3分で読める本日の注目ニュース(2024年11月9日): 経済、芸能、スポーツ、話題
経済ニュース
・ 政府は8日、医療費が高額になった際、患者の自己負担を一定にとどめる「高額療養費制度」の上限額を引き上げる検討に入った。高齢化が進んで医療費が膨らむ中、医療保険制度を維持する狙い。引き上げの時期や幅は今後詰める。石破首相は同日「全世代型社会保障構築本部」の会合を官邸で開き、上限額引き上げを含む社会保障の歳出改革工程表の具体化を進めるよう関係閣僚に指示した。
本部会合の開催は石破政権で初めて。首相は「人口減少時代に合った、全世代が活躍できる社会保障への転換に向けて検討を深めてほしい」と述べた。本部の下に設けた有識者会議で近く議論を始める。
高額療養費制度では、年収区分ごとに1カ月の上限額などが定められている。例えば、年収約370万~770万円の人で自己負担が3割の場合、1カ月の支払いが8万円程度に抑えられる。政府は、上限額を物価や賃金に応じて引き上げたり、年収が高い人に新たな上限額を設けたりすることを協議する。
70歳以上が外来受診した際に負担額をさらに抑える特例も見直し議論の対象となる。
芸能ニュース
・女性との性的行為を巡る週刊文春の記事で名誉を毀損(きそん)されたとして、お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さん(61)が、発行元の文芸春秋側に5億5000万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求めて東京地裁に起こした訴訟で、松本さん側は8日、訴訟を取り下げた。文春側も同意した。
松本さんは代理人弁護士を通じて女性側に対し、「不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直におわび申し上げます」と謝罪するコメントを出した。
週刊文春は2023年12月以降、松本さんらとホテルで15年に飲み会や食事会をしたとする女性2人の告発を報道。記事の中で女性2人は、松本さんとの間で同意のない性的行為があったと訴えていた。
これに対して、松本さんは24年1月、「記事に記載されているような性的行為やそれらを強要した事実はなく、およそ『性加害』に該当するような事実はない」として訴訟を起こしていた。
3月に第1回口頭弁論が開かれ、文春側は「女性2人に取材を重ね、証言の具体性や裏付けは慎重に検討した。記事は真実」と反論し、請求棄却を求めていた。【菅野蘭】
松本人志さんが代理人弁護士を通じて発表したコメントは次の通り。
これまで、松本人志は裁判を進めるなかで、関係者と協議等を続けてまいりましたが、松本が訴えている内容等に関し、強制性の有無を直接に示す物的証拠はないこと等を含めて確認いたしました。そのうえで、裁判を進めることで、これ以上、多くの方々にご負担・ご迷惑をお掛けすることは避けたいと考え、訴えを取り下げることといたしました。
松本において、かつて女性らが参加する会合に出席しておりました。参加された女性の中で不快な思いをされたり、心を痛められた方々がいらっしゃったのであれば、率直にお詫(わ)び申し上げます。
尚、相手方との間において、金銭の授受は一切ありませんし、それ以外の方々との間においても同様です。
この間の一連の出来事により、長年支えていただいたファンの皆様、関係者の皆様、多くの後輩芸人の皆さんに多大なご迷惑、ご心配をおかけしたことをお詫びいたします。
どうか今後とも応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします。
スポーツニュース
・国際大会「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」を戦う野球日本代表「侍ジャパン」は8日、チェコ代表との強化試合(9、10日)に向けてバンテリンドームナゴヤで公式練習を行った。日本シリーズに出場したDeNAの牧秀悟内野手(26)、桑原将志外野手(31)、佐野恵太外野手(29)、ソフトバンクの栗原陵矢内野手(28)が合流。全28選手がそろい、大会連覇へ突き進む。
日本一から世界一へ。DeNAの26年ぶりとなる日本シリーズ制覇から5日。牧は日本一メンバーの桑原、佐野とともに日の丸のユニホームに袖を通し、プレミア12で連覇を目指す日本代表に合流し「疲労感も抜けて万全の状態でいける。優勝を目指して、自分たちの味を出していければ」と決意を新たにした。
前日7日には同学年の坂倉、才木、藤平、早川、五十幡、鈴木による〝98年会〟も開催された。「話したことないメンバーの人柄も知ることができたので、良い会になった」と初選出選手が多い日本代表の中にも、宮崎合宿の不在を感じさせない早さで溶け込んでいった。
練習に入れば、戦いへ向けた表情も真剣そのもの。クライマックスシリーズ8試合、日本シリーズ6試合を戦い、実戦ブランクの少ない打撃練習では快音を連発。投内連係ではファーストミットを持って一塁守備に入り、打撃練習中には二塁でノックを受けた。
宮崎での合宿を終え、井端監督は「自分が想像していたより、はるかにいい調整ができた」とチーム状態に自信を見せた。そこに加わる牧、桑原、佐野、栗原の4選手の9日の出場については「きょうの練習を踏まえて、イニングとかもしっかりと話して先発メンバーを決める」としたが、順調に調整してきたメンバーに勢いに乗る選手が合流し、ついに28人の侍がそろった。
日本は13日に同球場でオーストラリアとの1次リーグ初戦を迎える。〝初陣〟となるチェコとの強化試合。指揮官は「前回WBCに入ったメンバーもいるし、そこで投げた投手も何人か入っている。そういった投手と対戦できるのは非常にありがたい。1打席でも多く立って調整してもらえれば」と期待した。WBCのチェコ戦では大谷翔平の代打で本塁打も放った牧が、新生侍ジャパンを勢いづける。
話題のニュース
・ニューヨーク(CNN) インターネット初期の米大手プロバイダー、アメリカ・オンライン(AOL)でメール着信を知らせる「ユー・ガット・メール」の声を担当したエルウッド・エドワーズさんが死去した。74歳だった。
地元クリーブランドのテレビ局WKYCでグラフィックやカメラ操作を担当していたエドワーズさんは、30年以上前、当時無名だったAOLのために、あの声を収録した。
妻のカレンさんは、AOLの前身のクオンタム・コンピューター・サービシズの元従業員。1989年、当時のスティーブ・ケース最高経営責任者(CEO)が売り出し予定のAOLソフトウェアに音声を入れる計画について話しているのを、カレンさんが耳にした。
カレンさんはエドワーズさんをボランティアで参加させ、エドワーズさんは自宅のリビングルームのカセットデッキで「ウェルカム」「ユー・ガット・メール」「ファイルズ・ダーン」「グッバイ」の4本を録音した。やがてこの言葉は数億人が耳にするようになり、AOLの象徴的なフレーズになった。
「あんなことになるとは思いもしなかった。誰も思っていなかっただろう」。エドワーズさんは2019年のインタビューでそう回想している。「突如としてAOLがブームになった。コンプUSAで行列に並びながら(山積みになったAOLのCDを)見て、『これ全部に私の声が入っているのに誰も知らないんだ』と思ったことを覚えている」
エドワーズさんはノースカロライナ州出身。高校時代からラジオ業界で働き始め、テレビ局のアナウンサーやラジオ番組の司会者を務めたこともある。