『旅愁・故郷の廃家』!
共に明治40年の唱歌。
作詞は犬童球渓。
今『旅愁』をアップしているが日ごろに増してアクセス者が多い。
なぜかわからない。この時期にあった歌なのかも知れない。
『詫びしき思い』とか『恋しや故郷』とか
あるいは『あれたる我が家』とか『淋しき我が家』とか全体の曲調はひどく寂しいものだ。
歌うたびにこのことが誠に不思議だった。
演歌調の歌が好きなのでたとえ外国の方の作曲でも惹かれるるものがあったが、『旋律』よりむしろ『歌詞』に共感していたのかも知れない。
しかしこの度犬童球渓さんのプロヒールを調べていた時に気づいてちょっとびっくりしたことがある。それは第2時世界大戦が始まってすぐの1943年に犬童さんは彼の故郷熊本県人吉市で自死されていた。享年64。
私が2歳の時だ。
自死される人が全て寂しさ好みの方とは限らぬがこの二つの作品の低流に何かひどく淋しきものが流れていると私は感じていた。
当時の64歳といえば『功なり名をなした』時節と思うがそして何故か定かではないが自ら生を絶ったようだ。
誠に遅ればせながらご冥福祈り上げる次第だ。合掌。