スタッフを上司に売り込むのも店長の仕事
『自エリアの中で次、上に上げたいと思う店長はいますか?』
『いません。』
これは僕が店長をしている時に上司であるSVと、そのまた上司であるエリア長とのやりとりです。
SVが6名に対して、店長が約40人くらいの規模でしたが、40人いる店長の中で1人も上に上げられる人がいなかったという事です。
もちろんその40人の中に本当に誰一人として適切な人間がいなかったのならそう答えても仕方ないと思いますが、エリア長からは『では自エリアの中でもし次に誰かを上げるとしたら誰がいいか』という問いにも『いません。』と全SVが返答しました。
僕はこの時、『次は君が上に上がる番だからね』とずっと言われてきていた分、それを聞いた時はモチベーションが下がりました。
そもそも上司に対して自分の部下の事を勧める事ができない=育成できてないという事を露呈しているようにしか思えません。
よく部下の事を貶したり怒ったりする上司がいますが、あなたの教え方が悪いのでは?と。
あいつは物覚えが悪い。
何度言ってもできない。
ヤル気がない。
だからダメだと言いますが、それも踏まえてどうやって育成するかが上司の仕事じゃないんですか?
何より育成ができない人と判断される可能性があると思わないのかなと。
僕は上司が来た時は聞かれる前から勝手にスタッフの事を話してました。もちろん良い事をメインにです。
もちろんダメなところも場合によっては話しますが、そんな時は必ず良いところも話して良い印象をもってもらうように気を付けました。
なぜならスタッフの評価を下げるような話を上司にするメリットが何もないからです。
上にも書いたようにスタッフの悪い事ばかりを言って自分の育成スキルの低さを露呈し、スタッフの評価を下げ、下手したらスタッフの耳に入るかもしれないリスクもあります。
僕からしたら上司にスタッフの悪い話しかしないのはただの愚痴です。
上司に対してスタッフの良い話をする事により、“育成ができる店長”、“スタッフの評価も上がる”と一石二鳥だと思います。
僕は店長になりたいと言っている新人スタッフの事も上司に売り込みました。新人なのでまだまだ無理なのはお互いわかってましたが、店長になりたいという意志が評価に値すると思ったからです。
上司とは店長に育てますと約束して、結果店長にしてあげる事もできました。
そうやってずっとやってきたからか、気付けばエリアの中で一番店長を出してる店長になってました。
実際は本人の実力があったからですし、僕自身が結局店長より上に行けなかったので説得力はないかもしれませんが、それでもスタッフの愚痴を上司にする必要は無いかなと。
もっとスタッフ、部下の事を上司に自慢できるような店長や上司が増えてくれたらいいなと願います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?