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ジョー・ウォルシュ『バーンストーム』

【 明るいイメージの男の陰に魅力を感じる】
1972年「バーンストーム」ジョー ウォルシュ


イーグルスでのライブ映像とかでは
カメラを向けられると ニカッと笑ったりして
いかにも明るいアメリカ人のイメージが
ジョー ウォルシュにはある。
イーグルス加入後の代表作「ロスからの蒼い風」でも
明るい色調で
アルバムの代表曲「この人生にかけて」では
ひょうきんとも思えるシンセドラム音さえ効果的に使っていた。(この邦題は なんだかなあ)
私は
ジョー ウォルシュはイーグルス加入直前のライブアルバムをメチャクチャ気に入り、そこから遡り聴いた少し後追いでした。
それまでは、ジェイムズ ギャングの「ウォーク アウェイ」を知ってるくらい。
高2くらい(1974年くらいかな)に、従兄弟が友人から貰ったとかいうカセットテープに入ってた曲があまりにカッコ良いから
「誰?」と聞いたら
「たぶん ジョー ウォルシュ」と聞き
それが実はジョニー ウインターの「ロール ウィズ ミー」と判明するまで、時間がかかったくらいだ(笑)
それくらい よく知らなかった。

で、その気に入ったライブアルバムを聴いて後に
輸入盤で、ライブ以前の3枚を順に買っていった。
それが「バーンストーム」

「バーンストーム」は
ジェイムズ ギャング脱退後のソロ第1作目(もともとは バーンストームというバンド名義だったっけ?)
明るいイメージのジョー ウォルシュのこの「バーンストーム」
聴いて びっくりしましたよ。
まず、ジャケも荒涼とした風景だが
曲調も 暗い 暗い。
寂寥感
それが 「バーンストーム」を表す一言。
全体に 暗い ダークな色合いの曲ばっか。
ノリノリの曲でなく ミディアムテンポばかり。
2作後の「ソー ホワット」で セルフカバー(?)また収録する「ターン トゥ ストーン」が終盤に出てくるが、のこのアルバムテイクは 重い 重い。実にヘビー。
リズムの重心が かなり低い。

一曲目からラストまで
アルバムはダークな基調で統一されていて
寂寥感がトータルイメージか。

あの明るい人に
こんな暗い面が。
私は びっくりした。

出来がまたいんだよなあ。
「ライブアルバム」の収録曲の中に引用するインスト部分も このアルバムにあり
かなり入念な作りもされている。

しかし
繰り返すが
暗い。

まあ 普通 人には多面性があり
パブリックイメージと 内面は違う
ってのは よくある話だ。

明るく
話好き おもしろ好きで
オマケにオンナ好きのイメージの私も
実は内向的で
物静かで
真面目過ぎる一面があるんだし。

ん?
うそつけ?

へへへ。


まあ
とにかく
この 寂寥感 という感じの
この「バーンストーム」
大好きなアルバムなんです。

私はこの作品からの3作と
その総括的なライブアルバム。
この4枚が大好き。

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