零戦に学ぶプロジェクト全体最適化の真髄
公益社団法人日本技術士会の機械部会で講演しました。
2024年9月13日(金)に開催された日本技術士会 機械部会の月例会合において、「零戦に学ぶプロジェクト全体最適化の真髄」と題する講演を行いました。対面参加約50名とオンライン参加約90名の方々に、ご聴講頂きました。
先端プロジェクトを成功させる要諦は、企画段階での「ニーズとシーズのベストマッチング」と、実施段階での「トップダウンによる全体最適化」です。このことを、零戦の事例研究に基づき分かりやすく解説致しました。
講演の目次内容は、次のとおりです。
【 講演の目次内容 】
1 どうして日本人は、プロジェクトの全体最適化が苦手なのか?
1-1 我が国のプロジェクト運営は、欧米諸国とは似て非なる取り組み方
1-2 我が国の常識は仕様発注方式、欧米諸国の常識は性能発注方式
2 零戦に学ぶ性能発注方式
2-1 旧日本海軍の軍用機調達は、仕様発注方式と性能発注方式の二種類
2-2 零戦が開発に成功した秘訣
2-3 零戦の後継機「烈風」の開発に、旧日本海軍は大失敗
3 戦後の日本人のDNAに組み込まれてしまった仕様発注方式
3-1 戦後、性能発注方式が廃れて仕様発注方式一辺倒となった経緯
3-2 仕様発注方式の特徴とデメリット
3-3 性能発注方式の特徴とメリット
4 仕様発注方式の取り組み方ではソフトウェアを含めた全体最適化が困難
4-1 H3とカイロス、試験1号機に高価な衛星を搭載して打ち上げ失敗
4-2 三菱スペースジェット、型式証明が得られず開発中止