今日はどれにしようかな。
ほとんど毎日、かならずしていることがあります。まず朝起きて、歯磨きの後にコップ一杯のお白湯を飲むこと。次に、お風呂に入るとき、入浴剤を入れること。そして夜寝る前に、あたたかいお茶を飲むこと。この三つです。
三つとも、自分自身でこうしたい、あるいは、こうすると心地よい、と思って自発的に始めたことです。どれも習慣となって久しいので、今ではもう生活するうえで欠かせないことのようになっています。
ただ、自分にとって当たり前のことだからといって義務感を感じるようになったり、文字通りの単純作業となってしまってはもったいないし、そうならないよう無理なく続けたい。だから、ここにひとさじ、私なりの楽しみ方をプラスしています。
それは、その日の気分に合わせて「選ぶ」わくわく感を味わうこと。「今日はどれにしようかな」――心の合言葉を、そっと唱えてみるのです。
お白湯を飲むときの湯のみやマグカップ、お風呂に入れるいろんな種類の入浴剤、寝る前用にストックしてあるハーブティーの詰め合わせ。さあ、今日の気分にぴったりくるのはどれだろう。自分のお気に入りを厳選してあるものばかりだからこそ、選ぶ時間もおのずと楽しくなる、というわけです。
その日の気分や体調に合わせて「選ぶ」ということは、自分の体と心の声を聞くことでもありますし、暮らしに少しずつ変化をつけるきっかけにもつながると思います。「選ぶ」ことを楽しいと思えるならなおのこと、ちいさな「楽しさ」の積み重ねによって、心身ともに健やかに過ごしていける気がするのです。
なんてことないルーティーンの中に自分なりのちいさな楽しみを仕込むことは、毎日を無理なく楽しく過ごすための秘訣なのかもしれないな、と、そんなふうに思っています。