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日本ベタコンテスト2024

5月25日~26日に大阪市内で日本ベタコンテスト2024が開催されました。 毎年大阪で行われる日本ベタコンテストとはベタショップ フォーチュンさんが2012年から主催で行っている、日本で唯一のIBC公認コンテストです。

※過去に1度、三重でIBC公認のコンテストが行われています。

昨年に引き続きポスター作成を担当。
【B】クラウンテール部門:ライトカラーが2つあるなあ……(入稿後に気付いた)


IBCとは全世界のベタ愛好家とブリーダーの国際連合組織です。
ベタの普及と研究を目的とし、ジーン・ルーカス博士らによって1966年に米国で設立されました。
翌年1967年に60人のIBC会員と150人のブリーダー達が海外にて初のIBC公認コンテストを行ったのをきっかけに、世界各国でベタの美しさを競い合うようになり今に至ります。

持ち込んだベタ達が指定されたプラケースに移し替えられ陳列していく様子。


日本のベタコンテストでは自家繁殖部門コレクターズ部門の2種が存在します。
自家繁殖部門は総合優勝を勝ち取ることができ、コレクターズ部門では全体優勝を勝ち取ることができます。
また自家繁殖部門とはその名の通り「自身でベタを繁殖させた個体のみで争われる部門」で、コレクターズ部門とは「店などで購入したベタをそのまま出品することが可能な部門」という意味です。

つまり何が言いたいかというと、

日本のブリード個体が巷の販売個体と同じ土俵で争うと圧倒的に不利であるため、振り分けられて競われているのです。

※分かりやすくお伝えするために上記文言にしましたがやや語弊があります。悪しからず。



これに関してはまた別の機会に話を纏めようと思います…

わたしはこのコンテストに参加するのが今回で3度目です。
そして今年は念願の、初めての自家繁殖部門にエントリー。
更になんと自家繁殖部門オンリーでの参戦
まだコレクターズ部門でクラス優勝すら取ったことないのに攻めるなあ…と苦笑いしながら12匹のベタ達を選抜しました。

エントリーしたベタ×12匹+販売魚×12匹+数日間の生活用品を手持ち搬入する。
自家繁殖部門であればエントリー数と同じ自家繁殖魚を余剰魚として会場で販売出来る。
この物量を手荷物で持ち歩くため毎年「無謀」と、周囲から呆れられるのが鉄板化しつつある。
写真には写っていないが登山並みのリュックサックを背負っている。
自家繁殖魚131匹+コレクターズ魚92匹、計223匹が陳列。
昨年よりベタの数は減ったが人の方は増えていたので
1人あたりのベタのエントリー数が減ってしまったのだと思われる。
2023年の総合優勝および全体優勝はワイルドベタ。
総なめだったワイルドは今ブームの波が来ており、今年は過去一のエントリー数となった。
ちなみに海外のベタコンテストではワイルドベタは全くエントリーが無いため、
2023年の結果はIBC史上初となった。
自家繁殖余剰魚の数も過去最大。
70~80匹がズラリと並び、ほぼ完売した。

※現地のネット環境が悪かったため画質に関してはノークレームで。
   撮影に協力してくださった2名に感謝。


現地のリアルタイムな様子をお届けしてくれた2名のインフルエンサー。
運営でバタバタしていたので自分のベタの様子を落ち着いて見ることは叶わず写真も撮れなかったが、【アクアリウム】の回でわたしのベタ達が複数匹撮影されていたので、しれっと紹介。

・C1-179
・C1-180
・C3-181
全てプラカット。
「これ凄い、綺麗」と褒められている様子が記録されていてとても嬉しかった。

審査は恒例の石津さん(日本)とTomokoさん(オーストリア)の2名体制で行われた。
通常は英語が7割、そこに多国籍の母国語が飛び交う現場となるため
我々日本人には理解が出来ない。
しかしTomokoさんは日本人でもあるため、
今回は日本語メインで審査を行うという、非常にレアな状況だった。
せっかくなので会場の皆に審査員の言葉を拾って欲しいと思い、
MCを務める自分は昨年より沈黙することに徹するよう心掛けた。

そして結果は、……….

