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『人を使う』という言葉が嫌いです。

店長の時によく上司に聞いた言葉。

『スタッフをうまく使ってお店を回すのが店長の仕事』

個人的にスタッフを使うという表現の仕方がどうしても好きになれず、自分ではこの言葉を使いたくないです。

上司の言いたいことは理解できます。言い方としても日本語としても世間一般でよく使われている言葉みたいなので本来おかしくないのかもしれないですが、僕は表現に違和感があり使いたくありません。

『使う』という表現をした時点で『使われる』側のスタッフは物や駒など、意志のないモノに変わっているような気になります。

スタッフは店長である自分を支えてくれ、助けてくれる必要不可欠な存在でちゃんと意志があります。

店長が全ての指示を出してスタッフを『使う』のではなく、スタッフの考えも尊重しながら目標を達成する為に『手伝ってもらう』といった考え方の方が僕にはしっくりきます。

自分の事を言う時には『僕の事を上手く使ってくれたらいいですよ』と話す事はよくあります。

自分はいいんです。大した人間じゃないし、使えるような人間でもないですから。そんな自分が人を『使う』なんて考えられません。

店長になる前に仲の良かった先輩に『あなたは店長になったらスタッフ皆が助けてくれそう』と言われた事があります。かれこれ15年くらい前の話ですが、今でも鮮明に覚えてます。

聞いた瞬間は馬鹿にされてる!っと思いましたが、それを言った先輩は褒めてると言いました。

助けてもらわないと店長ができないって、店長として実力がないって事じゃないの?と若かりし頃の僕は考えていたんです。

その後、店長になってからずっとこの言葉が頭にあり、先輩の言っていた事が理解できました。

今思えばこの一言が僕の店長としての基礎を作ったのかもしれません。

スタッフが助けてくれる。

それは仕事だから、指示されたから、怒られるからやるのではなく、僕と言う人間に対して自らの意志で手伝ってくれる、助けてくれる。

僕は100人のスタッフを『使える』上司よりも、自らの意志で助けてくれる1人のスタッフがいる上司になりたい。

店長はもちろん、誰かの上に立つ人の仕事は1人では全部をこなす事はできません。皆がそれぞれの役割を果たしてこそ仕事が完結します。

自分の下に付いてくれているスタッフがやってくれなければ全て自分一人でやらないといけません

『使う』という上から目線的な考えから少し角度を変えてスタッフの事をみてみてもいいんじゃないでしょうか?

スタッフに対して『使う』って言いたくなくなるかもしれませんよ。


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