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FGOの高杉晋作について解説
FGOの高杉晋作について誤解している幕末オタクを見かけるので、マスターであり幕末オタクでもある私が解説していこうと思います!Fate世界知らないよ~という人でも理解しやすいように、初歩からちゃんと解説していきますので、長くなるとは思いますが、最後までお付き合いしていただければ幸いです。
また、用語もその都度簡単にまとめていますので、分からなくなったらそこに目を通してください。
Fate世界について
まず、Fate世界を解説していこうと思います。Fate作品について全く知らない、タイトルは知っているけど内容は知らない、という幕末オタクの方々はしっかり読んでいただければと思います。
Fateの世界は「聖杯」を巡って争う「聖杯戦争」というものが行われています。これに参加するには「マスター」が聖杯によって選ばれ、絶対命令権である「令呪」を宿し、サーヴァントと呼ばれる「英霊」を召喚する必要があります。
聖杯:どんな願いも叶える願望器。ドラゴンボールみたいなもの。
マスター:魔術師であることが多い。サーヴァントを召喚し、使役する。
令呪:絶対命令権。三回まで使用することができる。
英霊:英雄や偉人が死後に祀り上げられ、精霊となった姿。
聖杯戦争:聖杯を巡る争い。七組が出場する天下一武道会みたいなもの。
聖杯戦争では七組のマスターとサーヴァントが一つの聖杯を巡って戦い、最後に残った一組が聖杯を以って願いを叶えるのです。
また、聖杯戦争時の記憶は「英霊の座」に「記録」として持ち帰られます。次の「限界」の時に引き継がれる場合もありますが、時にはネタバレになるかもしれないので、調整は入ります。さらに、強烈な記憶は「実感」として引き継ぐ場合もあります。
英霊について、もう少し詳しく解説します。
英霊には「クラス」「属性」「格」があります。
クラスは主に七種類で「セイバー、アーチャー、ランサー、キャスター、ライダー、アサシン、バーサーカー」が存在しています。
属性は二つの組み合わせで表され、重んじる方針である「秩序、中立、混沌」と性格である「善、中庸、悪」があります。また、不安定な召喚であるほど、マスターの性格や性質に引っ張られます。
格は「生前、どのくらい強かったか」や「知名度」によって決まります。
最後に抑止力について。これは型月作品によく見られます。
これは「世界の安全装置」だと思ってください。世界が崩壊の危機に陥った時に発生する見えざる力です。
余談ですが、サーヴァントを召喚したからと言って、絶対にサーヴァントがマスターに仕えるとは限りません。中にはマスターが気に入らないから、「触媒」が気に入らないからと、マスターを消す場合があります。
英霊の座:世界の外側にある場。ドラゴンボールの天界とか界王界的な。
現界:召喚とほぼ同義。その世界に英霊を召喚すること。
クラス:ポケモンのタイプみたいなもの。基本は七種類。
属性:サーヴァントの性質を表すもの。
格:どのくらい強いか。ドラゴンボールでいうと戦闘力。
抑止力:世界の安全装置。警察とか公安みたいな。
触媒:特定の英霊を呼び出す手がかりや遺品。
FGO世界について
作品によって世界観が違ったり、時代が違ったりして複雑なFateシリーズですが、「Fate/Grand Order」は「Fate/stay night」や「Fate/Zero」などとは違う世界線ということだけ頭に入れておいてください。設定は同じです。ここからは独自の世界線です。
FGOの世界では「人理継続保障機関フィニスカルデア」が人類の決定的な絶滅を防ぐために密かに動いています。しかしある日、大規模な「人類史の改変」により人類絶滅の危機が迫り、主人公は「過去・現在・未来」だけでなく「パラレルワールド」も冒険して、その危機を脱しようと奮闘しているのです。
要するに「英霊たちと歴史を守る物語」なのです。
また、危機の原因として「特異点」が発生しています。簡単に言えば「歴史の流れがずれている場所」です。
特異点:歴史の流れがずれている場所。
ぐだぐだイベントとは
ほぼ毎年行われているこのイベントですが、FGOのスピンオフだと思ってください。だいたい奇妙なことになっていることが多いです。例えば、高床倉庫を違法建築したり、デカい埴輪が襲って来たり、五稜郭が浮き上がったりします。もう「シリアスが入る変で面白い、日本のサーヴァントが活躍するイベント」だと思っていてください。
また、イベントでは史実とは全く違う歴史を歩むことが多いです。なので、ファンでは「ぐだぐだ時空」と呼んでいます。
