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鹿児島の浄土真宗本願寺派の若手僧侶(有志)が運営しています。 temple.comのLINE:@364kaxrb 友達登録していただいた方に鹿児島のお寺で行われる若者向けのイベント情報をお送りしています。

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最近の記事

2021年3月20日(土) 曇りのち雨

私はウイスキーが大好きだ。 ウイスキーを覚えたのはもう10年ほど前のことになる。京都にいる頃、バイト先のレストランの隣のビルにカチッとした空気が漂うオーセンティックなBARがあった。三条河原町という繁華街の中にありながら、重い扉の向こうはまさに別世界に思えた。 深夜のバイト終わりに店長がよく連れて行ってくれた。店長がグラスを持ち酒を飲むジェスチャーをしたら、終わったらBARへ行こうのサインだ。そのサインが出たらスキップしてついていった。 そこのBARには驚くほど美味しい

    • わが弥陀は名をもつて物を接したまふ

      「いはんやわが弥陀は名をもつて物を接したまふ。」元照律師 最近、暇があれば動画配信サイトのユーチューブでサッカーを見ています。もっぱら久保建英くんの動画です。9歳でバルセロナの下部組織に入り、15歳で日本でプロデビュー、18歳であのレアル・マドリードへ移籍し、19歳の今はヘタフェというチームで活躍しています。私は彼がまだバルセロナの下部組織にいる頃から、注目していましたから、応援にも熱が入ります。  先日、あるお宅にご法事で伺いました。その家のじいちゃんの7回忌でした。私

      • 原因は自分の内側にある

        「智に働けば角が立つ 情に棹させば流される 意地を通せば窮屈だ とにかく人の世は住みにくい」                夏目漱石 草枕 「頭のいいところが見えすぎると嫌われるし、情が深いとそれに流されてゆくし、意地を通せば窮屈に感じる。とにかく人の世は住みにくい」 と夏目漱石は草枕の冒頭に、人の世の住みにくさは人付き合いにあると書かれています。私たちはどうしても、何か苦悩が起こればその原因を自分の外に見ていくように思います。しかし、仏教では自分の内側にこそ苦悩の原因が

        • 2021年1月20日(水) 晴れ

          父が亡くなって四ヶ月、そろそろ遺品を整理し部屋を掃除せねばと思い重い腰をあげる。一つとっては手が止まり、一つ取っては手が止まる。ああ、家族を亡くした人はみんな、こんな経験をされているのか、とため息ひとつ。 父の部屋には驚くような宝ものはなく、エロ本の一つもなかった。正直ホコリかぶった箱を見つけるたびに、真面目な父の裏の顔を知るのではないかと少しドキドキしながら開けていたから、それはそれでつまらなかった。 なかでも、やけに目につくのはミスプリントの紙で、パソコンやプリンター

        2021年3月20日(土) 曇りのち雨

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        • 浄土真宗の法話 阿弥陀仏のおはなし
          5本
        • 日記、タイトルは考え中
          12本
        • コラム
          9本
        • お作法など
          1本
        • はじめてまして仏教
          3本

        記事

          2021年1月9日(土) 晴れ

          新型コロナがなければ、今頃2月の旅の計画をドキドキワクワクしながら立てている頃。 今年は行けそうにないなとため息ついて、前に撮った写真を見返していたら、旅先で出会った輝くような笑顔に励まされた。 写真は、3年ほど前、バングラデシュ、インドを旅した時のもの。どちらも裕福とはいえない国だけれどもたくさんの笑顔を私に与えてくれた。 それに心動かされて、できもしないのに詩なんて作ってしまったほどだ。 「幸せのものさし」 Give me money こんな仕事放り投げて 遊びに

          2021年1月9日(土) 晴れ

          瓦礫を変じて金と成す

          アフリカや南米の人里はなれた一見、食堂とわからないような食堂に行ったときに時々あることですが、ヤギ料理を注文したら目の前を店主に足を持たれて逆さまにされたヤギがギュエーギュエーと人間のような大きな声を上げながら前を通っていったり、鳥料理を頼んだら同じようにギョエーギョエーと人間のように鳴く鳥が通っていったりして、少し離れた見ようと思えばすぐ見えるところで殺され、小屋で処理され、30分もしないうちに料理となって私の目の前に出てきます。 そういう食堂では、店の横あたりに自分はも

          瓦礫を変じて金と成す

          2020年12月17日(木)

          ここ最近は、翌日の楽しみな予定を心待ちにしたり、嫌な予定に憂鬱になったりという余裕もなく、1日1日をなんとかこなしてゆくような毎日で、それは私にとっては一番避けたいライフスタイルだった。 お坊さんは暇であれ!これがmotto。夕日が沈むのをみながらボーッと物思いにふける。なんで人間は生きているのだろうか。なんで死んでいくのだろうか。まあ、考えることはなんでもいいのだけれど。その姿を「さすがですね〜」とか、下手したら「尊い姿だ〜」なんていわれるのはお坊さんくらいなもので、普通

          2020年12月17日(木)

          ご法事の時に正座をしなければいけませんか?

          正座は痛いし痺れるし、大変ですよね。私も僧侶になった最初の頃はとても正座に苦労したことを覚えています。ご法事となれば、服装を整えて親戚が集まり、お坊さんがお衣をつけて、真剣な雰囲気の中でお経をお勤めする。きちんとしなければいけない雰囲気満点ですものね。その時に、椅子ならまだいいけれども、畳の時はやっぱり正座しないといけないの?と悩まれるかもしれません。 浄土真宗(じょうどしんしゅう)のご法事は、家でお勤めする場合もお寺でお勤めする場合も葬儀社でお勤めする場合もどこであれ、阿

          ご法事の時に正座をしなければいけませんか?

