は今回、羌瘣は全然、嘘は言ってません。
そう、「直接」胸を見せるなんて一言も言ってないのです(爆)。
羌瘣としては、「直接」見れると勘違いするバカが見るー
(太古の古さ💀、皆知らんよね💀)的な
ネタのつもりだったのかもしれません。
多分本気で
「なんだ服着てんじゃねーかこいつぅ」からの
指で羌瘣のおでこをツンとする(爆)に類するアクションが
信から返ってくることを想定したことだったと思います。
(あ・・・、皆さんお願いひかないで(汗汗汗)。)
・・・ただ、信はどうだったでしょう。
檄は、開戦前の気合い入れが最たる理由でしょうが、
プロポーズが理由で避けられていた状況において、
返事が出来ないならばせめて、
前のようなフランクな関係に戻りたかった希望が
少なからずあったのではないかと思います。
やっと気まずさの回避が出来、安堵していたと思います。
ただ、明らかにプロポーズ前と今とでは、立場は異なってました。
信側ははっきり「結婚したい」(=男女の仲になりたい)意思表明しており、
羌瘣側は結婚の返事を保留(=男女の仲になることは現状ない)
ではありますが、心境的には「前向きな検討中」な状況です。
すなわちプロポーズ以降ずっと信は
馬の鼻面ににんじんを延々とぶら下げ続けられている状態
でした。
「返事はいつでもいい」(70巻216ページ)と言った手前、
信からその状況を変えるアクションは決して出来ないでしょう。
二人の進展のトリガーは羌瘣だけが握っているのです。
今、「信が一方的に我慢している状態」な中、
当然そんな「信の気持ち」を知った上で
「その気になるまで待っててよ」だった羌瘣が、あろうことか、
仲が進んだ男女間のみに許される発言であろう
「乳を見せる」などと突然みずから言い出したわけです(笑)。
あれ?、これもしかして、男女の仲になってもいいっていう表明じゃね?、
・・・って思考に即座に向くのは極々自然でしょう。
もしかして「落ち込んでてよかった」とか思ったかもしれない(爆)。
でも二人が日常的にキャッキャウフフと言い合ってた私の妄想
・・・ではなく、それは信の過去の記憶でもあり、
コミカルな羌瘣の口ぶりは過去と同様の冗談かもしれない疑いも
想定はしていたと思います。
カウントダウン中に信が首に冷や汗を垂らしていたのは
その現れにも見えます。
結局は「一方的に我慢して膨れ上がっている思い」が先に立ち、
頭を上げずにはいられなかったわけですが(笑)、
結果はやっぱり「(羌瘣的な)冗談」でした・・・。
信は、鼻面にぶら下げられてるにんじんを手に取って「あーん」と
口に入れられそうになったまさに瞬間引っ込められ、
歯がガチッと大きく空を切った時のような心境だったことでしょう。
「お前の立場で俺に『そのネタ』を言うと今は冗談じゃなくなるんだよ」
俺が最大限抑えている気持ちをもてあそんでいること分かってる?、
開戦前の檄でお前が気まずい思いを抱え続けないよう計らった俺に対して
恩を仇で返しているんだぞ?。
信はこのように叫びたい気持ちだったのではないでしょうか(苦笑)。
ただ一方、過去と同様今回も、
羌瘣に悪気はなく単に楽しい時間を作ろうとしていたことも
理解していたのでしょう。
沸々と湧き上がる怒りを怒りとして爆発できず、
ジトーッと滲ませるしかありませんでした。
羌瘣はここで、かつてのキャッキャウフフ(しつこい笑)の
冗談言い合いとは違う空気を察したのでしょう。
直前まで信と距離を置いていた理由を忘れていたことや
当時の気まずさは信の配慮によって取り払われたこと、
それゆえに自分が今楽しく当時のやりとりを再現できていることを
この時やっと実感したのかもしれません。
自分が地雷を踏んでしまったと察し、
気まずくなったのがこの複雑な表情だったのでしょう。
「あ」と声を漏らした後、彼女なりに空気を読み、
そそくさと天幕を後にしたんだと思います。
そして信は羌瘣が去ったあと、やっと「くそー」と
怒りを爆発することが出来たと言うことだったのでしょう。
考察:羌瘣の最後の複雑な表情の意味
ここで私、妙に、
最後から2コマ目の羌瘣のアップ画が気に掛かってしまってました。
そう、このメチャクチャ複雑そうな表情、
これまで見たことないものだったので
彼女がこの瞬間どんな思いだったのか、
初見時は全然理解できませんでした。
眉と目を顰めているようには見え、その後のコマで
信の様子を聞かれた返事で「んー多分意外と元気」と、
若干突き放し気味なところから、
一連の話の流れからこのコマは、
「あ、本当に乳見ようとしやがった、え、
でもいっちょ前に怒ってる?、きも」
(笑)って思った表情なのかな、と反射的に思い、
最初はそう理解して飲み込んでました。
羌瘣にはすごく珍しい表情だったのもあって、
とにかく私はテンションが上がり(笑)、
すっかり、今後羌瘣が信を冗談で揶揄うときは
これが彼女の顔になるのではと
先走った妄想を走らせてしまってました(笑)。
ただここで羌瘣は「あ」と反射的に声を漏らしていたことと、
天幕から出て他の人たちに報告しているときに照れている点が
自分に違和感をもたらし、
前項の考察を捻り出すことが出来たわけでした(苦笑)。
この一連で羌瘣は最後に「何かの気づき」があり、
自分がやったことに照れがあった(恥ずかしいことだった)と
思ったと言うことなんでしょうね。
仮に最初に思ったような気持ちだったとしたら
羌瘣は「え」と声を漏らす方が自然だし、
その後の表情も照れではなくむすっとした表情の方が自然だと思います。
そして何より、自分は羌瘣推し。←私の考察では一番重要笑
自分の仕掛けたいたずらにかかった、
自分を異性的な目線で好きな信(そして自分も好き)に対して
そんな意地悪なことを思うわけがない(爆)。
ここでは羌瘣には「悪いことをした」と思ってて欲しい。
そんなものすごく自分の勝手な希望が先に立ってます。
最後はだから「・・・いや、『(怒ることで)元気になった』のかな?」
と言い直したのでしょう、と信じてます。
考察:そもそも信は本当に落ち込んでいたか
そもそも信の「落ち込み」は、単なる拗ねじゃねーか!、と
先に尾平が天幕に入ったところで明らかになったと
個人的に思い込んでます。
ふ、本気で落ち込んでいるやつが机に突っ伏すか???
