今月の言葉(令和三年一月)
お寺の掲示板「今月の言葉」
新年を迎え今月の言葉を新たに記しました。今月は以下の言葉を選んでみました。
天下和順
この一年が穏やかでありますように
「天下和順」は『無量寿経』というお経の一文です。このお経は浄土宗で大切にしている三つのお経の一つで、阿弥陀様誕生の秘話や、極楽浄土の様子、また私たちが極楽浄土を目指すべき理由などが記されています。今月の言葉として選んだこの四文字は祝聖文(しゅくしょうもん)と呼ばれる以下のお経文の一部です。
天下和順 日月清明 風雨以時 災厲不起(てんげわじゅんにちがっしょうみょうふうういじさいれいふき)
国豊民安 兵戈無用 崇徳興仁 務修礼譲(こくぶみんなんひょうがむゆうしゅうとくこうにんむしゅらいじょう)
これは「仏様が赴くことで、天下が和やかとなり、太陽や月が輝き、適度に風が吹き雨が降り、災害や病気が起こらない。さらに国は栄え、民は富み、争いは起こらず、他人を尊重し、礼儀正しくふるまうことになる」ということを意味します。
この一年、皆様が仏様のお見守りを得て、どうか穏やかでありますようにと願いを込めて、令和三年正月の言葉に選びました。この世だけに目を向けると心を騒がせる報道に接することが多くありますが、仏様の穏やかな世界から温かい光が私たちを照らし、先だった人々が優しく見守っていてくれることを心にとどめ、和やかに、幸せに日々の暮らしを営んでほしいと思います。どうかこの一年が穏やかでありますように。