何が問題か

前回は信用創造について書きました。
ここまではそんなに問題ないんです。
では何が問題か。
いよいよ核心です。

お金のしくみの問題点それは・・・金利です。
なんといっても金利。
金利がこの世のすべての諸悪の根源といってもいいくらい、
ま・じ・で・最悪です。

なぜ金利が最悪なのか、見ていきましょう。

借金には必ず利息が付きます。
お金を借りた人は、返すときには利息を上乗せしなければならない。

でも、借金でお金が生み出されているんです。
だから生み出されたのは元本の部分だけ。
利息の部分はこの世のどこをどう探しても存在しないはずです。
じゃあどうするか、利息の部分を返すためにまた借金するんです。
この利息のための借金をするのは、元本を借金した本人とは限りません。
別の誰かの借金によってまた新たなお金がこの世に生み出され、
やっと利息が返せます。

誰かが借りたお金が世の中を巡って、
借金をした人が利息分を合わせた金額を集めて返済する。
でもこの、利息を返すための借金にもまた、利息が付ます。
つまりつまり、「利息を払うために借金をし続けるシステム」ってことです。

借金をするのは、マイホームを買う個人とか、
先行投資や運転資金を集める企業等ですよね。
でも、日本は2011年から人口が減り続けています。
借りる人も相対的に減ります。
さらに、人口が減るということは労働力も消費量も減るということです。
成長率が上がり続けるとは考えにくい。
成長が見込めない状態では企業も借金できません。

人口減少の他にも、借金の量が減る要因になるのが金利の上昇です。
金利を上げると借金のリスクが上がって、借金する人が減ります。
借金の量が減ると、マネーストックが減って、借金を返せない人が出ます。
これがバブル崩壊のメカニズムです。

バブル崩壊以降、民間が借金する量は増えなくなりました。
でもそれでは借金が返せなくて倒産する企業が増え続けます。
それを阻止するために、民間に変わって借金を増やし続けているのが政府です。

民間の借金(緑)が途中で増えなくなって代わりに国債(赤)が増えている


民間が借金してお金を生み出していたのはもう、過去の話です。
銀行は成長が見込めない企業には貸せないけど、
政府は潰れないから安心して貸せる。
現在、国債の残高は約1300兆円。
マネーストックのほぼ全てを国債で生み出しています。
そして日銀・民間銀行・生損保等が
その国債全体の80%以上を保有しています。
そうして国債で作ったお金が公務員のお給料になったり、
公共事業の発注によって民間に流れていくことで経済が回っている状態です。
とにかく、借金をしないと回らないってことです。しかも利息付きの。

ではなぜ金利が存在するか、
金利の行き先はどこか。

まだ金利の問題点がピンとこないかもしれません。
次回、もっと最悪な、金利の事実です。


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