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アリス・クーパー「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」

【いま思えば
これも、スティーブ・ハンター&ディック・ワグナーが弾いていたのね。】

今朝のウォーキングミュージック
アリス・クーパー「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」1973年


当時の記憶
ミュージックライフ誌のあちらでのLPチャートで、1位がピンク・フロイド、2位がこの「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」だった。
アルバム評価もミュージックライフ誌で高く、また、私が大好きなドノバンが参加してるので、「狂気」もこれも、どっちも買った。
全く違う種類なのにね。

いくつかのヒット曲は知ってるし、テレビで「スクールズ・アウト」での「ガターキッド対ジェッツ」の寸劇もどきも観たことはあった。
しかし、アルバム単位はまだ買ったこと、なかった。
初めて買うアリス・クーパーがこれだった。
後に買った前作「スクールズ・アウト」に紙パンティが封入されてるのは知っていた、話題になってたから。

で、このアルバム
唯一のカバー「ハローフレイ」での壮大なオープニングから始まるストーリー性たっぷりの展開に痺れた。
二曲目なんざ、「レイプされて、凍えてる」だぜ。
ストーリー性あるし
ツインリード(これがスティーブ・ハンター&ディック・ワグナーなのね)がかっこいい!
終盤のリズム変わるアレンジも気持ちよい。 
次の
「アリスは大統領」
これはシングルで、先にラジオで聴いたことあった。
プロモビデオで、選挙のシーンとかあるの、観た記憶が。
イントロの🎵ジャーン🎵から 
かっこよく
はい、ヒット、決まり
てな名曲。
みんな、ハリスでもなく、トランプでもなく
アリス・クーパーに投票しちゃおう、って言いたくなるね。
続いてタイトル曲「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」でのドノバンとのデュオがまた大好きなんです。
後からシングルになったこの曲に、ミュージックライフ誌のシングル評は、「なんかおとなしいね、アリスちゃん」なんて書いた馬鹿な評論家は誰だったのかな?
この曲での
アリスとドノバンの掛け合い。
この素晴らしさ。
最初はソフトに
掛け合ううちに
次第に声色を変え
しまいには裏声からシャウト。
これのどこが「おとなしい」だよ!
掛け合いというより
ファイトだね。
2本のギターの掛け合いもカッコいい。
当時は知らなかったが、これも、スティーブ・ハンター&ディック・ワグナーなんだろな。
A面最後の曲は
甘いもん食べ過ぎて
歯医者で歯を抜くストーリー。
SEやジェイムス・ボンドのテーマとか織り交ぜ、歯を抜く様をロックに。
歯が抜けるとこでカタルシス。
なんだ、これ?(笑)

B面頭の
「ノーモア・ミスター・ナイスガイ」もシングルカットされたね。
キャッチーなギターフレーズあるし、サビの🎵そんないい奴じゃねえよ🎵てのも優等生と思われる辛さを歌ってんだっけ?
次の「ジェネレイション・ランドスライド」が
実は、私の1番のお気に入り。
凝ったアレンジ。
アコースティックギターやマウスハープの効果的な使用も気持ち良いが
なにより、アリス・クーパー本人の歌唱が素晴らしいと私は思うのだ。
声色を変え、様々な表情を表現するアリスのボーカルの実力が発揮されてる。
いままで、アリスの歌が上手いって、どこの音楽誌にも書いてないし、誰も言ってないと思うが
このLPを聴けば
実はアリス・クーパーのウリは
アリスの歌唱の素晴らしさだとわかると思うんだけどなあ。
B面中間から終盤へのダークな展開でも、アリスの歌唱の素晴らしさがあってこそだと思うのだよなあ。
最後は、死姦を歌ってしまうんだもん、おどろおどろしいこと、この上なし。
最後の曲の手前での「マリーアン」での清らかな歌いからの最後の「アイ・ラブ・ザ・デッド」だから、その感は増幅されてる。
見事なトータルアルバム。

だから
当時、「狂気」と「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」という二つのトータルアルバムを買ったわけだな。

ちなみに
このアルバムのオマケにレコード屋で貰ったのは
蛇を身体に巻き付かせたアリス・クーパーのポスター。
部屋に貼っていたが
祖母がたまたま部屋にきて
びっくりして
すぐに剥がすように言われたっけ。
昔は、レコード買うと
レコード屋で、ポスターくれたんだよね。
ジャケットも凝っていたし、このLPも蛇皮の財布みたいな作り。
そうそう
後から買った「スクールズ・アウト」に付いてきた紙パンティ
これには困った。
見つかったら、親から、なんて言われることか。
落書きだらけの机をモチーフにしたジャケットの中に入れておくしかなかったね。

また、この作品
DVDオーディオ盤が出てて
聴く時は、サラウンドにしてます。
いま、付いてる英文解説をみると、スティーブ・ハンター&ディック・ワグナー参加の話、書いてあるね。
ギタリストのグレン・パクストンにはいろいろと………
このアルバムのクレジット見ると、ボズ・エズリンも最後の曲に関わってるが、だいたいがメンバーの作。
「スクールズ・アウト」「ビリオン・ダラー・ベイビーズ」「マッスル・オブ・ラブ」と、ボズ・エズリンのプロデュースで売れているが、スタジオでは演奏させてもらえなかったりしたから、バンドはバラバラになり、アリス・クーパーというバンドでなく、アリス・クーパーという1人の歌手になってしまったわけかあ。
なんだかなあ。




まあ、いろいろ思い出しながら
AppleMusic をイヤホンで聴いてのウォーキングでした。
これはこれで、楽しくウォーキング出来ました。

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