自分サイズの着物寸法の出し方(作務衣3枚目)
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寸法を決める
3枚目の作務衣を作るにあたり、最初に行ったことが基本に立ち返ろうと思った事です。
寸法はいじればいじるほどおかしくなる危険があります。
そこで女物並寸と男物並寸の比較でした。
ちなみに女物並寸に関しましては昭和60年ごろの身長が高く体格の良い女性が増えてきた頃の基準になっています。
この頃の着物は腰ひもを腰骨の位置でしめる都合もあり、着物の丈と身長は同数または2-3cm増やすとされています。
現在は身長と同寸でも良いのですが、腰ひもをウエスト位置でしめる方が増えたので身長に10cmプラスと着付けの先生がおっしゃっていました。
女性の身長は戦前と戦後では大きく変わりますので古い本を参考にする場合、いつを基準にしているのか確認をする必要があります。
また男性の基準サイズは身長170cm、腰回り96.5cm、体重60-65kgになっています。
着物の場合、周り寸法がプラス10cmぐらいまででしたらぎりぎり許容範囲になります。
私の場合、作務衣を作ろうと市販のテキストを見たら身長は小さく周り寸法は大きくサイズが無い!と焦ったのですが男性の基準寸法と比較したら誤差4cmほどなので(ダイエット中につき減少方向)男物並寸で間に合うのでは?と思ったのです。
サイズが無いと焦ったお話は以下にあります。
女物と男物の並寸
それでは女物と男物の並寸を記載します。
女物 男物
身丈 160cm 144cm 身長x0.83cm(又は0.85)
4尺2寸3分 3尺8寸
後幅 30cm 30.3cm
8寸 8寸2分
前幅 23cm 24.6cm
6寸 6寸5分
その他細かい部分は省略します。
後幅と前幅の割り出し方
これには2種類の方法があります。
まず1つ目です。
後幅
腰回り-前腰幅 これを半分にし1cm加える。
前腰幅
腰回りを半分にし、9cm引いたもの。
前幅
前腰幅から15cm引いたもの。
2つ目の出し方です。
後幅
腰回りを4で割り6cm足したもの。
前幅
腰回りを4で割り1cm足したもの。(男物は2cmにする)
肩幅と袖幅の割り出し方
まず裄(ゆき)を計ります。
手を伸ばし脇の角度が45度斜めと言われています。
45度がわかりにくかったら、肩のラインが斜めになっていますのでそのまま自然に手をのばすと良いです。
首の付け根の骨から手首の付け根の骨まで計ります。
これが裄丈(ゆきたけ)になります。
裄丈はフォーマルは寸法通りで良いのですが実用物は1寸(約4cm)短く仕立てます。
ただし筒袖の場合は短く詰まりますので寸法通りで良いです。(約1寸詰まります)
袖のかたちの説明は以下にあります。
裄丈を肩幅と袖幅にわります。
基本は半分に割るのですが反物で着物を作る場合は反物幅が決まっています。
その為布幅が足りなくなるので若干の調整が必要です。
肩幅から袖付け後幅のバランスを見た時、後幅+3分(約1cm)が自然な綺麗な斜めになります。
許容範囲は後幅+5分(約4cm)くらいですが反物幅がありますので幅いっぱい(肩の縫い代3分)になる事もあります。
布幅に余裕があるのであれば後幅+1寸くらいまでなら最大許容範囲になります。
この場合は後幅のヘラ付けに工夫が必要になってきます。
残った分を袖幅へ振り分けます。
身長が低く胴回りが大きい人は裄が短くなりますので肩幅と後幅を同寸にして残りを袖幅になるようにします。
私は見たことが無いのですが、反物にも長身さん用に袖布だけ幅広で作った物があると聞いたことがあります。
洋服生地で作る時は幅の制約が無いのですが、脇の縫い代が多くなるのも布の無駄になりますので、後幅を基準に肩幅を決めたほうが良いと思います。
という訳で私は3枚目の作務衣を作ったのですが、寸法は男物並寸で作りました。
計算の寸法は女物並寸よりは大きく、男物並寸より小さいというサイズでした。
着た結果は前回の反省点も含めて仕立てましたので、とても着やすく満足した物が出来上がりました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。