ずーっとこの状態でいられるわけないだろ?。
(超かたよった意見です笑)
ま、落ち込んだらずっと突っ伏している、そう言う人もいるかもしれない。
ただ私、自分がよく拗ねてたひねたガキだった(爆)から分かるのですが
机で突っ伏し続けるってかなり苦しいよ、この状態。
・・・同意してくれる人は多数派だと信じてます。
学校の授業中の居眠りで象徴的な形だけど、完全熟睡でもしないと
この格好でずーっといる方がもはや拷問とも思ってる(苦笑)。
これが背を預けて座り込んでるとか、
不貞寝してるとかだったならまだ理解できます。
だから私は、きっと信はこの段階で、
落ち込みからある程度持ち上がっていた、と思っています。
で、この時羌瘣も、この時の信がなんとなく
「本気の落ち込みモードじゃない」ことを
気の様子だったりで察せられたため、
冗談で励まそうと思った動機になったと信じたいです。
考察:今回のおまけ漫画の作品上の意味
今回のおまけ漫画は大きく意味を持ったものだと個人的に妄想しています。
それは今までの話の「回収」か、
それとも今後の「伏線」か、絶対どちらかではないでしょうか。
■「回収」の場合
信は自分の戦況的なミスで落ち込んだことが、以前にもありました。
それは著雍戦で河了貂が人質に取られた時です。
その時羌瘣自身も貂を助けそびれたこともあり、
その点を羌瘣が謝ったことで信が激しく羌瘣を責める
「仲間割れ」が勃発しました。
(36巻58ページ〜)
羌瘣はそれ以来、もしかすると
戦いのことで落ち込んでいる信への声がけにトラウマがあった
のかもしれません。
今回も、尾平は信が突っ伏している机に寄って話しかけてましたが
(73巻224ページ)
羌瘣はまだ慰めの方向性が定まっていない最初は、
入り口近くから恐る恐る話しかけ始めたように見えます。(225ページ)
閼与城戦で、城外の桓騎を急襲した龍白を信が討った際、
桓騎兵にも趙軍にも罵倒された信に羌瘣は
信への気持ちへは寄り添っていたものの(65巻125ページ)
具体的な行動は声がけではなく援護という形を取ってました。(134ページ)
・・・ま、この時は「落ち込み」の原因がちと違いますが。
今回、半分は拗ねも入っているかもしれない状況ではありますが、
信が弱っている時にフランクに声をかけられるような関係に羌瘣がなれた、
と言う「回収」だったらいいな、と思っています。
■「伏線」の場合
個人的にはこっちの方を強く推したいです。
とは言っても先ほどの考察とほぼ被っています。
これはこれからの話です。
あくまでも今回は「寄り添い」ではあるのですが
かなりふざけた形で寄り添ってました。
最後「元気になった、かな?」と言った「元気」は、
落ち込みから怒りにシフトさせたもので完結しています。
今後、本当の意味で信が羌瘣に「癒される」シーンが
ちゃんと本編で描かれるのかな?、と言う
過度な期待を抱いております(爆)。
作者様はどちらかというとこういう男女の関係は古風な方を
好まれると勝手に思っているので
結構ありえる思いますが、どうでしょうね?(笑)。
最後に
いやー。
それにしてもこのおまけ漫画ではっきりと、
まだ二人は清い関係だと明らかになりましたな(笑)。
希望通りですわ。(当然か笑)
今回のおまけ漫画で、一番個人的にツボに入ったのは
礼の「嫁になるんじゃろ!」のツッコミに
羌瘣が何にも反論しなかった点なのですが(爆)
ここはグッと我慢して今回スルーすることにしました。
ここに関する考察、本当、いい加減に書きたいよな。。。
本当にその日を心待ちにして今回締めることにします。