          2020年11月21日(土) 晴れ

          クラフトビールではなく、クラフトコーラと聞いた時は、頭にクエッションマークがついたが、そんなまだ聴き慣れないクラフトコーラを開発している友人がいる。この前、引越しの手伝いにいったらキッチンには何やら怪しげなスパイスがいくつも棚に並べられていて、理科の実験室みたいだなと思った。その彼が、今日ついに完成(?)したクラフトコーラを薩摩川内市のリバーフロントマルシェというイベントで販売するというので遊びに行くことになっていた。 クラフトコーラを楽しみにしながらも、まずは昼ごはんを食

          2020年11月21日(土) 晴れ

          2020年11月6日(金) くもり

          年に数回、私のもとに今の時代には珍しい新聞が届く。 ケニアの児童養護施設で活動していらっしゃる荒川さんという方が施設の子どもたちの様子や、ケニアのコロナの状況などを綴られている新聞で、 なにより私を魅了するのは、その新聞が手書きであるということだ。決して綺麗な字ではないけれども、丁寧に書かれたその字からは、荒川さんの人柄や心までも伝わってくる。 父の四十九日をもうすぐ迎える。世間では忌明けの挨拶というらしいが(浄土真宗では忌明けという言葉は使わない)、私も生前お世話になっ

          2020年11月6日(金) くもり

          船のようなおはたらき

          仏さまはたくさんいらっしゃいますが、浄土真宗(じょうどしんしゅう)では阿弥陀仏(あみだぶつ)という仏さまを大切にします。浄土真宗を開かれた親鸞聖人(しんらんしょうにん)は、その阿弥陀仏のはたらきを船にたとえられました。 『生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば 弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける』高僧和讃 今32歳の私の目に映る”この世界”は、幸せに映ります。今、丁度スタバでこの文章を書いていますが、みんなおしゃべりしながらニコニコしてます。泣いてい

          船のようなおはたらき

          2020年10月30日(金) 晴れ

          夕方仕事帰りにコンビニへ。 コンビニのパンだけ進化が遅い気がする。弁当やおにぎり、デザートは昔と比べてすごくおいしくなった。セブンに行けばアメリカンドックを買うし、ローソンに行けばデザートを買う。飲んだ後はセブンの”オムすび”が欠かせない。しかし、昔からパンだけは決め手に欠ける。だからしばらく悩んだあげくそんな気分でもなかったがカレーパンを手に取り、レジに持って行った。 レジで店員さんが他に御用はないですかと聞くので、パンのことで頭がいっぱいだった私は、ホットコーヒー1つ

          2020年10月30日(金) 晴れ

          2020年10月22日(木) 晴れ

          今日は退院日。 私の退院手続きも看護師さんにとってはいつものルーティーンで、片付いた病室のベッドに横になり迎えを待っていた。 昼過ぎ、30分遅れで迎えにきてくれたオカンの車に乗り込み帰路についた。 帰り着いた我が家には鳩が一羽増えていたのには驚いた。飛べなくなった鳩を母が連れて帰ってきたそうだ。オカンはニコニコしながら私その経緯を語った。ぴーちゃんと名付けられたその鳩は今では怪我もなんのその家のなかを自由に飛び回っていた。 私とオカンが仲がよくない。鳩の一件も私を苛立

          2020年10月22日(木) 晴れ

          宗教ってなんだろう。

          お寺に生まれた私は高校から実家を離れた。15歳で実家から宗教から逃げたのだ。 自分の人生は自分で切り開く。宗教なんか必要ない。と考えていたように思う。それでも22歳のとき、住職であった父の病気がきっかけで3年間ほど京都で仏教の勉強をし、僧侶の資格を取らせていただいた。資格はいただいたが、仏教や宗教にはどうしても馴染めぬままで、アルバイトの仲間たちといるほうが居心地がよかった。 それがいつのまにか、桜が咲いてゆくように、だんだんとそして急に宗教・仏教に興味を持ち始めたから不

          宗教ってなんだろう。

          10月15日(木) 晴れ

          同室の中川くんが退院して、私のベッドは窓際に移動した。 病室の窓には、青い空が広がり、太陽の光が差し込む。窓を開けると風が入り、身体がそれらを吸収してゆくようだった。 のんびり空を見上げながら、いつも私は父を気にかけていたのだなと思った。今日は調子はいいだろうか、倒れてはいないだろうか。仕事をしていても、友達と遊んでいても、恋をしていても。気にもとめてなかったが心につっかえたものがあったのだと思う。 (父が亡くなった)今は、この空のように空っぽな心で、昼寝したり、本を読

          10月15日(木) 晴れ

          10月13日(火) 晴れ

          ここのところ晴れの日が続く。 入院している病院は基本的に2人部屋。相方は中学3年生の中川くん。サッカーをしていて前十字靭帯を断裂したのだそう。 朝食を終えて、コンビニまで中川くんを誘った。ケラケラ笑いながら車椅子2台で風を切って走り抜けると、周りの人の視線が集まる。 コンビニに着いて、お菓子やらジュースやらなんでもかんでもカゴに放り込んで、ついでにオセロも放り込み病室にもどってオセロ大会。中学3年生と32歳の真剣勝負。歳の差はダブルスコア。結果はまさかの1勝2負と負け越

          10月13日(火) 晴れ