読書記録「LIFE SHIFT」リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著
少し前に将来をなんとなく考えていたらこの本と出会いました。
自分の人生のロールモデルは親だったけれど、それは時代によって変化している。
そのことがはっきりと見える形で理解できました。
ちなみに漫画版はエッセンスのみ。要約されていてわかりやすいです。
<着目した点>
人生100年時代となる私たちの世代。どのように生きれば長寿を「災厄」でなく「恩恵」として受け取れるのか。そのヒントが本書にある。
<メモ>
本書にて、3世代の人生モデルの紹介、現状(お金、仕事、家庭、性差など)
→30代の私は3世代目・ジェーン(1998年生まれ)が特に参考になった。
「20代前後まで教育を受け、65歳まで働き、老後を過ごす」というこれまでの人生設計イメージは過去のもの。これからは仕事・遊び・学びを続けながら自分の生き方を考えるマルチステージの人生設計が必要となる。
ジェーンの世代の真に特筆すべきこと
生まれた環境ではなく、「100年生きる」ことを明確に意識し、それを前提に人生の計画を立てる最初の世代だということ。
→社会の開拓者として次世代以降の人たちに手本になるような行動をとるだろう。
女性と仕事
2014年の調査「男女の労働参加率の格差」
・ノルウェー/スウェーデン…5%以下
・日本、イタリア、韓国…20%前後
→日本は先進国にもかかわらず、女性の労働参加率が少ない
→労働参加率は上がっているが、賃金の格差は残っている。しかもその格差は教育レベルと職務経験の違いを考慮してもなお存在する(アメリカにおける調査)
国際労働機関(ILO)「女性と仕事の未来(2015)」によると、現在のペースでいくと賃金格差が完全になくなる間瀬には少なくとも70年かかる
なぜ?
歴史的に男性が携わってきた仕事と女性が携わってきた仕事が同等に評価されていないことにある
改善のカギ
男性上級職の人が子どもと多くの時間を過ごすロールモデルの度合い、テクノロジーの進歩、業務標準化のペースの変化が改善のカギ
<まとめ>
これからの人生設計は「教育→仕事→引退」から「仕事ー学びー遊び」を同時並行に行っていくマルチステージとなる
新しいロールモデルのたくさんの出現による、人生受け身からの変化・変革が必要。
変革の支えには、自己を知る、学ぶこと。そのためには「自己効力感」「自己主体感」を持つことが助けとなる
<余談:LIFE SHIFT2について>
「LIFE SHIFT」に興味を持ったなら、続編の「LIFE SHIFT2」も読みたくなると思う。
「LIFE SHIFT2」では、さらにいろんなステージ、環境、国籍の人が登場する。「LIFE SHIFT」で提示された生活状態をより具体的に書き記されている。
個人的には「LIFE SHIFT」のみで満足。続きが出たらまた読むけれど!
LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 100年時代の人生戦略 [ リンダ・グラットン ]