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無脳無体❸最終章

※この話は僕の実体験から着想して作られた作品です。
















         殺してやる。
          みんな













蟻の行列のように皆が列になり、体育館へ向かう。向かう先が蟻地獄とも知らずに。


校長が舞台の上にあがりマイクを持つ。


「皆さんも知っている通り最近、この学校の教師が何人も行方不明になっております。
その原因がこの学校にあると考え、警察方が直接調査する事になりました。
ですので明日から一週間の間、学校は休校になります。なので、」









その瞬間










「キャーァァァ!!」
「なんだなんだなんだ」「穴が空いてる……」「やばいやばい」「何何何?!」「なんだよこれ…」
「みんな離れろ!!」「誰か、誰か助けて!」
「早く体育館から逃げろ!!」

「佐藤が人を撃ったぞ!!」








俺はなりふり構わず乱射する。
人に当たろうが建物に当たろうが関係ない。




周りの奴らはほぼ全員殺した。
他の人間も絶対に生きて返さない。
きっとこいつらのせいで俺の学校生活は毎日苦痛だったんだ。
俺には何も無い。みんなそう思っている。数値化できない才能には目にもくれない教師や生徒、奴らのせいでいつも劣等感ばっかだった。
頭は悪いし運動はできないし顔は悪いし性格もキツい、コミュ力も人望も人脈もカリスマ性も普通の事すら一つもない。
だが、そんな俺にもたった一つ、
この世に一つしか存在しない未だかつてない人類を超えた超人的な個性を得た。
俺はもう人間なんかじゃない。



神に逆らうとどうなるか奴らに思い知らす。




奴ら一人一人が他人そっちのけで体育館から出ようとしている。
集団で出ようとするから先に進まずに詰まっている。後ろの奴らは泣きながら前のやつの間に必死に割り込もうとしている。
俺はそういう奴も容赦なく撃つ。
女子だろうが教師だろうが。



どんどんどんどん道を塞いでいる奴らを殺していき、ようやくロビーに戻ってきた。
おそらくこの時間は全ての門が閉まっているので体育館から出れたところで数分は学校外には出れないだろう。







ここからが本番だ。







俺は全力で走って教室に向かった。






クラスに入る。











「こ、これ以上ち、近づくな。」
「た、頼みます。ゆ、ゆゆ許してください。」
「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。」

震えながら泣いてせがんで来る奴に容赦なく何発も撃ちこむ。本当に馬鹿だな。


教室の端に数人が固まっている。


嘲笑いながら言う。
「残念そんなところにいてもバレバレです。」





俺は銃を右手で持ち、構える。
銃口を奴らの顔に向ける。










そしてトリガーを引いた。
















          「え」
















右手が無くなった。

端にいた男が俺と同じ色、同じ形をした銃を持っていた。














         「頑張れ」










「頑張れ!」
「頑張れ頑張れ!」
「お前なら勝てる!!」





     相手の男に声援が集まった。












俺の手本にあった銃も消えていた。



















なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

痛い。
















        「佐藤、ごめん」















俺の胸に大きな穴が空いた。















俺だけじゃ無かったんだ。
俺だけの個性じゃ無かったんだ。






















   俺ができる事なんて誰でもできるんだ。











          【終わり】








第1話⬇

第2話⬇


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