「2021年 ぐだぐだ龍馬危機一髪」
まずは、高杉晋作が初登場するイベントから。
イベント10話分を分かりやすく解説していきますが、詳しい描写は省略させていただきます。全編見たいという方は、YouTubeにある動画を見て下さい。また、結構長いので、最後に軽くまとめます。「長いわ!!」と思った方は、そちらをご覧ください。
事の始まりは「織田信長の頭(ノッブヘッド)が消えたこと」からです。もう既に訳が分からないかもしれないですが、落ち着いてください。当時の私も理解不能でした。
そして、主人公たちはノッブヘッドを取り戻すために1870年代の日本の東京付近へと冒険します。同行するサーヴァントは茶々、森長可、坂本龍馬(&お竜)、岡田以蔵の4騎です。
主人公が降り立ったのは『江戸城流血開城』事件から五年が経過し、新しく首都となった維新都市『SAITAMA』です。降り立った際に主人公は同行するサーヴァントたちとはぐれてしまいますが、落下してきた女の子、謎の蘭丸Xに出会います。
なぜか襲ってくる「坂本龍馬らしき人物(以後、坂本龍馬?)」とキンノブ(敵)に対抗するために蘭丸Xと共闘。坂本龍馬?の力によって狂暴化した茶々を助けるために、合流した森長可と「同行者の坂本龍馬(以後、坂本龍馬(真))」も加わって戦います。
どうにか茶々を助け出し、拠点である坂本探偵事務所へと逃げ込んだカルデア一行。坂本龍馬(真)曰く、この世界に来る際に何らかの理由でバラバラの時間軸に出てしまったそう。坂本龍馬(真)だけは主人公よりも先に到着していたため、拠点を設置し、都市の情報を集めていたとのこと。
彼は以下のように話してくれました。
本来の歴史では勝先生の働きかけで行われた『江戸城無血開城』が行われず、その場でたくさんの幕府の人間……そして、薩摩、長州の要人が殺害された。
『無血』ならぬ、真逆の改革――そう。『江戸城流血開城』事件だ。
その後、江戸を舞台に血みどろの戦争が行われ、江戸は壊滅し江戸幕府も崩壊。
武蔵国であるここを、新しい都に定め、日本の首都『SAITAMA』としたらしい。
そしてこの特異点において、いわゆる汎人類史における『明治維新』は行われず、明治、大正を越えて一飛びに昭和の世、『昭和維新』と呼ばれる改革が行われた。
つまりこの特異点は、50年程本来の歴史より、早い世の中を迎えている。
簡単にまとめると以下の通りです。
『江戸城流血開城事件』によって維新が成された
50年程早く時代が進んでいる
さらに彼は、この『SAITAMA』を治めているのは、軍事複合企業『高杉重工』であると教えてくれます。
また、坂本龍馬(真)は、あの時坂本龍馬?と遭遇していないため、自分の偽物がいるということも知らない状況です。
そんなこんなで、主人公たちは多くの謎を抱えたまま、ノッブヘッドを探し始めます。
ある時、外で謎の人物に襲われる蘭丸と主人公。二人を庇ったのは森長可でした。謎の人物は主人公を引き渡すように交渉をしてきますが、二人は引きません。助太刀を申し出てきた出雲阿国と共に謎の人物と戦います。
奮闘する三人でしたが、謎の人物は後から現れた岡田以蔵に説得され、共にその場を去りました。
事務所に戻ると情報収集を済ませた坂本龍馬(真)が帰ってきて、次のように言いました。
君に会わせたい人がいるんだ。僕の古い友人でね。
この維新都市『SAITAMA』を治める高杉重工の社長……。
――高杉晋作。
主人公たちは高杉重工へと赴き、高杉晋作と出会います。そして、彼と情報交換を始めます。
僕はこの維新都市『SAITAMA』を牛耳る悪の軍事複合企業『高杉重工』の社長、高杉晋作。
先の昭和維新で得をした連中にとって、僕は英雄。
損をした連中にとっては、諸悪の権化、というだけの話だ。
その昭和維新で損した最たる連中ってのが、『昭和勤皇党』、
そしてその首魁――武市瑞山。
彼ら勤皇党は『幕末の夢よもう一度』と、出来もしない理想に
取り憑かれているんだよ。
彼の発言から分かることは
昭和維新で損をした連中は『昭和勤皇党』
トップは武市瑞山
の二つ。さらに、彼は驚くべき発言をします。
いやぁ、驚いたよ。てっきり、坂本君は勤皇党にいるものだと
思っていたからね。
高杉晋作も「もう一人の坂本龍馬に出会ったことがある」というのです。
ここで、坂本龍馬の偽物がいる、ということが確定します。
また、彼は『江戸城流血開城』のことを次のように解説しています。
実際に行われたのは聖杯戦争。
死んだはずの僕や武市瑞山が召喚されてね。本来の歴史では、
あり得ない流れの中で僕らは聖杯を奪い合い、
本来生き残るべきだった連中を殺しつくした。
まあ、いろいろあって僕が聖杯を手にしたというわけだけどね。