8/12匹が入賞!

そしてクラス優勝が2匹、更に部門優勝が1匹という快挙!

\こいつは驚きだぜ/
そしてまさかの2年連続同出品者&ワイルド&同種が総合優勝に!
おめでとうございます!


【C】プラカット部門の部門優勝選出時では自分のベタが2匹並んで互いを潰し合う状況に。
潰し合った挙句、どちらも選ばれなかったらどうしようと内心冷や冷やしていましたが選ばれたのはレッドの我が個体でした…!

また【A】ハーフムーン:レッド&ブラッククラスは1~3位を独占。
これは味を占めました、とっっっても気持ちがいい(笑)
もしかしたら部門優勝を取るより気持ちがいいかもしれない(何でやねん)
ただ、狙っていたハーフムーンの部門優勝には手が届かず…
これは来年の課題となりました。

それではここで【A】ハーフムーン:レッド&ブラッククラスにて3位を取った個体を紹介。

コンテストから約2週間後に撮影したため、一部ヒレが痛んでいましたが力強いフレアリングはご健在。
ハーフムーンは優雅な姿であるがゆえにヒレが重く、活力がないと萎れた花弁のようにみすぼらしくなってしまいます。
フレアリングがいかに大事か痛感しやすい種です。

3位の個体に関しての振り返りとしては、

【欠点】
・ヒレ先がギザギザとしていてなめらかさが足りない
・ボディの一部にウォッシュ(黒)があった
・尾ビレの開き(特に下部分)が少々足りない
   ※180°に開いていると言い切れない気がする

※審査は減点方式であるため、いかに欠点が少ないかが競われる

…といったところでしょうか。
確かに同腹兄弟であるクラス優勝(1位)個体のヒレ先はギザギザしておらず、ウォッシュも確認できませんでした。

ちなみにこの記事を投稿するより前に1位個体は繁殖に回り、無事パパとなって次世代F2に繋ぐことが出来ています。
どんどん繋いで、高みを目指していきたいものですね…!

…という軽い感じではなく、わたしはハーフムーンが大好きであるがゆえに、この種にはひとつ目標があります。

「2022年のコンテスト会場で見た、あのインパクトのあるハーフムーンを、わたしも作りたい」

このHPを運営されている方のハーフムーンを見たのは、わたしがコンテストの会場に初めて足を運んだ時のことでした。

感動。

このひとことに尽きます。
美しかった。そして何より大きかった……
「日本でもこんなに立派な個体を生み出せるんだ…」と頭を金槌で殴られたような衝撃を受けました。ヒレの美しさ以上にわたしはベタのボディサイズにこだわっていたため尚更です。

アレだ。アレを作りたい。
アレの隣に陳列させたい。
アレの隣に並んで部門優勝したい。

目の前がキラキラと輝いていくのと同時に沸々とした闘争心と、一人勝手にライバル意識を抱えて(何様)自宅に戻ったわたしは、しばらくの間フォーチュンさんでベタを購入しまくる生活を送るのでした……

あれから2年。
目標としていた方は諸事情のため翌年ブリードを中止してしまい寂しく思っていましたが、気付いたら自分がクラスを独占。
あの方の個体達が並んでいたらどういった結果になっていただろう。
今回のわたしのブリード個体はあの時のようなインパクトを周囲に与えることが出来ていたのだろうか……
表彰されながら、そんなことをずっと考えていました。


何はともあれ、今年は非常に満足のいく結果となりました。
念願だった脱コレクターズ部門が叶い、正直ホッとしています。
来年はコレクターズ部門だから叶う、とびっきりのベタをエントリーさせたいなと思いつつ、自家繁殖にも更に磨きをかけて継続した入賞が出来るように努力し続けていこうと思います。

\楽しかった!/


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