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ドメイン・コンセンサスは重要だけど難しい
ドメイン・コンセンサスとは、ドメインについての社会的合意のことです。
その企業が自社特有の事業の活動領域について、社会との共通認識を得ることですが、これは言葉で書く以上に難しいものです。
分かりやすく言うと「うちの会社の事業、活動領域はこれです!」と経営者が宣言したところで、従業員・顧客・株主・取引先等のステークホルダー、また社会が「この会社の事業はこれでしょ!?」と言うものとのギャップがあれば、それはコンセンサスが得られていないことになります。
ドメインは、コンセンサスを得て初めて機能していくものなのです。
ちなみに、事業ドメインについては、「事業ドメインってなんだろう?」で書いておりますので、そちらをお読みいただければと思います。
最近の例で言いますと、VISAがドメイン・コンセンサスを図るためのCMを積極的に流しているのでご紹介します。
もしかしたら観たことある方も多いのではないでしょうか?
「VISAってクレジットカード会社だと思ってますよね?実はネットワークなんです。」というCMです。
VISAは事業ドメインを「クレジットカードからネットワークへ」とドメインの領域を拡大して捉えたと思います。そして、その社会的合意をこのCMを通じて得ようとしているのでしょう。
ウェブサイトからも分かるように、VISAはSDGsをかなり意識したサイトを展開しています。
その中で、クレジットカードという概念ではなく、世界をつなぐネットワークというドメインを設定することで、事業領域に拡がりを持たせているという印象を受けます。
この「ネットワーク」という事業ドメインが、コンセンサスを得られるかはまだ分かりませんが、結構苦労すると思っています。
「VISAといえばクレジットカード」という認識は非常に強く、ネットワークの会社という表現で言語化されたものが、社会にとって今すぐに、すんなりと受け入れられるものとは言い難いという印象です。
もちろんVISAのドメイン・コンセンサスの挑戦を否定したい訳ではなく、どの会社にとっても、事業ドメインの設定とドメイン・コンセンサスは非常に難しいものだということです。
ドメイン定義というものは、企業などの組織体が活動し存続していく(企業がサスティナブルであるための)領域の設定であり、その企業の事業活動の展開領域です。
もちろん、現在の事業領域だけではなく、潜在的な事業領域(いわゆる”含み”)は時代とともに変わっていくものであり、変わらなければならないものです。
その点において、時代の流れとともに節目節目でドメインを見直し、そして社会的合意を得るために、このようなコンセンサスへの挑戦が必要な訳です。
過去を振り返れば、ドメイン定義による失敗、ドメイン・コンセンサスが得られないことによる失敗により廃れていってしまった企業は多く存在します。
しかしながら、企業がサスティナブルであるためには、ドメインの重要性、さらにはドメイン・コンセンサスの重要性を認識し、そこにチャレンジしていくことが不可欠のことだと言えるでしょう。
私たちテナアダムは、コンサルティング・デザイン・プロモーションを一気通貫のインハウスで行うクリエイティブの戦略的パートナーとして、お客様とともに「考える→つくる→届ける」を共創しています。
部分部分の切り取りでの対応ではなく、ドメイン定義はもちろんのこと、MVV策定・ウェブ構築・映像制作・ロゴデザインなど含め、本質的に”今、何に取り組むべきか”に真剣に向き合い、「経営=デザイン」という考え方をモットーに提案型で対応させていただいております。
ご興味がございましたら、お気軽にお声がけいただければ幸いです。
今回もお読みいただき、ありがとうございました!