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歌舞伎座『鵜の殿様』で泣く…(普通は笑う)

八月納涼歌舞伎
第一部の、
長唄「鵜の殿様」 (8月25日まで)

太郎冠者 松本幸四郎
大名 市川染五郎
腰元 市川笑也・市川高麗蔵・澤村宗之助

山川静夫 原案、芳村伊十七 作曲
住田長三郎 作調
西川右近作・作舞

この作品は、40年前・第37回「名古屋をどり」中日劇場で発表、初演の作品。

2023年の、「日本舞踊協会公演」で、花柳輔太朗さん、尾上菊之丞さんにて、上演をしていただき、その舞台をご覧になられた松本幸四郎さんが、「面白い、演じたい。」と気に入って下さり、今年2月博多座。そして、今月の歌舞伎座での上演となりました。 

「鵜の殿様」は、父・西川右近の初演の後、弟・西川千雅 現西川流家元が「名古屋をどり」で再演、また他の公演でもご披露して来て、西川右近追善の「名古屋をどり」でも、ダイジェストで上演した、とても思い入れのある作品です。

今回私は、初日に拝見。(山川静夫さんもいらっしゃいました)

お弟子さん達も拝見に伺い、お客様満員の歌舞伎座で幕が開き、舞台を観て涙ぐみ、お客様の笑い声や楽しまれる様子を見て、涙。
幸四郎さん、染五郎さん親子の素晴らしい踊りと表現力、高い身体能力。腰元お三人の、ノリ良く可愛らしい演技。また地方の方々も含めての整った舞台に涙。
西川右近の作った、西川流の作品が、歌舞伎座の本興業で上演されていることに胸が熱くなり感涙。幕が下りて…号泣(お弟子さん達)。
楽しく笑いながら席を立ち退場されるお客様たちとは、あきらかに様子の違う、西川流の連中です。

時間が許されるなら、何度でも観たいと思いながら、毎日流れてくるSNSでの感想を楽しみにしております(時々嬉し涙)。

「鵜の殿様」を観て、普通は、笑う。
でも、嬉しくて、感動して、泣く…西川流のメンバーです。

西川陽子

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