廃棄物と3Rについて
3Rの優先順位について学生に聞くとバラバラな答えが返ってきます。リデュース、リユース、リサイクルは何が優先されるのかが、明確ではない印象受けます。それでは優先順位はあるのでしょうか?今回はごみの話です。
結論から言えば、優先順位があります。法律で優先順位が明確に書かれています。その前に雑談を少々書きます。
子供の頃、東京では夢の島と聞こえの良い名前だけど、実はごみの島だった記憶があります。大阪なら夢洲、舞洲とか行った場所です。ごみの島は埋め立て処理場でした。いわゆるオープンダンプのごみ処理場です。オープンダンプとは処理もせず、廃棄されたごみは積み上げられていきます。自然発火して煙が出たり、ビニールシートをひいているけど、雨が降ると周辺に汚水が流れ出したり様々な問題を起こします。発展途上国に行くとよく見られます。近くに行くと酷い異臭がします。東京では異臭だけでなくハエやハエに起因したコレラが流行するなど様々な問題が発生しました。
日本の国土は大きくなく、土地がなかったので海上に人工島である夢の島にごみが廃棄されていました。高度経済成長期には搬入されるごみの量が急激に増えることで処理できなくなることや異臭や衛生面からも廃棄物処理に関する政策が転換されました。ごみは燃やしてコンパクトにして廃棄する。このため焼却場が作られていくことになります。その間焼却場建設地周辺住民の反対運動やダイオキシンの問題などが起こっていました。ダイオキシンの問題はメディアにも取り上げられたものの2000年には焼却炉の排出規制が強化され、ダイオキシン問題は収束に向かいました。
ちょうどその頃から3Rが登場してきました。90年代はリサイクル関連で法律が作られ、リサイクルを進めることで資源の有効利用になっていきました。3Rが明記されたのは循環型社会形成推進基本法になり、この法律ではリデュース、リユース、リサイクル、熱回収、適正処分という優先順位が示されました。
ものを作る前に使わないものを作らないリデュースを実践すれば、温室効果ガスが排出されることもないし、アルコールの瓶のように再利用すれば水洗いだけですみます。リサイクルとなれば、エネルギーを消費して別のもの変える形になります。
熱回収、つまりごみを燃やすことになりますが、生ごみも燃やすことになります、ある程度のごみが必要になるという点などが課題とも言えます。ごみの問題は小さい島のごみ処理や災害ごみなどもごみの課題はいろいろありますが、結論としてリデュース、リユース、リサイクルの順で大切だということになります。
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