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役者は感情を説明する仕事?

どうも、吉見です。

養成所時代から小劇場でお芝居をやっていて
よく聞くのが

感情を説明しないで

という言葉です。

役者を始めて間もない人や芝居をしていない人は
役者って感情を説明するのが仕事じゃないの?
って思う人もいるかもしれません。

役者の仕事は感情を説明することではありません。
僕流の役者の仕事をここにかいてます👇


簡単にまとめますと
役者の仕事は
台本に書いてない部分の役の人物像を膨らませて、
舞台上では役の人物の気持ちに寄り添って表現する
ということです。

、、、説明むずかしいな。

役の感情を説明する①と
役の人物の気持ちに寄り添って表現する②の
違いを昔ワークショップでやったお芝居で説明します。笑
(正しく伝えられるか不安だけど)

ワークショップでやった芝居は、単純明快な設定でした。
自分の家で大切な人を◯してしまった
それだけの設定で、あとはエチュードで演じるという内容でした。
(エチュードとは場面、人物設定だけで行う即興演劇のことです)

当時の僕は最初
息も絶え絶え、はぁはぁしながら、後悔して錯乱状態で泣きながら、風呂場に連れて行き処理する。
というふうに演じてみました。
その時の講師に言われました。

「感情を説明しないで」

出ました。これです。笑
これはまさに①の芝居やったわけです。
おそらく一般人が人を◯すとこういう反応するだろうという説明になってたわけですね。
泣いたり錯乱したりで、発散もできるし演じることに酔ってるパターンにもなってたのだろうと思います。

実際演じてる時の僕は、エチュードということもありますが、次何しようとかどう動こうとか考えながら演じていました。
そりゃ説明してると言われても仕方ないですよね。

次に、もう一度同じ設定でエチュードする際
周りに音でバレてないか。
これからどうなるのか。
◯してしまった人に対してどのような感情を持つのか。
もっと具体的に自分が実際こういうことになったら
というイメージを持って演じるように言われました。

そうすると、
自然とはぁはぁはしないし
錯乱状態ではなく、◯してしまった◯体を見つめたりするし
新しく、感情と共に行動ができたんです。
これこそが②の芝居だったのだろうと思います。
役の感情と自分の感情が寄り添えるように
自分で人物像を膨らませて、気持ちに寄り添って
芝居するという大切さを学びました。

もちろん最初の演じ方で②の芝居が出来ていたら、説明しないでなんて言われなかったのだとは思います。多分。

感情を説明した芝居は、
お客さんからしたらつまらないと思います。
問題文と答えを一緒に見せられてるクイズ番組みたいなもんです。、、きっと。多分、そのはず。

感情を説明するのは結構、役者は陥りがちな気がします。
僕も自戒のつもりで書きました。

面白い芝居ができるよう、磨いていくぞー!!

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