第15回『危うし月間売上100万円! 救いの女神ともぞう』
うぃす!
大阪男塾の塾長です。
2003年の11月にホストデビューした僕は、新人記録を塗り替える月間売上60万円を達成。
それはホストとしての僕を最初に応援してくれた、ノリちゃんのバックアップがでかかったのは、前回書いた通りっす。
そして月間売上60万円を達成した僕に課せられた次の目標。
それは、月間売上100万円。
先輩から「次は月間売上100万円を達成せいよ」と言われた僕は、「よっしゃ、100万円超えたるわい!」と気合満点。
ちなみにホストクラブという未知の世界ですが、めっちゃ水が合いました。
以前、偏差値が70くらいの高校に通ってたことについて書きました。
思考停止の金太郎飴みたいな官僚目指しまっせぷっぷちゃんに嫌気がさしたんすけど、ちょうどホストになる直前のタイミングでも人生自体に退屈してたんすね。
そんな「人ってしょうもないわ~」って感じてたときに出会った無頼派のホストたち。
これがタイミング的にも、めっちゃ良かったんすよ。
ホストクラブのキャストって、全員どこかいかれてたり、ぶっ飛んでます。
言ってみれば、キャラの強い人ほど売れる世界。
だから全員パンチ効きまくりなんすよ。
個性ありまくりの人間に囲まれながら送る非日常に、心から「楽しい」って思えたっす。
ありがたいことに、お店の幹部クラスなど、売れてる人から可愛がられてたので、普段は行けないところへ連れていってもらったりと、早くから遊びの幅が広がったすね。
さてどうやって100万円を目指すかって話っすけど、まずノリちゃんの存在はマスト。
しかしノリちゃんだけの力では、100万円を達成するのは不可能だったっす。
ノリちゃんの次に出会った、重要なお客さんが平安美人のOLさん。
この人ともキャッチで繋がりました。
ジャニオタだけあって、推しを応援するのが大好きだったっすね。
まだお笑いの世界に後ろ髪を引かれていた僕は、このOLさんに「いつかはお笑いの世界に戻りたい。だから応援してほしい!」と、ストレートに胸の内を明かしました。
それが響いたようで、熱烈に応援してくれたっすね。
ノリちゃんとOLさんが、がっつり応援のかいあって、12月の売上は順調に伸びていったっす。
しかし売上100万円というのは、簡単に達成できないっていうのを、だんだんと肌で感じることになるっす。
なんとか月間売上90万までいけたんすけど、そこからがなかなか伸びないんすね。
気づけば大晦日がすぐそこまで近づいてきてて、正直焦りもあったっすけど、新たなお客さんを見つけないと目標の達成は不可能。
僕は冬のミナミを駆けまわり、「誰かおらへんかな?」とキャッチを続けました。
そこで出会ったのが、ともぞう。
ちびまる子ちゃんのじいちゃんみたいな名前っすけど、彼女は当時20歳の女の子。
いわゆるホス狂っす。
彼女は、ノリちゃんや、平安美人のOLさんとも全然違うタイプで、ほんまもんのホス狂だったんす。
ほす狂との遭遇って、実はこれが初めてだったんすね。
ともぞうのキャッチに成功した僕が、彼女とお店に戻ると、先輩が開口一番、僕のためにお願いをしてくれたっす。
「こいつあと10万円で、今月の売上が100万達成やねん。もうちょいやから、助けてやってくれへん?」って感じで助け舟を出してくれたんすね。
この一言に「わかった。ほんなら私が10万円出すわ」と二つ返事のともぞう。
思わず心の中で「よっしゃ!」って、叫びました。
ともぞうが宣言通り一日で10万円以上を使ってくれて、なんとか100万円達成。
12月が終わりかけのギリギリのタイミングだったんで、滑り込みセーフっす。
ホストは個人事業主の集まりで、各々がライバルとしてしのぎを削る世界。
でも誰かが困っていたり、後押しが必要なときは、こうやって助け合うことが多いんすね。
チームプレイのありがたさを感じながら、なんとか目標を達成できた2003年12月の末。
ここから僕はホストとしてますます躍進していことになるんす。
最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!
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