Mリーグ 不死鳥は必ず羽撃く

先日、Mリーグ2020のシーズンが全日程終了した。レギュラーシーズン敗退の2チームはパイレーツとフェニックス。前シーズンファイナルの1位、2位である。そして、その前シーズンの敗退チームがドリブンズと風林火山。1シーズン目のファイナル1位、2位のチームである。

これが単なる偶然なのかどうかはわからない。もちろん、上位チームは研究対象になるし、対策もされる。だから、通過しにくいのはある。

今回はその可能性が強いデータが出ている。もはや公式よりデータの緻密さで有名な非公式さんのチーム別のデータを参考にさせていただくと、

和了率:1パイレーツ、…、8フェニックス           和了回数:1パイレーツ、…、8フェニックス       平均和了点数:1フェニックス、…、8パイレーツ

完全に真逆である。

平均打点は1位だが、和了率・和了回数が最下位のフェニックス。和了率・和了回数が1位だが平均打点が最下位のパイレーツ。それぞれがそれぞれの持ち味を出した結果といえばそうなのだが、さすがに極端すぎる。もう少しフェニックスの和了率が高ければ、もう少しパイレーツの平均打点が高ければ、レギュラーシーズンを通過していただろう。 

つまり、持ち味はそのままだが、それ以外の部分を抑え込むことで、持ち味のプラス効果を相殺され、それ以上にマイナス効果が出てしまった形だ。

この2チームはMリーグの中でも特にカラーの強いチームである。

打点は低くても和了を積み重ねて、ラス回避をするパイレーツ。

高打点で少ないチャンスを虎視眈々と狙ってものにするフェニックス。

特にフェニックスは女性3人というチーム編成も異色である。

2018年の最初のドラフト。フェニックスは1位で当時三冠の魚谷pを指名。2位当時最高位・最強位の近藤p。3位で茅森pと指名する。この時点で、女性2名はフェニックスだけ。1位指名で女性を指名したのもフェニックスだけ。また、連盟+最高位戦のチーム。すでに異色である。ドリブンズ、パイレーツ、アベマズは男性3人。女性のいる、風林火山、格闘倶楽部、雷電はオール連盟。どちらの面から見ても異色であった。また、3人とも麻雀のタイプがバラバラ。麻雀の深い議論もせず、それぞれのスタイルを尊重する。

私は当初1シーズン目は特定のチームを推すつもりはなかったが、このいい意味で変なチームの虜になった。2018シーズンは、レギュラーシーズンで敗退。特色が悪い方に出た面もある。

2019シーズン、選手1名追加可能、男女混成、サクラナイツ参戦。フェニックスはすでに男女混成なので、追加指名しなくても良いのだが、和久津pが他のチームに指名されてなければ指名するのではと、ドラフト前に予想していた。何故かと聞かれるとわからない。後付けにはなるが、当時連盟A1唯一の女性、茅森pとは旧知の仲、魚谷pとは近年対局が増え仲良くなったと聞く。近藤pとは接点は思い付かないが、A1の怪物連中を相手しているので、オジサン扱いは上手いかと。

結果は予想通り、和久津pを指名。他の7チームは女性1人なのに、フェニックスは3人と完全に異色なチームが出来上がった。そして、予想が当たったことにより、完全にフェニックスの信者となる。

ただ、和久津pが年末に初トップとあそこまで苦戦するとは思わなかった。和久津pが入ったことで、チームがうまく回り出した気がする。だからこそ、和久津pにも結果がついてきて欲しかった。そして、ようやく取れたトップで、一気にチームとして噴いた。年末の2戦目、年始の1戦目と和久津pが連勝したことによって不死鳥は一気に舞い上がった。チーム5連勝から始まって、終わってみれば、400ptを超えるプラスである。

セミファイナルはサクラナイツの猛追にあうも、僅差で通過したが、ファイナルでサクラナイツがまさかの大ブレーキ。そして、その大ブレーキに巻き込まれたかのように、ここまで牽引してきた大黒柱の近藤pが調子を落とす。最終局までもつれたが、結果はパイレーツの優勝、フェニックスは2位であった。

そして、2020シーズン、魚谷p、近藤pが苦しい結果に、茅森pが稼ぐものの和久津pも何とか凌ぐのが精一杯。何とかカットラインから付かず離れずな感じでついて行くも最終日、首位争いのアベマズ、サクラナイツにやられて、パイレーツと共倒れとなった。

レギュレーションにより、来シーズンにファイナルに行けなければ、チームメンバーの入れ替えが強制される。チームの理想形はそれぞれあると思うが、私は今の4人がフェニックスの最高のバランスであり、チームワークであると思う。個々の麻雀を尊重し、過度にアドバイスや議論をしない。出場選手が直前に発表となるMリーグにおいて、チームとして麻雀の方向性が定まっていないほうが、相手チームは対応しにくいはずである。

2021シーズンは秋からだが、優勝した風林火山は1人追加のオーディション選考がスタートした。書類審査を通過の約170名のうち、リーグ戦上位6人プラス推薦復活の2名の8名での決勝である。この方式を来年以降はプロ野球のトライアウトじゃないけど、全チーム共同で行えばいいと思う。入れ替えレギュレーションで憂き目にあった選手もこのようなシステムの中で再度上がって来れば、復活しても誰も文句は言えないだろう。16名くらいで決勝リーグを行い、その順位を基本に各チームが、欲しい選手を指名する。それでも席は少ないので厳しく狭き門ではあるのだが。

そう、2021シーズンの闘いはスタートしている。次シーズンこそは宿敵パイレーツに競り勝っての優勝、栄光のシャーレを手に入れて欲しいものである。不死鳥は必ず羽撃くそう信じて、辛い時も、苦しい時も見守って、喜びを分かち合える時がくることを願っています。

セガサミー フェニックス✌️



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