見出し画像

$Z世代のアメリカ (NHK出版新書) Kindle版三牧 聖子 (著)

$Z世代のアメリカ (NHK出版新書)

Kindle版
三牧 聖子 (著) 

$解説
「弱いアメリカ」しか知らない世代の、社会変革の想像力とは?

機能不全に陥る民主主義、「保守」化する社会、脆弱な社会保障、拡大する経済格差――
戦後国際秩序の盟主としてのアメリカが今多くの難題を抱え、転換期を迎える中で、
人口の2割を占める米国のZ世代は、社会変革の主体として注目を集めている。

テロとの闘いの泥沼化や金融危機など、自国の「弱さ」を感じながら育った彼らにとっては、
機能不全に陥る民主主義、拡大する経済格差、脆弱な社会保障こそがアメリカの「現実」だ。
長期的には政治・外交にも影響を及ぼすと見られる彼らは今、
どのような価値観や対外政策への志向を持ち、アクションを起こしているのだろうか?

米中対立、反リベラリズムからジェンダー平等、レイシズムまで。
気鋭の国際政治学者が、アメリカの今と未来をさまざまな角

$読者レビューより引用・編集
巷で話題の本書を私も読んでみた。著者は同志社大学大学院准教授で専門は米国政治外交史・平和研究。これは、特に21世紀以降の米国政治を巡る状況を、主にZ世代(2000年前後に生まれた世代)の動向から読み解く、コンパクトながら非常に示唆に富んだ論考。
この世代が、2001年9.11テロとその後のアフガン・イラク戦争へと邁進する米国の一種異常な熱狂とは無縁で、また米国特有の「例外主義(米国だけが世界の範たる国家という意識)」から脱却した意識を持つ者が多い事、「後退していく米国」の中で育ったが故に冷静に自国が抱える民主主義・人権問題等の課題に向き合いそれを是正していこうとする声が強い事など、この若い世代(それはその前のミレニアル世代も含むだろう)が今後の米国の政治状況に「希望を与える勢力」になり得る~あるいは既になっている事実が、具体的な事例解説と共に分かりやすく論述されている。
私は、TikTokが中国発のアプリながらこの世代に抵抗なく受け入れられ、政治的メッセージのやり取りなどにも活用されているという事実が一際印象的だった。全国的に感情的な反中意識が高まる中でも、彼らは「情報操作」に関する過去・現在の事実をきちんと見て判断している。
今も揺れ続け左右の分断・格差拡大といった問題山積の米国の状況は、日本の状況ともある意味とても似ていて、私は日本のZ世代の若者たちも一部「覚醒された者たち(Woke)」が出てきていることを非常に頼もしく感じているが、今後共、米国や日本だけでなく「世界を変えていく、変えていける」のは若者たちである。私のようなおっさんは、それをできるだけ後方支援しようと思う今日この頃である。
<付記>著者が「おわりに」で謝辞を述べている岡野八代・内藤正典各氏ら同志社大の同僚研究者たちには、私も彼らのネット発信などを通じて多くを学んでいる。こういう優れた研究者たちのネットワークは、これからも多くの意義ある成果を発信してくれるだろうし、私も学び続けたい。

商品の説明

著者について

1981年生まれ。国際政治学者、同志社大学大学院准教授。東京大学教養学部卒業、同大学院総合文化研究科博士課程修了。米ハーバード大学日米関係プログラム・アカデミックアソシエイト、高崎経済大学准教授などを経て現職。専門はアメリカ政治外交史、平和研究。著書に『戦争違法化運動の時代』(名古屋大学出版会)、共著に『私たちが声をあげるとき――アメリカを変えた10の問い』(集英社新書)、共訳書に『リベラリズム 失われた歴史と現在』(青土社)がある。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B0C7ZGSX25

  • 出版社 ‏ : ‎ NHK出版 (2023/7/10)

  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/7/10

  • 言語 ‏ : ‎ 日本語

  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 10517 KB

  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効

  • X-Ray ‏ : ‎ 有効にされていません

  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません

  • 付箋メモ ‏ : ‎ Kindle Scribeで

  • 本の長さ ‏ : ‎ 211ページ






いいなと思ったら応援しよう!