そして聖杯の力でこの特異点を固定化した。
この特異点、聖杯を使っても何故か修正が利かなかった。
で、仕方なく一旦、僕が治める形で
都市ごと改変させてもらった。
また、坂本龍馬(真)の推測により、以下のことが分かりました。
『江戸城流血開城』は聖杯戦争だった
高杉晋作は既に英霊である
聖杯を使っても特異点が修正されない
起点にノッブヘッドが関係しているため、修正されない
ノッブヘッドを見つけ、特異点を解体するために、主人公は高杉から持ち掛けられた同盟に同意します。
高杉による力試しを受けた一行は正式に同盟を結び、高杉重工からの支援を受けることになります。
(ちなみに、ここで主人公はしれっと高杉に気に入られます)
ここで少し、高杉晋作に関する他キャラからのイメージが語られます。
蘭丸X:傍若無人を絵に描いたような人物でありますね。
坂本龍馬:そのせいで長州でも少し煙たがられていた時期も
あったからね。でも間違いなく英雄の器だよ、
高杉さんは。
森長可:どうだかな。
ああいうのは英雄の器ってんじゃなくて……、
カルデア一行は二手に分かれて行動を始めました。一方は坂本龍馬、もう一方は主人公とその他のサーヴァントです。
まず、主人公たちは出雲阿国から彼女の目的を聞き出します。
私が追っているのは、維新の大罪人、坂本龍馬……。
あの『江戸城流血開城』事件の主犯にして、
昭和勤皇党のもう一人の盟主。
彼女は坂本龍馬を追っていましたが、坂本龍馬が二人いるということは知らなかったとのこと。
さらに、坂本龍馬が「大罪人」とされることについては次のように語っています。
(江戸での聖杯戦争で)召喚されたのが、
坂本龍馬、高杉晋作、武市瑞山、田中新兵衛らのサーヴァント。
そして私、既に死んだはずの人間がサーヴァントとして蘇り、
日の本の覇権を賭けて争う戦い、新政府と幕府の
いわゆる代理戦争の様相を呈していたのです。
聖杯戦争でありながら、サーヴァントの一騎、
坂本龍馬が話し合いによる無血決着を言い出したのです。
聖杯戦争はサーヴァント同士の殺し合い。
話し合いなどで解決するわけではないのですが、
あの方は謎の交渉力で話し合いの場に皆をつかせることに
成功いたしました。
ですが、これは全て坂本、武市、そして高杉による出来レース。
裏で結託していた三騎は他のサーヴァントを騙し討ちにし、
新政府軍、幕府軍の要人を皆殺しにしたのです。
結局、聖杯は二騎を裏切った高杉様に渡り、
聖杯戦争は終結、するはずだったのですが……。
彼女が坂本龍馬?を追うのは、この特異点の発生源になっているからとのこと。というのも、聖杯戦争で最初に召喚されたのが坂本龍馬?だから。そのため、高杉と共に坂本龍馬?を追っているそう。
一方、坂本龍馬(真)は勤皇党の本部に辿り着きます。本部前では岡田以蔵が待ち構えており「龍馬に話がある」とのこと。
それにの、裏切り者はどっちじゃちゅう話じゃ。
ここで、坂本龍馬(真)が坂本龍馬?と対峙します。
坂本龍馬(真)と行動を共にしていたお竜は驚愕。坂本龍馬?が持っている天逆鉾によってお竜は狂暴化させられてしまいます。
(お竜について少し補足しますが、FGOにおけるお竜は人ではなく、大蛇です。人の形をしていますが、本来は大蛇の姿をしています。なぜそうなのかは話すと長くなるので、今回は省略しますね。)
狂暴化したお竜を連れた坂本龍馬?は主人公たちの拠点を襲撃。襲撃された主人公たちは高杉晋作に助けられ、その場からどうにか避難します。
退避した主人公たちは高杉晋作に「龍馬が二人いることは知っているのか」と迫ります。その問いに対して彼は
坂本龍馬?とは聖杯戦争で争った仲
坂本龍馬(真)はお竜を連れていたから何かあるとは思った
と語ります。
また、坂本龍馬(真)は勤皇党に捕まってしまったとのこと。
さらに「坂本龍馬の処刑が行われる」という一報が入ります。
ここで、昭和勤皇党による放送が流れ、武市瑞山は次のように語ります
(『江戸城流血開城』)事件において薩長や幕府の要人を
悉く殺害したのは坂本龍馬と彼(高杉晋作)は言うが、
真実はそうではない!
本来あの会見において、薩長と幕府は話し合いによる
江戸の無血開城を行うために集まったのだ。
それを高杉は薩長や幕府の人間を謀り、皆殺しにした!
そして江戸の地を炎に包み壊滅させ、
全ての罪を我が盟友、坂本龍馬に着せ、
己はのうのうと民を救った維新の英雄と嘯いたのだ!
私、武市瑞山と盟友、坂本龍馬はあの惨劇をなんとか生き延び、
この維新都市に潜伏した。
だが高杉は真実を知る我らを生かしておくわけには行かず、
市民らに我ら勤皇党を悪と断じさせるため、
更なる策謀を行ったのだ。
それがこの偽の坂本龍馬による、市民の虐殺行為だ!
