息子のおもしろ話-4
小学生の頃なので、今から8年ほど前です。
サッカーのクラブチームに所属していました。
といっても、転校生で途中から入会し、実力もないため、今回はサッカーにまつわる話ではありません。
クラブチームのお友達が、家族でグアムに行ったと、お土産をもらって帰ってきました。
透明のビニール袋にドル札とチュッパチャプスのようなキャンディーと、あと何かお菓子が入っていて、1人ずつ小袋で配れるようにしてくれたんだなというお土産です。
息子も、海外のお菓子!と喜んで見せてくれて、さっさとお菓子とチュッパチャプスを口に入れていました。嬉しそうに。
当時は今のようなキャッシュレスの時代ではありません。今でこそ、スマホがあれば済んでしまうけれど、当時はほとんど現金払い。
「ねー、このもらったドルのお金、どこで使える?」と真剣な表情で聞いてきます。
え?ドル札をお土産でもらったの?いくらなんでも、クラブチームのみんなにドル札を配るだなんてしないだろう…。昔に海外旅行に行った際の、両替するほどでもない海外の小銭が我が家にも小瓶に入ってはいるのだが、それとは別の話。どういうこと?
「いやー、いくらなんでも、本物のお金をお土産で配らないでしょう。お菓子じゃないの?」と本物を見ずに返事をしたところ、残念がっている。
「なんかやわらかいよ、これ」と言うので、
「溶けたんじゃん?冷蔵庫入れといたら?」と私は返事をして、数時間経ちました。
固まったかなぁと冷蔵庫からガブっと噛んだ息子。
「あれ?チョコじゃないかも。噛みきれない。ゴムの味がする」と口から出してみる。
もしや?もしや?それは、ドル札でもなく、チョコレートでもなく、ゴムなのでは?
「もしかしてこれ、消しゴムじゃん?」
と、私は触ってみて、ゴムの感触で確信しました。消しゴムのお土産でした。あ、残念がっている。
ドル札を、お金と思い使おうとし、チョコレートだと思い冷蔵庫で冷やしてから齧り、ようやくそれは消しゴムだと言われて気付いた息子よ、文房具だと分かり、だんだんとテンションが下がっていくのが目に見えるようだったよ。
ドル札の絵が紙に描かれた、チョコレートも見た事があるような気もするけど、記憶がたしかではありませんし、今ではすっかりキャッシュレス。