5.答え合わせ ①歩行は杖、患側下肢、健側下肢の順番だ
答えを書きます。
脳卒中の歩行パターンは、
①健側下肢 ②杖、患側下肢
の2動作です。
正確には、重心移動が先にきます。
セオリーと違うのでは?と、思った方に質問です。ほとんどの理学療法士が行っているパターンの杖、患側下肢、健側下肢の順の根拠はなんですか?
「教科書に書いていたから」
と答えるのではないでしょうか?
それは根拠じゃないですよね。
これまでのセオリーである、杖、患、健に足りないのは力学的視点です。
患側下肢を先に出すと言うことは、慣性が全く無いところから筋力で下肢を重力に逆らって振り上げることになります。理学療法士が大好きな筋力です。
これでは筋緊張は高くなるし、バランスが悪くなるし、良いところがありません。あえて筋力は捨てます。(全くいらないわけでは無いが、ごくわずかで歩行は可能)
重心移動→健側下肢→杖、患側下肢
のように行うと、重力を使い、慣性によって動き出した患側下肢が自然と振り出されるというようになります。このように重力、慣性を上手く使うことで患側下肢の随意性がほとんど無くても歩くことができます。
これだけでもやってみてください。
これをやり始めると患側下肢のトゥークリアランスが上手く行かないことがあります。
トゥークリアランスの改善には、もうひと工夫必要です。それは機会があれば、そのうち書きます。先に10個の答え合わせをしていきます。
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