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クラス7【モチベーション】責任感の養成

序論

 個人のビジョンと会社のビジョンが一致したとき、モチベーションは最高潮に達します。責任感を持たせるための方法として、企業側ができるアプローチは、従業員が自身のビジョンを早期に形成できるようサポートすることです。これにより、従業員は自分の役割を理解し、自発的に責任感を持って行動することが可能となります。

本論

責任感の幅と段階


 責任感は一つの線上に存在するものではなく、小さなものから最高レベルのものまで幅広い段階があります。具体的には、モチベーションレベルの1から4までの間で、責任感が徐々に形成されていきます。

  • レベル1:鎮火状態 この段階では、責任感はほぼ存在せず、行動の動機となるエネルギーも欠けています。

  • レベル2:弱火 責任感は外発的な要因によって生まれます。この段階では、報酬や評価など、外部からの刺激によってのみ責任を感じることがあります。しかし、これらの要因が無ければ責任感も薄れやすいです。

  • レベル3:中火 この段階になると、内発的モチベーションが行動の動機となり、自己の価値観や興味に基づいて責任感が強化されます。この状態では、外部からの刺激が無くても持続的に責任を感じることができ、自発的に行動を起こせるようになります。

  • レベル4:炎 責任感が最大限に高まる段階です。ここでは、自分だけでなく他者に対しても影響を与え、外発的モチベーションを提供するほどの情熱と責任感を持ちます。特に、チーム全体を牽引する役割を果たし、周囲にも良い影響を与えることができるようになります。

好奇心・使命感・共感による責任感の成長

レベル2からレベル3への移行には、好奇心、使命感、共感のどれかが必要不可欠です。好奇心は別の章に譲る(クラス7【モチベーション】好奇心の解放)として、ここで共感を解説します。
 他者やチームとの結びつきを強化し、責任感を自然に高める要素です。たとえば、共感を通じて「このチームは自分にとって大切な存在だ」と感じられるようになれば、そのチームでの役割に責任を持ちやすくなります。チームに対して責任感を持つことは、チームの成功を自分の成功とみなすような覚悟へとつながり、レベル3からレベル4への移行がスムーズになります。

 そのために重要なのは、個人のビジョンを早い段階で持ってもらうことです。個人のビジョンが形成されることで、従業員は自分の役割や責任に対してより強い意識を持つことができます。そして、そのビジョンがチームや会社のビジョンと一致することができれば、従業員は最大限の責任感を発揮できるようになるのです。

個人のビジョン形成のサポート

 

クラス3【人生設計】人的資本、社会資本、金融資産概論

 責任感を持ってもらうためには、個人のビジョンを早期に形成することが鍵となります。ここでの企業の役割は、以下の3つの要素を通じて、スタッフが自己のビジョンを具体化できるようサポートすることです。

  1. 人的資本の形成
    人的資本は、現場での経験や経営力、金融知識から成り立っています。これらを逆算して計画的に積み上げることで、従業員は自己の成長目標を持ち、その達成に向けて責任感を持つようになります。

  2. 社会資本との時間を大切にすること
    友人や家族との時間を大切にすることで、従業員は自分の生活のバランスを保つことができ、それが仕事での責任感にも好影響を与えます。プライベートが安定していると、仕事に対しても一層の責任を持って取り組むことができます。

  3. 金融資産の逆算による形成
    自分の将来を見据えた金融計画を立てることも、責任感を促進する要素です。金融資産を逆算して形成することで、将来への不安が軽減され、その分、現在の仕事に対して一層の集中と責任感を持つことが可能になります。

これら3つの要素を統合し、従業員が自己のビジョンを持つことを支援することで、結果として会社のビジョンと一致し、より強い責任感を発揮できるようになります。

結論

責任感を持たせるためには、個人のビジョン形成をサポートすることが重要です。マネージャー自身が自身のビジョンを示し、従業員に対してもビジョンを持つことの大切さを伝えることが求められます。そして、会社のビジョンを従業員に伝え、そのビジョンと個人のビジョンをできるだけ一致させるよう努めることで、責任感のレベルが引き上げられ、最終的には情熱のレベル4に到達することが可能となります。