もう、情報や主張が混沌としてきたので、ここで各々の主張をまとめていきます。
高杉晋作:昭和維新(聖杯戦争)で損をした連中は『昭和勤皇党』
出雲阿国:新政府軍、幕府の要人と他のサーヴァントを皆殺しにしたのは高杉、坂本、武市の三人。聖杯はさらに裏切った高杉の手に渡った。
武市瑞山:新政府軍、幕府の要人を皆殺しにしたのは高杉。坂本は罪を着せられた。高杉は偽の坂本を使って、勤皇党を悪とした。
結局、誰が黒幕なのかが分かりません。
さらに悪いことに、この放送ではカルデアの坂本龍馬が偽物、維新都市で動いていた坂本龍馬が本物とされていまいます。
居ても立っても居られない主人公たちは「カルデアの坂本龍馬を助けに行く」と高杉に訴えました。感化された高杉は主人公たちが勤皇党へ突撃するのを手伝うことに。
森長可と茶々を囮にしている間に、主人公たちは勤皇党本部に潜入。道中で出雲阿国は「聖杯戦争に参加したのは故郷を滅ぼした悪神を探すため」と語ります。
ついに、ノッブヘッドが入った箱を見つけた主人公たち。しかし、偽物の坂本龍馬が奪還を阻みます。蘭丸Xが「なぜこの箱を持っているのか」と迫ると、偽物の坂本龍馬は次のように話しました。
これは僕が先の聖杯戦争で森蘭丸から奪った彼の宝具。
すなわち、第六天魔王信長の首級。
先の聖杯戦争で召喚された森蘭丸は
僕が真っ先に始末してしまったからね。
昭和維新の時に起こった聖杯戦争で偽物の坂本龍馬が真っ先に倒したのは森蘭丸であり、その宝具を奪ったというのです。
さらに、この宝具は本来の歴史で失われた首が元になっているため、聖杯と組み合わせることで、あり得ない歴史を無数に分岐させる可能性を持っています。
彼も言っていますが「特異点分岐装置」になるのです。
聖杯戦争が終わっても英霊たちが残っているのはこの装置の影響であり、この装置がある限り特異点は存在し続けます。
偽物の坂本龍馬と戦い、ノッブヘッドの奪還を図りますが、逃げられてしまいます。
主人公たちが後を追いかけると、部屋には高杉、偽物の坂本龍馬、武市、新兵衛が揃っていました。
武市は新兵衛に高杉を始末するよう命じますが、なぜか武市に切りかかってしまいます。さらに、狂暴化も。
混乱する主人公たちですが、ここで高杉は偽物の坂本龍馬と裏でつながっていたことを暴露。とにかく態勢を立て直すために、助けに来た坂本龍馬(真)や岡田以蔵と共に武市を連れて逃げます。
命からがら探偵事務所に戻ってきた主人公たち。坂本龍馬(真)から、偽物の坂本龍馬の正体を聞き出します。
彼はおそらく僕が抑止力のサーヴァントとして
契約しなかった僕。
僕はあの日、死の間際に世界と契約した。
死後も誰かを救えるようにとね。
だから本来、僕は通常のサーヴァントとして
召喚されることはないんだ。
その僕が、先の聖杯戦争で召喚されたとするなら
それは僕が守護者ではなく、
英霊として”英霊の座”に登録された世界。
つまり、近江屋で死ぬはずだった僕が生きながらえた、
この特異点だからなんだ。
さらに、出雲阿国は付け加えます。
あの坂本龍馬が坂本様なのは間違いございません。
ですが、中身は違うのです。
田中新兵衛を操ったあの力を行使するとき
一瞬、垣間見えたあの魔力。
あれは、生前の私が追いかけ続けて
ついぞ封ずる事叶わなかった、古のまつろわぬ神……
―――『天逆神』。
つまり、偽物の坂本龍馬は「ガワ」は坂本龍馬ではあるが、「中身」は坂本龍馬ではないのです。
天逆神は人の心の隅にあるほんの小さな負の感情を増幅させ操る悪神です。聖杯戦争で召喚された坂本龍馬に取り憑き、今に至るということでした。
一致団結した主人公たちは高杉と天逆神を打倒するために動き始めます。魔力を総動員させ始めた高杉達。武市はその目的が「キ神計画」の完遂だと悟りました。
都市に配置されている6つの魔力炉を抑えた主人公たちは高杉重工本部への乗り込みます。そして、高杉は奇神を起動させるために住民を巻き込んだ魔力補填を始めました。天逆神は坂本龍馬(真)によって体を失い、姿を現します。
ここで、天逆神を倒し……とはいきません。高杉が用意していた奇神アラハバキが現れ、天逆神はそれに取り憑こうとします。しかし、この土壇場で高杉は天逆神を裏切り、アラハバキを起動させるために天逆神をアラハバキに取り込ませました。
そもそも、高杉の目的は何だったのか。彼は次のように語ります。
すべてはこいつを完成させるための計画。
維新都市もこれまでの何もかもな。
聖杯、信長の首……そして天逆神。全てを組み込むことにより、
特異点を塗り替える奇なる人造神の完成。
また、武市の「あの時、同志たちと国を思い語り合ったのも全て噓だったというのか」という質問に対しては
嘘じゃない。万民の為の新しい国を作る。
今も僕はそのつもりだ。
俺が目指したのは真の維新だ。惰弱な支配者を廃し、
絶対的な王を尊ぶ世。あらゆる人間が畏怖し、
従うことしか出来ない王。
だがその王たる者は人ではダメだ、人では国は変わらない。
歴史が証明している通り、どんなに偉大な王でも
人である限りやがては衰える。
何も変わらない、そんな事では国の根幹は変わらない。
そう、人ではダメなんだ。
