まぶた
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超えて
五百回目あたりからやっと
これは夢なのだと気づき始める
でもその様子が見事なので
まだ数えながら眺めてる
やがて日も暮れたけれど
星が見えないあの暗闇のあたりは
僕のまぶたなのだろう
母の縄跳びは続く
謝ることがあったはずなのに
たぶん
一生謝ることはできないと思う
母が縄跳びをしている
僕はしゃがんで回数を数えている
あんなに腰が痛い
と言っていたのに
背筋をピンと伸ばして
交差跳び、綾跳び、二重跳び
次々ときれいに跳んでみせる
既に数は百回を超えて
五百回目あたりからやっと
これは夢なのだと気づき始める
でもその様子が見事なので
まだ数えながら眺めてる
やがて日も暮れたけれど
星が見えないあの暗闇のあたりは
僕のまぶたなのだろう
母の縄跳びは続く
謝ることがあったはずなのに
たぶん
一生謝ることはできないと思う