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ベタ・スプレンデンスにおいてのIBC基準

日本のIBC公認コンテスト(=日本ベタコンテストin大阪)では、2年連続ワイルドベタが総合優勝を果たしており、今もっとも白熱している部門と言っても過言ではないでしょう。

ただ、他国ではIBC公認コンテストではベタといったら「ショーベタ!」となりがちでほぼワイルドベタのエントリーはありません。東南アジア少々…といった程度です。その東南アジアでもワイルドベタ=自国の自然界で採取出来る身近な魚という認識が強いので、やはりどうしてもショーベタのエントリー数には敵いません。

しかし、我が国はどうでしょう。
実は他国と異なる日本のコンテストの最大の特徴は、IBC公認コンテストにおけるワイルドベタ部門のエントリー数の充実さなのです!
その事実を証明するように、ワイルドベタを専門として取り扱っているショップさんや、逆にワイルドにしか興味がない!といった方もちらほらお見受けします。

この盛り上がりを継続させるべく、今回はワイルドベタ枠の1種である、ベタ・スプレンデンスについて超簡易的に紹介していきたいと思います。




■ベタとは

ベタ(Betta, 和名:トウギョ〈闘魚〉)は、スズキ目 キノボリウオ亜目オスフロネムス科(かつてはゴクラクギョ科)ゴクラクギョ亜科ベタ属(別名トウギョ属)の熱帯魚。
広義には、ベタ属に含まれる50種ほどの魚をベタ、ベタ類と総称する。「ベタ」は属の学名 Betta で、タイの方言に由来する。
特に、その中の1種であるベタ・スプレンデンス Betta splendens が、古くから特に観賞魚として世界中で広く親しまれており、狭義には、この種のことだけを指してベタと呼ぶ場合も多い。ただし、他種との繁殖行為がおこなわれることもあり、区別は曖昧である。

Wikipediaより引用

ベタには他の熱帯魚と比べて2つの大きな特徴があります。
1つ目は、空気呼吸、つまり水上にある空気を直接取り入れることです。皆さんがよく目にするベタの動きに、直接水面に口をつけて口を1~2回パクパクしている動作があるかと思いますが、それはまさしく空気呼吸を行っている最中なのです。
2つ目は、オス同士で激しく喧嘩をすることです。
エラを広げながら嚙み付き合い、美しいヒレはあっという間にボロボロになってしまいます。この気の強さは、ベタの祖先である野生の「ベタ・スプレンデンス」という魚が関係しています。ベタ・スプレンデンスはもともと縄張り意識が高い魚でした。その性質を更に荒く、激しく改良して生み出されたのがベタの始まりと言われています。


■ベタ・スプレンデンス

ベタ・スプレンデンスは改良品種(=ショーベタ)の元になっている魚で、主にバンコクを中心とするタイの平野部に生息しています。
長い腹ビレと鮮やかなレッドカラーと、部分的なターコイズカラーの光彩が特徴的な、美しい品種です。


■IBCにおいての理想的なベタ・スプレンデンス

  1. ボディバランス
    ヒレを除いたボディの長さと高さが4:1の比率であること。

  2. 背ビレ
    背ビレには部分的に「蜘蛛の巣」のような網目状の柄が入っており、赤色もしくはターコイズカラーの光彩単色で覆われているのが理想的です。
    ・背ビレに黒の地色が出現していて単色ではない、もしくは赤色が乗っている場合は減点(-5点)
    ・背ビレに赤色のみの場合は減点(-3点)。

  3. 尾ビレ
    尾ビレのベースカラーは赤色です。その根元には半円を描くようにターコイズカラーの光彩が入っているのが特徴です。
    ・ターコイズカラーの光彩が均一に入っていない場合は減点(-5点)。
    ・ターコイズカラーの光彩は尾ビレの半分まで入っているのが理想的でそれ未満の場合は減点(-3点)。

  4. エラ
    威嚇時、エラに2本の線が入ること。

IBCが理想的とするヒレの形を〇で囲ってみた。

ワイルドベタにおいては、ワイルドのみを纏めたマニュアルがあり無料で公開されています。

ただし、すべて英文です……さすが国際団体(涙)
Go〇gle翻訳サイトを使っても、和訳がチンプンカンプンで理解が出来ないことも多々ありますが、いいお勉強になるので軽く目を通してみることをオススメします。

ワイルドのみを扱ったマニュアルは2段目。
赤丸を付けているものをダウンロードしてみよう。


■おわりに

いかがだったでしょうか。
今回紹介したベタ・スプレンデンスは日本ベタコンテストだと【ワイルド部門(ペア出品):泡巣小型種】に属します。
日本のアクアショップでワイルドベタ、特に小型種の取り扱いは非常に少ないですが、今は通販を利用すれば専門店と繋がることができ、購入が可能な時代となりました。
手元にお迎えした際は、ショーベタとは異なる原種の魅力を是非ご堪能あれ!

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