7/22
夜でもまだまだ暑い。玄関を開けた瞬間から湿度の高い空気を感じる。
日中はとてもじゃないが暑くて外になど出られやしない、だから私は夜になってから家を出る。
この街も結構星が見えるんだなあと思いながら歩いていた。
自分という個人が埋没できない場所が苦手で、だからこの街を歩くことに対して積極的になれないのかもしれない。
でも誰もいないところを歩くのはやっぱり気持ちよくて、歩くこと自体はまだまだ好きだなあと実感したのだった。
恋人は今ミュンヘンに行っていて、来週まで帰ってこない。
夜道を歩きながら、そういえば去年の夏に想いあっていた人は数週間マインツに行っていたことを思い出した。一度告白されてごめんなさいとしたけれど、やっぱり素敵な人で一緒にいるチャンスが欲しいと、その返事を帰ってきてから聞かせてほしいと言ってじっと待っていたのだった。
彼が帰国した日、私は駅まで彼に会いに行って、そうしたら現地で買ったエコバッグいっぱいにお土産を詰めてきてくれて驚いたのを覚えている。そして返事を聞くのが怖くて触れずにいたらコインロッカーの前で、笑顔で肯定してくれたのがうれしかったことも覚えている。
私が彼にあんなにも失礼でひどいことをしなければ、今でもまだ友達でいられたのかなと思う。恋愛を抜きにしても人間としてもとても面白い人だったなと思う。でも今更そんなことを考えることも失礼なので、もう何も考えない。
去年誰かを待っていたときはあまり寂しくなかったし今回もあまり寂しくならないと思っているけれど、ただやっぱり少し寂しい気もする。変なの。
明日の食べるものを少し買って帰った。アイスも買った。ヨーグルト味。
家からコンビニまで歩いてちょっと距離があるので、アイスが溶けるのが怖くて食べながら帰った。暑い日に食べるアイスは本当においしい。どんな時でもおいしいけど。
いつからこんなにアイスクリームが好きになったかというのは、なんとなく覚えている。そして私に伝播したアイスクリーム好きはいずれ他人にも伝播していく。
あーーーー他人のことじゃなくて自分のことを書きたいのにうまくいかない、今の自分が紡ぐ文章などゴミ以下だ、うわーーー。