「A子さんの恋人」を読んだTの感想
お正月休みに、自分の課題図書として「A子さんの恋人」を読みました。
日本で恋人と別れきれないままニューヨークに旅立ったA子が、
ニューヨークに恋人を置いて日本に帰ってきた。
ーーーー以下ネタバレあります。きをつけて
絵の線が全部美しくて、読んでいてほれぼれしました。
こんな線が書けるようになるまでどれほどの絵を描いてきたんだろう。
ニューヨークに住む恋人のA君が日本に来たとき、あえてA子との関係を切るような選択をするの。それを読んで号泣してしまった。
A君、優しいなあ。でも私だったらできないな。辛すぎる。
これほど相手の意思を尊重している行動があるかしら。
刺さる言葉がたくさんあったなあ。
だいぶ後半になるけど、勘違いがすれ違いになっちゃってたときに、
「言葉が足りない」
と気づいて自分の思いを相手に伝えていくところがあって。
言わないと相手に伝わらないって、最近本当によく思います。
言っても伝わらないこともしょっちゅうだけどね。
私も当たり前に感じてたことを先輩に伝えたとき、
「へえ、そう感じる人もいるんだね」
と言われたことを思い出した。
言わないと伝わらないし、言ってもわからないこと、いっぱいあるんだな。
人間ってみんな違うんだね。
小学生のときに、「私は耳を動かせる」「僕は舌を巻ける」とか、
体の作りが少しずつ違うこと、友達と自慢しあってたな。
それって実はすごくおもしろいのかも。
1番強く思ったのが、ちゃんと悩むことの大切さ。
私は早生まれで、同級生より心の成長が遅いような気がする。
周りに追いつこうと必死だったから、いくつか成長過程をすっ飛ばしてきたんじゃないかと思うことがある。
成長過程に置いてきた悩みを、今また手に取ってじっくり考えている。
考えすぎ、受け取りすぎって言われることもあるけど、
今悩まないとこれからもっと辛いんじゃないかな。
自分の言葉で自分の感じたことを素直に言葉にできるようになりたいわあ。