せめて迷惑を掛けない根暗でいたい

今日は少し肌寒い気がする。夜は雨らしかった。電車は比較的空いている。学生さんは春休みだろうか。
朝の通勤時、観光客と思しき団体が点字ブロックの上に立ち、白杖の方の接近に気づかないという光景を見た。人々は電光掲示板を見上げるのに夢中で、結局杖の先が身体に当たってもちらりとそちらを見ただけだった。前にも後ろにも一歩も動かない。
白杖の方は戸惑った感じもなく少し横に逸れて、再び点字ブロックの上を歩いていく。慣れた様子だった。
傷つくことにも傷つけることにも鈍感に進化していく。どうしようもないことだ。

水曜以降は大体眠い。本来7〜8時間寝ないとすっきりしない人種だが、平日は残業もあるし日常雑務のあれやこれやで早く眠れない。
寝ていていい、と言われたらいくらでも寝ていられるくらい惰眠を貪るのは好きだ。このまま目覚めなければいいのにな、と毎晩思う。
何事もなく年月が過ぎていけば、これからの方が人生長いという事実に毎回ゾッとする。幼い頃から生きるのに向いてないことに対して足掻いて来たし、やれることはやったつもりだ。状況は少しも良くならず、底辺ゾーンで僅かに浮き沈みするのみ。基本的には沈んでいる。今となっては消えていくまでの暇潰しをしながら、淡々と日常を処理しているだけ。全く無駄な生命だ。実際いなくなっても誰も困らないし、誰の心にも残ったりしないだろう。もうちょっと有意義な存在に命を使って欲しい。それでも生活は容赦なく迫りくるから、仕方なく応対している。自死したいほど辛い時期は学生時代に終えているし、何よりその手段は色々とコスパが悪い。ただ、こんな無駄な人間が存在していることが申し訳なくなる。長生きだけはしたくない。
死後、楽になるとも思っていない。世の中と同じで、そんなに甘いもんじゃないだろう。何かしらの苦しみが待っているはずだ。ゆるやかに詰んでいる状態といえる。

しかし社会では四六時中暗いとなんだか周囲に迷惑を掛けてしまう気がするから、嘘でも明るく振る舞うことに慣れていた。今日は同僚と昼ご飯を食べる。毎週一回は人と食べないと浮いてしまうから。本当は一人がいいに決まっている。
大勢の中にいる方が、案外孤独を感じるものだなぁ。

少しでも気分が上がることを、というリハビリみたいな名目で推し活している。
今日も夜までに鞄を買うかどうか決めなくてはならない。8000円はサッと決断できる値段ではないから。
そもそも定時に上がれなければかなり厳しい。おまけに今日こそ早く帰らないとカレーうどんの材料が傷んでしまう。悩ましいことばかりだ。
趣味も一緒に楽しめるような人がいればいいのかもしれないが、もう距離感を探り続けながら他人と関わるのは億劫だ。人と親しくなるには体力がいる。友達が多い人って、見るからに体力ありそうでバイタリティ溢れてる人ばかりだものな。憧れちゃう。

さて、どうするか。

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