つまり、人ではなく神のような偉大な存在が国の上に立つ必要がある、と彼は言っているのです。
ここで主人公は「偉大な存在がいないと人は人であることを律せない」という高杉の発言に「でもそこに人の意思はない」と返します。そして高杉は「そうだな、その通りだ」と言った後、次のように続けました。
ようは俺は……『面白ければいい』んだ。
この発言に武市は「天逆神に精神を侵されているのか……?」と驚愕しながらも疑問を抱き、高杉は「多少は俺に影響あるかもしれん」と一言。
この後はさらに盛大なネタバレになってしまうので、アラハバキを倒した後に飛ばさせていただきます。
無事、ノッブヘッドの奪還と天逆神の討伐を果たした主人公たち。高杉はこの間に劣勢ながらも戦いを続けようとしましたが、持病の結核を発症。長くは持たないと察し、戦いを続けるのを諦めます。そして、維新都市を去っていく主人公たちを見送るのでした。
また、後日談において、AIタカスギが「もしも天逆神に高杉晋作が乗っ取られた際の切り札」として開発されたことも分かりました。
「最後雑過ぎない?」と思うかもしれませんが、全部ネタバレしたらな~んにも面白くないので、これぐらいに抑えておきます。気になる方は全編見てみてください。激アツのバトルが繰り広げられているので、すっごく面白いです。
それでは、おさらいに入りましょう
2021ぐだぐだのおさらいと考察など
この特異点の起点は近江屋事件=元の特異点は近江屋事件
発端は坂本龍馬が生き延びてしまったこと
その後、戊辰聖杯戦争が発生
召喚されたのは高杉、坂本、武市、出雲、森蘭丸(分かっているのは)
坂本が召喚されているため、近江屋事件ではないどこかで死んでいる
マスターは判明せず
新政府軍、幕府の要人を皆殺しにしたのが誰かは明確に確定せず
ノッブヘッドは聖杯と共に特異点分岐装置に
高杉は『キ神計画』を遂行したが、主人公に阻まれた
そう、ちょっとだけ謎が残ってるのがこのイベントなのです。おそらく、今後のイベントで語るために余韻を残しているのだろうと考えられます。
そして、問題になっている高杉のあの発言です。
ようは俺は……『面白ければ』いいんだ。
幕末オタクはこれを証拠に「こんなこと言わないから、高杉晋作ではない」と言っています。そりゃ、”生前の”高杉晋作はこんなこと言わないと思いますよ?しかし、これは”英霊”として聖杯戦争に召喚され、天逆神の影響を多少受けたであろう高杉晋作です。幕末オタクが理解できていないのはここではないか、と思います。
つまり、幕末オタクは生前の姿と英霊の姿を混同してるのではないかと推測します。だから高杉晋作と呼びたくなくて、ふご杉と呼ぶと。
何度も言いますが、これはあくまでも生前の高杉晋作ではなく英霊としての高杉晋作です。だから「ふご杉」と呼ぶ、なら納得がいきます。
Fate世界の設定をまとめた際に、私はサーヴァントたちの属性について解説しました。この聖杯戦争がどのような形で行われたかは定かではありません。また、マスターについても不明です。しかし、高杉らは不安定な状態で召喚されたか、マスターという要石がいなくなったため、変質しやすくなったのではないかと考えられます。さらに、サーヴァントの中には逸話や一般的な解釈を基に英霊になっている場合もあるので、英霊=生前ではない可能性が高いです。
憶測なので何とも言えませんが、考えられるのは「英霊としての高杉晋作は生前の高杉晋作と違う性質を持っている、または変化した」ということです。
2023CBC「カルデア重工~君と僕のBtoB」
次は、高杉晋作が実装されたイベントのあらすじを解説します。
まず、CBCとは毎年ホワイトデー付近で行われているイベントで「カルデアボーイズコレクション」の略称です。本来、高杉晋作に実装の予定はありませんでしたが、予想外の人気に驚いた公式が実装を決定。CBCイベントと共に、実装が決まりました。以下の動画で発表の様子が見れます。
さらに、告知CMにまで……
相当の人気であることが伺えます。
あらすじに疲れてきたかもしれないので、ちょっと余談。
2021年と2023年の高杉晋作を見比べて、あることに気づいた人がいるかもしれません。
「あれ、なんかちょっと幼い……?」
そう、ちょっと幼く描かれています。これには色々あったみたいなので、詳しくはTYPE-MOONエースの15とFGOマテリアル14に記載がありますので、そちらを見てみてください!
では、本題に入っていきましょう。
龍馬危機一髪では、坂本龍馬、岡田以蔵、武市瑞山、田中新兵衛と土佐の偉人たちが活躍しました。しかし、高杉晋作は……
何も成さずに死にました。
今回も特異点修復のためにSAITAMAに出向きます。同行者はヘクトール、佐々木小次郎、織田吉法師、エミヤ・オルタです。しかし、特異点からの逆干渉により移動にズレが生じ、またバラバラに。気が付いたらまたSAITAMAの路地裏にいた主人公。
ここで高杉晋作と出会います。「生きとったんか社長!」と驚きつつ、高杉からラーメンを食べないかとお誘いが。そしてどんどん話を有耶無耶にしていく高杉、挙句の果てには
君、金持ってる?
