日本は都市計画を見直せ！
私はこのニュースを見て、坂出市の都市計画に少しがっかりしました。
駅前の再開発により駅周辺に人を集めるのは良いのですが、線路のすぐ近くに商業施設を建てるなよ！って思います。
日本の都市計画や再開発って、線路のすぐ近くに家や商業施設を建てたがるんですよね。
建物を線路のすぐ近くに建ててしまうと、沿線火災があった時に列車を運休しないといけなくなったり、線路の付け替え工事(高架橋の付け替えや維持)などがやりにくくなったりします。というわけで理想は、駅前や線路から数百メートル以内は公園にしておくのが正解です。イメージとしては、下記の図2です。ダメな例(図1)と比較してみてください。
※駅から雨に濡れずに建物まで歩けるよう、屋根付きの跨線橋を作ることは許容とします。ただし、跨線橋はすぐに撤去可能なものにしておくことが条件です。
もし図2のような再開発をせずに図1のような再開発をしてしまったら、それは数学において0で割り算するのと同じくらい罪が重いと思ってください。（←なんの例えだよ・・・）
また、駅と駅の間にも家がびっしり並んでいるところがあり、これは車がないと生活できないだろうという感じです。そういうのは無駄だと思います。神奈川の東急線沿線や埼玉の西武線沿線なんかがまさにそうですが。
まあ地下鉄沿線とか路面電車沿線とかならともかく、ある程度長距離路線である東北本線沿線ですら、宇都宮~東京を行くとまさに図3のような光景が広がっていて、なんか悲しくなります。
というわけで、沿線開発の正解は図4だと思います。
個人的に、図3のような建物群を見ると、そういう建物群は強制的に移転させて、図4のようになるようにした方が良いんじゃないか！と思う時があります。まあ今後、図3のようなまちづくりをしてしまった場合は、たぶんその土地の神様に何代にも渡って謝罪しないといけないくらいに罪が重いでしょうね。
ここまでは割とミクロな視点で土地開発を見てきました。今度は少しマクロな視点から見てみましょう。
都市部を出た時のだだっ広い景色は意外と重要です。日本でだだっ広い自然の景色を見るならば、東北や北海道くらいじゃないですかね？(写真1)
しかし東北でも、農地が売却されて建物(あるいはソーラーパネル)が建とうとしていて、こういう雄大な景色が失われつつあります。そう考えるとものすごく悲しくなります。
ヨーロッパだと、都市部と郊外が完全に分離していてスッキリしています。具体的には、都市部は建物が多く、郊外になると建物1つもないって感じです。ヨーロッパの特急(TGVやICEやユーロスターやItalo)などに乗ると、始発駅を出て10分くらいでだだっ広い農地が広がります。でも、日本だと大都市を出て20分経っても、都市なのか郊外なのかよく分からない光景ですよね。東海道新幹線沿線とかを見ていただければ分かるんですけど、東京を出て15分経っても、いつまで経っても街が続いているのではないでしょうか。
私はマクロな視点だと、図6の都市計画(あるいは土地利用計画でしょうか)が正しいと思います。図6はコンパクトシティのことを言います。
図4と図6のような土地利用にすることで、流域治水や食料自給率の向上につながるのではないでしょうか。
今後の時代に図5のような土地利用計画を立てたとしたら、それは大学の定期試験が赤点になって留年確定になるレベルで罪が重いものと言っても良いですね。あるいは食品販売において消費期限を改ざんするのと同じくらいに罪が重いでしょうね。（←いや、だから何の例えだよ・・・）
つまり、私が言いたいのはこういうことです。
駅前中心のコンパクトシティはやるべき！でも、線路の近くに建物は建てるな！！
です。図1, 3, 5ではなく、図2, 4, 6をやるべきということです。
まあ理想としては、駅や線路から数百メートル離れたところにあべのハルカス並みの高さの建物(マンション・商業施設・病院等)を数件建てる、そして、住民はそこに全部居住してもらう、(路面電車や地下鉄などの都市鉄道は別として地方の主要本線の)駅と駅の間の区間には一切建物は建てずに公園か田んぼにする、がいいですね。
※地方の主要本線：鹿児島本線、長崎本線、佐世保線、函館本線、日豊本線、瀬戸大橋線、予讃線・・・など（必ずしも「〇〇本線」じゃなくても良い。）
坂出市の場合は図6はOKだけど、駅前再開発の観点で図1のことをしかけているのではと思います。坂出市のご担当者様、このブログを見たのでしたら今すぐにでも、商業施設の場所を再検討いただけますと幸いです！
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