もし浦島太郎が新婚だったら/ボケ学会
砂浜で亀を虐めている男たちを見た浦島太郎は、
「やめろ!」と大きな声を出して、亀を助けた。
「ありがとうございます。私を助けてくださったのはあなたが初めてです。
良かったら、私の住む場所へ行ってくれませんか?是非ともお礼をしたいんです」
「ええ、それはありがたい事ですが、私など行ってもいい場所なんでしょうか?」
「もちろんです。是非、おいでください。さあ、私の背中に乗ってください」
亀は助けられたことが嬉しかったらしく、浦島太郎にお礼をしたいと思った。
「分かりました、では、少しだけおじゃまさせていただきます」
そう言うと亀の背中に乗り海の中に入っていくのだった。
『海の中なのに全然、息が苦しくないぞ。おかしいなぁ』と浦島太郎は思った。
やがて、
【竜宮城】に着いた。
「さあさあ、まずは、乙姫様にお会いください」
亀は乙姫様を呼びに行く。
すると、綺麗な服を着た🦑や🐙や🐟魚たちが踊り、美味しそうなご馳走も運ばれて、最後に乙姫様が現れて浦島太郎に亀を助けてくれたお礼を言うのだった。
「ありがとうございます。浦島様、今宵はどうぞゆっくりとお過ごしくださいませ」
「こちらこそ、このような宴を開いていただき恐縮です」
浦島太郎は、心から楽しむのだった。
乙姫はニヤリと笑い、魚たちを鼓舞した。
「さあ、もっと浦島様をおもてなしなさい」
すると、浦島太郎は、
「ありがとうございます。今日は亀さんが是非とも、と言う事で遊びに来ました。私は用事がありますので、これにて失礼いたします」
慌てた乙姫は、「え💦もうお帰りに?」と言うと、魚に、「急いでアレを!」
と言うのだった💦
急いで持って来たのは『玉手箱』という物だった。
「これをおみやげにお持ち帰り.....あ!」
乙姫はドレスの裾を踏み、転んでしまい玉手箱を開けてしまった。
「あ〜れ〜〜」
浦島太郎は、煙に巻かれた竜宮城に一礼をして亀の背中に乗り砂浜に戻った。
その頃、竜宮城は、大変な騒ぎだった。
乙姫はじめ、みんなが年を取ってしまったのだ。
「なんで、こうなるんじゃ。わらわは乙姫ぞ.....」
砂浜で亀と別れた浦島太郎は、
「おみよちゃん、帰ったよー」と言い
新妻の待つ我が家へ帰って行くのだった。
「今日は、遅かったのね。待ってたのよ」
「ふふ、ごめん、おみよちゃん、今日は、すごい所に行ったんだよ。亀を助けたらねー.......」
と竜宮城の話をするのだった。