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【トーク】星新一自分がおすすめする神回5選

ついに星新一を語る時が来ました。
といっても僕は今年に入ってから星新一の作品にのめり込んだ新参者です。なので正直作品をめっちゃ見てるって程でもないのです。
でもハマったのは本当なので有名な回は結構見ました。勿論マイナーな回も。
今回はそんな僕ですがここを起点に今見た星新一作品の中で個人的に神回だなと思った作品を5つ挙げて生きたと思います。

服を着たぞう

ゾウが催眠術師により、人になる話。
まぁどちらかというと内面、つまり心が人間になったゾウと言った方が正しい気がします。
人間になったゾウはその奇抜な見た目でテレビなどに出演し、どんどんと地位を向上させていき……というのが大雑把なあらすじです。
ゾウなのに「お前は人間だ」と暗示をかけられ、ゾウは人間になる。だがまだ何かが足りず、本当の人間になろうとする。その為に勉強して、学んで。
人間が人間を追求し、本物になろうとする過程。それは僕達人間を更に幸福させる一番の近道なのではないかと思わされました。

おみあげ

地球の文明がまだ全然発展していない頃、宇宙人が人間におみやげをと絵付きの本を渡します。それには発展する為の事が書かれていました。それをカプセルに入れて、外敵の無い砂漠に置いていく、という話です。

この作品をパクリ、自分が書いたとしても絶対にこの作品の最大の味が出せないと思います。この星新一のタンパクな文にある力強いメッセージ性。
オチのまで導くあの文章達。
結局、人間が人間の発展した文明を壊していく、そんな皮肉が込められているのではと僕は考察します。


善意の集積

少女は目が見えなかった。だが周りの人々はそんな少女に優しくた。それは紛れもない善意だ。ある日宇宙人がやってきた。周りの皆は怖がり気絶したが、少女は目が見えなかったので宇宙人に優しく接した。それも善意だ。宇宙人は自分の星に少女を誘う。それも勿論善意だ。
この通り、この後も彼女に善意が集積していく。善意が積み重なって、積み重なって、積み重なって、その善意の集積の果てはどうなってしまうのか。
そんなあらすじです。
これは実際に手にとって見てほしいです。それはもう嘘だろってなります。
とんでもなく、跡形もなく、ヤバい話。この話、星新一の『暑さ』をも超えますよ。

少年と両親

パチンカス不良の少年は両親に暴力や脅しをする。両親は暴れる少年を宥めようと、説得するが、とにかく暴れる。ついには自分を傷つけようとする。こんな脅しほど恐ろしいものはなく、両親は泣く泣く金を渡す。そこでチャイムが鳴る……

初めは両親が散々な目に遭い、かなり不快な気持ちになります。僕はこの少年何か痛い目に遭わないかなと思いました。勿論、星新一はこの少年をこのままにはしません。
自分がこの少年の様だったら最悪だな……
背筋も凍るディストピアの物語です。

手紙

最後に紹介するのは比較的マイナー作品の『手紙』です。
あらすじは、
男がポケットの中に手を突っ込み、手紙を探していた。だが現れない。手紙はいつもこういう場面で出てくるはずだったとはずだと過去を思い出します。
受験生の時や社会人の時に確かにポケットから手紙がでてきている。ではなぜ今はポケットから手紙が出ないのか。その真相がやばすぎるううううという話です。

これは星新一の作品の中で今の所一番のお気に入り作品です。理由は様々で、単純に話としてのクオリティが高いという点、オチの衝撃が大きい点、本当にこれが地球で起こっているかもしれないと思ってしまい、読んだ後余韻に浸れる点、など様々です。
星新一といえば未来予想が凄いと有名ですが、この作品はその真逆で、過去考察です。
これを自分が考えたかった……!
流石星新一、大天才だ。



ということで5つおすすめ回を挙げたわけですが、皆さん知らない回がありましたか?もしあったのなら是非見てみてください。価値観がグルっと変わりますよ。
ちなみにランキングには載ってませんが「鏡」や「骨」「おカバさま」などもおすすめです。
表紙が子供向けだからって見ないのは大損ですよ。まじで一回は「ボッコちゃん」を図書館などで借りて見てみてください。
またランキングを作るかもしれないので、フォローといいねよろしくお願いします。
ではまた。

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