俊2
坂道グループを題材に書いてみました。 人間の欲望をテーマにした本編と料理をテーマにしたSideAをメインとした長編
激動にこの身焦がして激情に駆られ 涙が嘆きと共に牙を立てろ 日向坂46が番組収録で来ているスタジオに到着した志郎は乗せていた三人を下ろすべく、 後部座席の扉を開けた。 「ありがとうございます」 【海月】で待ち合わせていた森田ひかると藤吉夏鈴、途中、自宅マンションから合流した谷口愛季の三名である。 夏鈴は愛季にだる絡みをしながらゆっくりとスタジオに向かう。それをみてひかるはこっそり聞こえない声量で志郎に声かけた。 「今日はさくちゃんの相手しなくていいんですか?
部外者はテレビ観ながら拍手喝采 これから始まるSHOW を御覧あれ 「で、何があったの?急に朝営業のみにして……私の憩いの時間なくなったじゃん」 朝食食べ終わり夏鈴はおかわりしたコーヒーを飲みながら海里に愚痴りながら聞く。 「ん?ちょっとね、ケータリングサービスの依頼入ったから」 「どっち?誰の?いつまで?」 夏鈴の声のトーンが一段階低くなり、詰問される海里。 「てゆーか、営業って15時からじゃなかった?何で夏鈴ちゃん、朝の時間に行ってるの?私聞いてない」 夏鈴の『
壊れた安いプライドを拾い集め 偽るようにこの手をかざして 自己嫌悪といこうか けたましく鳴るアラームとマネージャーからの着信音。 いつもの寝坊だが、今日は大事な仕事がある。 しくった。 朝から取りだめしてるアニメなんか みるんやなった。 急ぎ、支度を終わらせた小坂菜緖は玄関の扉を開け、駐車場に停めてある車に乗り込んだ。 「お待たせ、六花さん」 「10分遅刻。でも、朝ごはん食べる余裕もまだある」 車の後部座席に乗りながら運転席にいる半年前か
私は黒猫 もう哀れな捨て猫なんて呼ばせない 身体がいたい。 携帯電話が震えている。 アラームのバイブが震えていた。 毎朝、同じ時間に起きる私えらい! ゆっくりと体を起こし、 カーテンから漏れる太陽光を見つめた途端、 くしゃみが出た。 少し寒いな。それはそうよな。裸だもん。 やばっ。着ないで寝ちゃったよ 視線をベッド横に移すと、 そこには同じく裸で少し寒そうに布団にくるまって、寝息を立てているアルノがいる。 昨日は、私から誘ってみたが、結局はアル
Listen to me. Nod more. I want specific praise. What makes you different from others? You're just you Bar【導】では月に一回、定休日がある。 本日、定休日。フロアでは、疾走感あるギターとドラム音が流れ、高音のハイトーンボイスの歌声が聞こえる。 歌い終わった遥音は傍に置いていた水を飲み、一息を着き、隣でギターを弾いていた海里に声をかけた。 「手の調
飾らなくていい 傍にいたいだけ 私は今、居酒料理屋のカウンターで、 心を落ち着かせるためにお通しを食べている。 うん。旨い。この牡蠣酢は絶品。 濃厚な牡蠣の旨味と柑橘の豊かな薫りと 爽やかな後味がいい。 アルノから聞いた店主の風貌も確認とれた。 うん。彩や、奈央には 見せてはいけない眉なしのいかつさ。 ただ、となりの常連さんらしき二人組と話しているときは非常に優しそうな顔がみれる。 目線を感じたのか、店主はこちらを向き、声をかけて
派手に吐き出して 気持ちよくなっちゃおうぜ 朝になればきっと羽ばたけるだろう 私は自分を変えたくてオーディションを受けた。 このとき、私は自分がセンターに立つことなんて、 これっぽっちも思いついていなかった。 ただ、自分を変えるきっかけが欲しかっただけだ。 昔から、ルックスのせいもあってか影で人形と呼ばれることもあったが、ただ単に本当の自分を表に出すことが苦手な子だった。 高校2年生の時、乃木坂46の「インフルエンサー」 を見て、自分も彼女たちのよ
愛は凍えそうで崩れそうで掴めなくて ただ誰かを願う 「海月」は3年前にオープンしたが、それ以外の店はオープンしたのは半年前であった。 Bar「導」(しるべ) 二階すべてが、Bar「導」となっているが、カウンター六席、テーブル席二席、個室一席となっており、海月同様、こじんまりとした席数であった。 ただ、海月と違うのは、店のど真ん中にグランドピアノ、バイオリン、ギターなど、様々な楽器が置かれており、誰もが演奏を自由に出来るようなってた。 「なんだぁ、これ」 見た
逃げてしまえば楽になれるよ "助けてほしい"って言っちまえばいい 坂道御用達ビル 都内の事務所から車で20分以内にある、 築30年の菅井家所有のビル。 地下 雀荘 一階 料理屋 二階 Bar 三階 スタジオ、ボイスルーム、レンタルスペース 四階~六階 宿泊施設 坂道グループのメンバー以外にもスタッフが利用できる施設が詰まったビルとなっている。 池田瑛紗は勢いよく一階にある料理屋【海月】の引き戸を、引いた。 料理屋【海月】 カウンター8席とテーブル4人席が
「アイドル」 それは英語の「idol」に由来しており、その語源はギリシャ語の「エイドーロン」となる。 もともと、意味は「実体のない形」で、転じて「神の偶像」も指す。 現代の日本では、「I'm doll.」と考え、 偶像は自分の想う偶像でいるべきと指す人もいる。 アイドルは本当に偶像になることを望んでるのか? 本日、乃木坂46は幕張メッセにて、リアルミーグリ&グリートの真っ最中。 坂道グループの専属ドライバーである白井志郎は車内でIQOSを吸いながらアイドルに
叫び生きろ 私は生きてる 私は、小さい頃から、うまく人と馴じめないでいた。いや、他人ではなく、自分の核となる獣となじめなかった。我が強く、攻撃的で刹那的。そして、快楽に弱い。 日々その獣と向きあうストレスで自暴自棄になり、全てのことがどうでもよかった。 どうすれば、自分自身と会話できるのだろう どうすれば、飼いならせるのだろう 私は、獣のと向き合うべく、きっかけが欲しくて、真逆で自分自身、吐き気がした乃木坂46のオーディションを受けることにした。
深夜0時、日付が変わり、寝静まる時間帯。 とあるビルの3階で全身が突き刺すようなヘビィなサウンドが駆け抜け、ボーカルの激しくも美しいハイトーンの歌声が部屋全体に響いていった。 ビル全体が防音完備になっており、苦情がこないとはいえ、テレビの音量が気になる60歳前半に見える男性は苛立ちとともに、麻雀卓に座り、打っている4人に声を荒げた。 「話をしているのだからテレビを消したまえ」 4人は男性の声を無視しながら、打ち続けている。 「こっこの、いい加減にせんか!」 「…黙れ
はじめまして。今回、坂道グループを題材に 妄ツイなる小説を書いてみようと執筆中です。 初めて書くので拙い文章ですが読んでいただければとありがたいです。 推しメンバー 乃木坂46 中西アルノ、池田瑛紗 櫻坂46 藤吉夏鈴 日向坂46 松田好花