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大学で教員をしています。以前は国際協力で約15年働いていました。南アジア中心に在外での勤務し、主にインフラセクターに従事していました。大学では環境などを教えています。研究していることを書こうと考えています。

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大学で教員をしています。以前は国際協力で約15年働いていました。南アジア中心に在外での勤務し、主にインフラセクターに従事していました。大学では環境などを教えています。研究していることを書こうと考えています。

最近の記事

神戸市と福岡市の比較(廃棄物分野)(2)

前回の記事から資料を探すと神戸市のリサイクル率は21.9%になることが神戸市一般廃棄物処理基本計画(年次レポート(2023年度版))に記載がありました。 今回の話として実際のごみ収集の状況ですが、次のようになります。 2つの都市のごみ収集は、ふたつの市のHPから取りまとめると表1になります。 表1 神戸市と福岡市のごみ収集比較(家庭ごみ) 福岡市は、夜間のごみ収集を行っています。戸建て住宅の場合は、戸口回収です。それに対して、神戸市のごみ収集は多くの自治体で行われている

    • 神戸市と福岡市の比較(廃棄物分野)(1)

      1. はじめに循環型社会を作るためにはリデュースはとても大切ですが、自治体別にリユースやリサイクルなど3Rに関するデータが環境省から公開されています。そこでは神戸市と福岡市のリサイクル率がそれぞれ12%と7%となっています。かなり大きな差があります。政令指定都市では、そこを比較していきます。 2. 2022年のデータから環境省のデータをみると2022年に大きな変化がありました。「差があります」ではなく、正しくは「差がありました」です。下の図は、環境省のデータから作成した2

      • 廃棄物と3Rについて

        3Rの優先順位について学生に聞くとバラバラな答えが返ってきます。リデュース、リユース、リサイクルは何が優先されるのかが、明確ではない印象受けます。それでは優先順位はあるのでしょうか?今回はごみの話です。 結論から言えば、優先順位があります。法律で優先順位が明確に書かれています。その前に雑談を少々書きます。 子供の頃、東京では夢の島と聞こえの良い名前だけど、実はごみの島だった記憶があります。大阪なら夢洲、舞洲とか行った場所です。ごみの島は埋め立て処理場でした。いわゆるオープ

        • 環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島〜

          前々回、前回のものをまとめてみると日本では都市によって環境政策に大きな違いがなく国のものとの整合性もあります。一方で、イングランドでは都市間でも地域性があります。国とのものと少し異なります。 京阪神の政令指定都市の間では大阪市では生物多様性が基本施策(重点分野)としては出ていません。「快適な都市環境の確保」の中の一つになっています。大阪市は京都市や神戸市に比べると住宅や工場などへの土地利用が多いからです。京都市や神戸市は農地や山林として土地利用も多いため生物多様性が基本施策

        • 神戸市と福岡市の比較(廃棄物分野)(2)

        • 神戸市と福岡市の比較(廃棄物分野)(1)

        • 廃棄物と3Rについて

        • 環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島〜

          環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島(準備編2)〜

            国の政策が地方の政策にどのように反映されているのかを見ると、日本の法体系では、憲法→法律→政令→府令・省令になり、法律の中で各地方公共団体には条例の制定を義務化するという記載があります。各団体では法律に基づき、条例→規則→規定という順に作っていきます。日本の法体系では上から下まで明確に規定されています。 イギリスの場合、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国からなっています。それぞれが独自のものを作っています。ここではイングランドに焦点当てま

          環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島(準備編2)〜

          環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島(準備編1)〜

          2024年夏にインドネシア・バタム島にあるUIBで特別講義をしてきました。 タイトルは「International General Lecture on Human Rights and Environmental Policies: A Comparative Approach」です。 私の発表した内容は、環境分野の日本とイングランドの地方レベルでの法や政策に関する比較でした。この話は、BECC Japanでのポスター発表するために、調べていたことをまとめて英語で30分ほ

          環境基本計画 〜2024年夏 UIB@インドネシア・バタム島(準備編1)〜