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2024年1月の記事一覧
御本拝読「シャーロック・ホームズとジェレミー・ブレット」モーリーン・ウィテカー
二十年来、私はシャーロッキアン。基本的に正典信者だけど、ここ数年はパスティーシュもパロディもオマージュも楽しめる雑食性。そんな私が本書を一言で言うと、「愛……」の一言に尽きる。読み終わるのが惜しくて、読み終わってもずっと目に入る場所に置いておきたくて、この本は愛の具現化だとすら感じる。それほど、たくさんの愛が詰まった一冊。
おそらく最も有名なホームズ俳優・ジェレミー・ブレットとイギリスのグラナ
御本拝読「ナマケモノは、なぜ怠けるのか?」稲垣栄洋
もともと稲垣先生の本が好きだ。植物への愛と、クールな視線と語り口。淡々と、時にユーモアや皮肉を交えながら、植物たちの生き方や様子を教えてくれる。そんな稲垣先生の、主に中高生に向けたちくまプリマ―新書の一冊。いわゆる、「ティーンズ」コーナーの本である。
さて、私はナマケモノガチ勢である。十年ほど前のNHKの番組でナマケモノの特集を見て以来、彼らに夢中である。人に尋ねられれば、軽く一晩は彼らの魅力
御本拝読「女の友情と筋肉」KANA\
たくさん読もうと思って図書館で楽しみに借りた本がことごとくダメ(内容が、ではなくて私個人の好みに合わなくて)で途方に暮れた年末年始。2023年に売れたり賞獲った人のものを中心に借りていたものの、売れ筋と自分の琴線は違うのですね。で、結局は昔から好きな本や漫画を読んで過ごしたという長期休暇。1日に大災害もあり初売りという気分でもなく、そもそも家族もいないし帰る場所もないから一人じっと家で……と、ほ
もっとみる御本拝読「レイモン・サヴィニャック フランスポスターデザインの巨匠」
図書館で読んで、何回も借りなおして、とうとう古書店やデザイン展を探し回って手に入れた本。手に入れるまでの道のりが長くて、それでもどうしても欲しくて頑張る。自分のものになって、ゆっくりうっとり何度も愛しく読み返す。何年かに一回、そういう本がある。それが本書。フランスのポスター画家、レイモン・サヴィニャックの作品集。
小説やエッセイの本、そして漫画やイラスト集だと、古くても割とすぐに手に入る。チェ