そんなこんなで、主人公にラーメン二杯分を支払わせ、食べながら情報共有を始めます。
高杉曰く、目が覚めたらSAITAMAにいたとのこと。そして、契約を持ちかけられます。急がないと、と急かしてくる高杉。ここで、なぜか高杉の敵となった奇兵隊が主人公の身柄を引き渡すようにと迫ってきます。
契約して魔力供給が始まり、奇兵隊との戦闘を繰り広げる高杉と主人公。しかし、あっさりと負けてしまい、なぜか敵になったエミヤ・オルタによって、高杉重工ならぬ吉田コンツェルンへと連れていかれます。
気づいたら二人は社長室にいました。そして、入室してきた松陰先生に驚く二人。彼は「カルデアの魔術師と話がしたい」とのこと。ここで、高杉が思わぬ再会にテンションが上がり、口が回ります。話を遮られて苛立った先生は慮外者パンチを繰り出し、強制的に黙らせました。うん、手荒ですね。
思わぬ対応に「先生、高杉晋作です!」「覚えていないんですか」と騒ぎ立てると、先生はなんと
ええ、覚えていませんね。
ましてや貴方のように死んだ目をした男はね。
とまさかの反論。この発言に高杉は狼狽えます。
そして高杉が静かになったので、先生は主人公と話を続けます。
なに、難しい話ではありません。
この僕に君のカルデアをくれませんか?
衝撃発言です。君の返事を聞かせてもらいたい、と迫りますが主人公は流石に断ります。主人公の了承を得て合法的にカルデアを手中に収めたかったそうです。(合法的とは……)
残念ながら主人公の了承を得られなかったので、主人公を人質にカルデアと交渉をしようとする先生。ここで、この窮地にヘクトールが助けに来ます。ヘクトールから撤退を進言され、それを飲んだ主人公。さらに、佐々木小次郎も参戦します。窓から飛び降り逃げようとする高杉と主人公たち。
ここで、先生は高杉にこう言いました。
また逃げるんですか。久坂君が死んだときのように。
知っていますよ、何も成さなかった君のこともね。
ここで、これを読んでくださっている心優しき幕末オタクの皆様へ。色々言いたい気持ちは分かりますが、抑えてください。まだ一話です。
流石にいくら先生とはいえ、言っていい事と悪いことがあると逆上しそうになる高杉。ヘクトールはこの言い争いがすぐには終わらないと思い、主人公に対して「高杉にしがみつけ」と指示。そして、彼が装備しているガジェットを利用して脱出をします。
落下していく高杉と主人公。サーヴァントあるあるの「着地任せた」をしますが、無事失敗。なんだかぐだぐだしてきました。(高杉が庇ったので主人公に怪我はありませんでした)
軽く自己紹介を済ませ、これからの方針を定める4人。とりあえず、高杉重工の新生版「カルデア重工」を立ち上げて、松陰先生の企みを止めるべく動き始めます。
まずは軍資金を集めるために「維新まんじゅう」を売り始めます。しかし、一向に売れそうにないまんじゅう。その理由は「松陰ダイフク」にありました。はい、そこの長州オタク立ち上がらないでください。食べたいなら萩に行ってください。
ここで、主人公がしれっと買っていた松陰ダイフクを解析する高杉。主人公に食べるなと指示し、ヘクトールには工場の場所を突き止めるように言います。
その夜、工場へと奇襲を仕掛ける4人。高杉は大福の効果について「大福を食べた人間を松陰先生に心酔させる」と言及。要するに、洗脳してます。
どういうつもりなんだ、と考えていると松陰先生が現れます。高杉は「どういうつもりなんです」と言いますが、松陰先生は「キ神計画と変わらない」と。流石にそれを言われてしまっては立つ瀬がなく、言い返せない高杉。
そして、考えもなく行動していることを松陰先生は非難します。「考えならある、こんなちまちましたやり方は合わない」と断言した高杉。とりあえず小次郎に持たせておいた火炎瓶で工場を焼き始めます。デジャヴですね。
突拍子もない行動に驚いた先生は「馬鹿ですか!」と4人を止めにかかりますが、4人は上手く脱出。
工場を焼いたお陰でまんじゅうの売れ行きは向上。しかし、絶好調だがこのままいくと倒産してしまう、と高杉は言います。なんと、事務処理が追い付いてないのです。ご存じの通り、高杉は数字が得意ではありません。ヘクトールは軍事しか明るくなく、佐々木小次郎も剣術しかできず、主人公は会社の事務ができるほどの数学の知識は持ち合わせていません。
ここで登場したのが出雲阿国です。前回も高杉重工で経理を担当していた阿国は今回のカルデア重工でも経理や事務を担当します。
吉田コンツェルンを倒すべく、高杉はいつの間にか起業していた織田吉法師にM&Aを持ち掛けますが、その場には松陰先生も。高杉の方が到着が早かったので、高杉と組む……かと思いきや吉法師は松陰先生と組むことを決定。見事M&A失敗です。
