孤独のグルメっぽい一日
今日は、午前午後とも出張だったのでお弁当は持ってこなかった。こんな日はどこかの食堂でお昼ご飯を食べるのが楽しみ。誰にも気遣わずひとりで食べる孤高のひと時を味わえる日。
というわけで、駅を降り立ったけれど⋯。そこは荒野。なんだかテキサスの街を思い出した。行ったことないけど。時々、国道をクルマがビューンと走ってる。空は高く青い。
これは痛恨のミスか?
と思ったらお腹がグーッと鳴った。
あー、腹が減った。
井之頭五郎が焦ったときにかかるあの忙しない音楽が頭の中をかけ巡る。
もう、孤独のグルメモード。
焦るな、焦るな。美味い食堂は、きっとある。痩せても枯れてもここはヨコハマなのだ。
そういえば、五郎がスマホで検索して店を調べてるのは見たことないけど、彼は輸入雑貨商。テレビには映らないところできっとあちこちの店を調べ上げてるはず。であるならば、こちらも文明の利器を使おう。
おっ、歩いて500メートルのところに美味そーな店があった。営業時間にぎり間に合うぞ。
早速GO!
駅からは見えなかったけどめちゃ近いよ。
おー、格子戸に暖簾がかかってる。
セーフ、間に合った。
ガラガラっと開けて「大丈夫ですか?」と声を掛けると大将にカウンターを促された。
ほっとひと息。
なかなか粋なランチメニューがある。セイコ蟹丼(雌のズワイガニで小ぶりだけれど、卵を持っていてかに味噌も美味い)、穴子丼、そして1日4食限定のカマトロ丼はすでに売り切れ、残念。
にぎりもいいけど、今日の気分は、
「チラシお願いします」
「あい、チラシひとつ」
女将さんが、お茶を持って来たので一息つく。
ここは、地元では有名な繁盛店らしい。
月曜日のお昼なのにお客さんがそこそこ入ってる。
何やら、半個室からも声が聞こえてる。
「明日、財◯省のトップとふたりでごはんなんです」だって。
財◯省のトップ?大臣、事務次官??
昔は「うちの大蔵省がさ」なんていうとマイワイフを指したものだ。
なにやら商談めいているので、後者のジョークであることを祈る。
「ハイ、チラシお待ち」
大根サラダにアオサのお味噌汁がついたチラシ寿司、美味しそう。
世界中の海で揚がった魚や貝たちがこうして一つの丼の中で邂逅しているさまに感無量。何十年も腕を磨いた職人の手で盛り付けられると丼の中はさながら小宇宙のようで美しい。
さあ、いただきましょう。
黄肌鮪、インドマグロの赤身、鯛、ホタテ、いくら、イカ、アジ、穴子、玉、エビ、甘エビ。もちろん、大葉とサビも。
あー、至福のとき。
目でも楽しみながらひとつひとつの食材を味わう。
が、あっという間に完食。
あ~、うまかった。うしまけた。
帰ろっかな。
ごろ~、ごろ~♪の音楽が頭の中を駆け巡る。
あっ、仕事しなきゃ。笑