心動くもの
日曜日、都内のとある小学校の運動会撮影に行ってきた。
写真館さんのヘルプで入ったのだが、いつも学校写真と言えば幼稚園保育園
なのでどのくらいの違いがあるのかドキドキだった。
写真館さん曰く、都内では生徒数が増えているという。
特に一貫校で新しいところは人気で、転校する人もいる程のようだ。
生徒数の数はおそよ800人。前もって聞いていたものの、
いざ、校庭いっぱいにズラリと並ぶ全校生徒を目の当たりにするとその多さに目を見張るものがあった。
これは広角レンズ必須だ。。
11mmまで広く撮れるレンズも用意したが、
それでも撮り切れるかどうか、と思った程だ。
種目は徒競走・団体競技・ダンスなどを学年毎に行うものだった。
対峙してみるとやっぱり
幼稚園生とはスピードもパワーも段違い。
正直、プログラム全部でどういう動きをするものなのか確認したいところだ。
徒競走では、私はスタートを切るところの撮影を任された。
スタート位置に立つ姿はなんとなく緊張ぎみで、表情は固い。
「ようーい・・・」という先生の掛け声で構える姿は十人十色。
そしてピストルの「パン!」という乾いた空に響く破裂音と共に走り出す小学生たち。
目の前の道を真剣に見つめる眼差し。
一体何を思っているのだろう?
彼らはやがてコーナーを回り、スピードは最高潮に。
抜いたり抜かれたりの攻防を広げる。
次のスタートまで余裕があったため、そのあたりも少し撮らせてもらっていたのだが、
その写真の選定をしていると、
歯を食いしばったり、ものすごい苦悶で頑張っている表情・笑ったりしている表情・そして懸命に伸びて地面を蹴る手足がよく分かり感動してくる。
どんな風に見られているかなんて意識してないよね。
ただひたすら我が道を駆け抜ける、
そして、誰かと競って真剣勝負をしている純粋な姿に
胸を打たれるんだろうな。
小学生たちは凄く輝いていてカッコいいと思った。
見ていてワクワクした。
私は中学に入ってから早く走れなくなり、
徒競走が嫌いになっていたけれど、
周りから見れば足の速い遅いは全然関係ないんだという事が今回よく分かった。
遅い子にみんながガンバレと言うのは同情でもなければ恥ずかしい事でもなくて、
「その頑張る姿カッコいいよ!」「元気づけられたよ、ありがとう!」という言葉の代弁みたいなものなんだと思った。
一生懸命何かに取り組む
それだけで
もうめちゃくちゃカッコいい事なんだ。
周りに勇気や希望を与えられる事なんだ。
これはまた一つ教えられたなあ。
ありがとう。
私も
やると決めた事は
嫌いだからとか、苦手だからとか関係なく
自分なりの精一杯で取り組んで、
この日の小学生たちのように
背中を見せて行きたいと思う。