ここで、久坂との回想が入ります。詳しくは四話を参照してください。
業務提携失敗を報告した高杉。なんと、カルデア側から社長退任を要求します。理由は用途不明のお金の行方です。高杉は仕方なく、その訳を説明するために奇神の格納庫へと案内しました。
奇神は本来高杉の宝具ではありませんが、高杉の宝具の特性として「最新鋭の兵隊を作ることができる」があります。そこで、特異点の特性も利用して宝具に組み込んだのです。
逆に主人公側にクビを言い渡し「一人でやる」と言い始める高杉。主人公はとりあえず、高杉の攻撃から逃れるために退避しました。
奇神を動かし、吉田コンツェルンへとカチコミに行く高杉。一方、主人公たちは織田吉法師と合流します。そして、彼から『黒船が来る』とトンデモ発言を受けました。
カチコミに行った高杉ですが、現れた『戦艦・クロフネ』に撃沈。傷一つつけることすら叶いません。そんな窮地に陥った高杉を助けに来たのは主人公たちでした。
僕に構うな、と主人公たちに高杉は言いますが、構うことなく高杉を強制的に退避させました。
阿国に「しばらく反省しろ」と牢獄にぶち込まれる高杉。主人公との二人きりの反省会が始まります。そして、話し合う中で一人きりでは何もできないと気づいた高杉。再び主人公たちとの共闘を決め、クロフネに立ち向かうことを決めます。
一方、松陰先生はカルデア本部に直談判。まあ、成功するわけもなく、クロフネによる強行突破に出ます。それを阻止しに来たのは主人公たちでした。
織田吉法師の宝具に強化をし、攻撃をしかけます。さらに、ヘクトールの宝具開放。ヘクトールの宝具はその逸話からアキレウスが持つ盾しか耐えることができないので、バリアに簡単に穴が開きました。
クロフネに乗り込む主人公一行。エミヤ・オルタの相手を佐々木小次郎がやり始め、高杉と主人公の二人で松陰先生へと乗り込みます。
高杉は今まで感じた松陰先生らしくない言動を指摘。松陰先生が操られているのではないかと言います。その通り、松陰先生は江戸城流血開城事件で殺された徳川の怨念に操られていました。
強硬手段に出ようとする松陰先生を止めるために戦いを挑みます。
無事松陰先生を倒したかと思いましたが、正体である怨霊が現れます。怨霊はクロフネに取り憑き、特異点を閉じることで徳川の世を再び作ろうとします。
これに対抗するために如何にクロフネを倒すか画策していたところ、先の戦闘でボロボロになった松陰先生が。そして
やはり君を喚んでよかった。
と一言。そう、この特異点に高杉を呼んだのは松陰先生だったのです。アラハバキに勝機があると、松陰先生と高杉、そして主人公の三人はアラハバキの元へ。
本来、奇神を動かすには神霊ぐらい強い存在が必要になるのですが、松陰先生はその炉心になると言うのです。松陰先生が炉心になることで、アラハバキを動かし、クロフネに砲撃を始めるカルデア一行。無事に倒し切ります。松陰先生と涙の別れを果たした高杉は外の世界を見るためにカルデアへと引きあげていきます。
また雑じゃん、と思うかもしれませんが、マジでストーリーが最高に激熱なんですよ。個人的に松陰先生の解像度も高いんです。なので、多く語らずということで。
CBC2023のまとめ
こんな感じで、CBC2023は終わります。特に追加情報はないので、皆さんが違和感を持っているあの発言などについて解説します。
久坂以外はどいつもこいつもボンクラ
みなさん、これを取り上げては「木戸さんが~」と言ってますね。あの、これ松下村塾の中での話をしているだけで、高杉は「知り合いの中で」なんて言ってないですよ。そこで「木戸さんが~」と言っている人がいたので、私は違和感が半端なかったです。
次に、龍馬危機一髪での一連の行動から「毛利家の家臣であることを誇りに思っているのに」と言っている人も見かけました。
ここで、プレイヤーであるマスターとの関係性をどう思っているか見ていこうと思います。
マスターとサーヴァントねえ……。今更だが、どうにも封建的というか、少し古臭い感じがするよなあ。という訳で、君と僕は、そういうのは抜きでいこうじゃないか
と、マスターとの関係性を主従ではない関係でありたいと公言しています。真意は分かりませんが、元々は毛利家に遣える存在であるため、それに背くようなマスターとの関係性は持ちたくない、と私は読み取りました。あくまでもマスターは仲間であり、遣えるべき主ではないという感じです。もちろん、歴史を守るためにマスターに力は貸しますが、主まではいかないという感じです。
詳しいことはFGOマテリアルで判明するのではないかと思うので、続報をお待ちください。
高杉”社長”について
次です。こんなツイートを見かけました。
高杉晋作に社長ができるわけない
では社長ができる人物とは一体?
