「耳順 じじゅん」の年齢を迎えての境地
転ばぬ先の細い杖!
孔子の「論語」の口語訳によると60歳になってひとのことばが素直に聞けるようになり(耳順 じじゅん)他人の意見に変に反発することがなくなる、とのことですが・・・。
世間一般の60歳は、「六十にして耳逆らう」「耳逆(じぎゃく)」と表現
するのが普通との説もありますが、さて真相は如何に?
確かに今の60歳は鼻たれ小僧~と80代の方から言われたことはあり
ますが、確かに80代の人から見たら60歳なんて我が子世代になります。
でもそれは年齢差によるものでして、これは本人が幾ら
努力しても何ともなりません、縮まることはありません。
果たして60歳になったら他人の意見を素直に聞くことが出来る様になったのか、自己体験としては、なりました、年齢というより病気を患ってのことでしたが。
倒れて入院し三度の手術を体験する期間の中で60歳を迎えましたので丁度その闘病生活の中で人生が変わりました。
人生とはなんぞや、生き抜いて行くってことは本人の努力だけでは無理。
周囲の多くの方々(家族、親族、友人、知人、職場の皆様、等々)に支えられて生きているのです、だから周囲の意見には耳を傾けないといけない。
まずはしっかり聞いてその上で自分意があれば話せば良いのです。
頭の中では分かっていても自然体で考えなくても出来る様になるのが60歳なのかも知れません。
決して耳逆にならないよう、謙虚に真摯にそれなりに自分の人生を歩む。
何となく孔子の教えが分かるような気になって参りました、それでけ歳を取ったという事かもですね。
【参考】
孔子は、前551〜前479 春秋時代の思想家。儒学の始祖
有名な「論語」の口語訳によると、
「先生がいわれた。わたしは15歳で学問に志し(志学 しがく)
30になって独立した立場を持ち(而立 じりつ)、
40になってあれこれと迷わず(不惑 ふわく)
50になって天命をわきまえ(知名 ちめい)
60になってひとのことばがすなおに聞かれ(耳順 じじゅん)
70になると思うままにふるまい道をはずれないようになった(従心 じゅうしん)