いけばな歳時記 モッコウバラ
モッコウバラは白~黄色の花をたくさんつける、中国原産のツルバラの仲間。棘も無く病害虫に強く成長が早いので、庭によく植えられます。花材では八重の黄色咲きが多く使われています。ツル性のため花葉は下から上に向きやすいので、切り花では真っすぐ立てると花葉は下を向きます。
作例は、枝を下げて絡ませ花葉を整えました。赤い花はラナンキュラス。
下のYouTube動画は投入縦添え木の技法の説明。→広瀬テキスト40p
上左 透明ガラス花器で水の中も使って色の対比を作りました。レモンなどのカンキツは水に浮きますので、水中の演出に効果的です。
上右 モッコウバラの一種いけ。花器は背の高いガラス製です。これだけ高さがあれば枝を下げてくることが出来ますが、ただ枝を差し込んでも思うところには留まりません。縦添え木で一度枝を持ち上げてから下げます。
上左 これもモッコウバラの一種いけ。この花器も背が高く縦添え木で一度枝を持ち上げてから下げています。
上右 これもモッコウバラの一種いけです。水盤の角に枝を噛ませてバネで支え、脇枝を使って立ち上げています。水盤を使って剣山無しでいける手法の一つで、私は「アーチ」と名付けています。→広瀬テキスト80p