私は現在ドイツで経営学を学んでいるので、特にリーダーシップの観点から考えます。
幕末オタクたちのツイートにあったのが「経理ができないからできるわけがない」という意見ですね。たぶん、皆さんは社長のようなリーダーを「部下に指示を出す人」「それぞれの部署に指示を出す人」と受け取っているのではないかと思います。だから、色んな知識が必要になるのではないかと。簡単に言うと、野球チームの監督です。
守備のことも、打者のことも、投手のことも全部を考えて選手を動かしていく。バッターに、ピッチャーに、キャッチャーに、野手に。全員に指示を出す。それが野球型の組織です。
しかし、現代に求められているリーダー像って既に変わっているんです。それを追求する上で重要になるのが「サッカー型組織」です。英語ではおそらく「Agile Leadership」などと表現すると思います。
よく、サッカーでは監督が何かベンチから指示を出していますよね。ですが監督は選手一人一人に「こうやってボールを蹴れ」「この相手選手を狙え」など、プレーに口出しはしません。なぜなら、サッカーの試合では状況の変化が激しいからです。選手たちは監督の戦術に基づいて動きますが、一人一人の動き方は彼ら自身が決めます。
このように、サッカー型組織では従業員の主体性が重視されます。従業員が臨機応変に課題や仕事に取り組むのです。では、リーダーは何をするのか。それは「Manegement」ではなく「Leading」や「Facilitate」です。
Management:管理
Leading:先導する
Facilitate:促進する
これはHamza Khanの「Stop Managing, Start Leading」という動画で詳しく聞くことができます。彼は次世代のリーダーシップには「Management」を辞めなければならないと言います。部下を管理するのではなく、部下を先導すると。
「leading」や「facilitate」は管理するというよりも、先導したり動きやすいようにサポートする、というような意味合いです。よく、ワークショップなどで「ファシリテーター」がいるのは、ワークショップにおける会話や行動を促進するためです。
そこに果たして経理の知識は必要なのでしょうか?私は必要ないのではないかと思います。必要とされるのは管理ではなく促進です。もっと創造的に、生産的に仕事をしてもらうために部下に働きかける。それが必要とされることなのではないでしょうか。
しかし人を動かすのって意外と難しいのです。例えば「遊んでたらお母さんに宿題しなさい、勉強しなさいって怒られた」ってありますよね。あれが「嫌だ」と思うのは、お母さんがあなたを管理しようとしているのを感じ取ったからなのではないでしょうか。だから中には「言われなくてもやったよ」っていう子がいるんです。だって、管理されたくないんですから。
じゃあ、どうやったら人を動かすことができるのか。そこで大切になるのが「モチベーション」なんです。
引き続き、子どもが宿題になかなか手を付けない例を使っていきますね。
よく「宿題が終わったらおやつが食べれるから」「ゲームができるから」を繰り返されていませんか?何度も言ってしまう状況にあるのは、子どもが宿題に対してモチベーションを持つことができていないのではないか、と私は推測します。
では、どうやったらモチベーションを上げられるのか。それは「新しいこと」や「やりがい」を得られたり、自分の能力を広げ、発揮し、探究し、学ぶことを伝えるといいのです。以下の本でそれを学ぶことができます。
このように、今求められているリーダー像は「管理する人」ではなく「先導し、モチベーションを上げてくれる人」です。なので、経理の詳しい知識は必要とされていません。
また、経理ができていないのはストーリー中に描かれています。
最後に、高杉晋作が「社長」に向いているかについて。私は向いていると考えています。根拠として功山寺挙兵についてを挙げます。
初期は80人程度で、到底恭順派には勝てません。しかし、ここから多くの味方を付けることができたのは「モチベーションを上げることができたから」なのではないかと思います。現在留学中で手元に詳しい資料がないので私が持ちうる知識を統合して判断しますが、彼は人の上に立つだけのスキルを持っていると私は考えています。
最後に
最後に作品を批評するときは冷静になりなさい、と言いたいです。こんな大学生の小娘の言葉なんて聞かないかもしれませんが、正直今回の言動は幻滅しました。
ツイートを見ている限り、Fate世界を、FGOを理解しているとは思えなかったです。それに、推しを否定されて傷つきました。
別に謝れとは言いません。ただ、私のようなファンをこれ以上生まないためにも、作品を批評するときは冷静になっていただきたい。推しを否定されて嫌な気持ちになるのは幕末オタクも同じでしょう?それは作品に限らずです。人にされて嫌なことは、相手にもしない。これを徹底しないと、ポップカルチャーを通じて幕末に興味を持ってくれる人は減るのではないかと思います。
ともかく、作品の批評には冷静になってください。
それと「社長なんてできない」発言について。経営学を勉強してください。日経ビジネスを読んでください。他の学問にも手を伸ばしてください。世の中に敏感になってください。
「無知の知」と言い返されるかもしれませんが、その言葉は無知であることを称賛している言葉ではありません。無知である自分を知っていることが重要である、ということをソクラテスは言いたいのです。「知らないこと」を「知らない」ことの方が人を傷つける可能性があるので。
歴史を、過去を学ぶことは大切なことですが、現代を疎かにしたら意味がありません。それはただの「情報」で終わります。しかし、一見関係性のないように見える「情報」を結び合わせて、使えるものにするから初めて「知識」として身に着き、その過程に知性が宿るんです。
これは私が今所属している学部に入って感じたことです。それを「チ。―地球の運動について—」の第六巻が言語化してくれました。
その為に文字を学べ。本を読め。
「物知りになる為」じゃないぞ。「考える為」だ。
一見、無関係な情報と情報の間に関りを見つけ出せ。ただの情報を、使える知識に変えるんだ。
その過程に、知性が宿る。
少し自分語りになりますが、私が所属している学部は文理関係なく様々な学問を広く浅く学びます。文系として入学した私ですが、数学、物理、統計、生物、プログラミングと理系の分野も学んできました。最初は「こんなの関係ない」と思っていましたが、モノをデザインする上で物理や生物、プログラミングが、調査をする上で数学や統計が必要であることに気づきました。学問同士に「無関係」なんてないんです。
また、私の母は大学院を卒業するぐらいゴリゴリの理系ですが、最近母の口から「代表的日本人」という言葉が飛び出しました。それも「上杉鷹山」の名前が。歴史嫌いの母からそんな言葉や名前が出るとは思わず驚きましたが、母曰く「この人の考え方が今の経営にすごく活かせるのだ」と。
温故知新とはよく言ったものですが、本当にそうだと思います。
知るだけでは情報で終わります。それは単なる「物知り」です。情報を結び付けてこそ「使える」ようになるんです。
長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!何か質問や意見があればコメントまで。