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お姫様ラッコ

#毎週ショートショートnote
#裏お題

その国はラッコの国と呼ばれていた。
ラッコだけが住むラッコのためのラッコの国だった。
統治者は、ラッコの王様、
奥方と3匹の娘ラッコがいた。
ラッコの奥方は、娘の成長を楽しみにしており、貝の割り方、食べ方など教えていた。
自立心旺盛な長女ラッコ
マイペースな次女ラッコ
甘えたい盛りの三女ラッコ

王様は、この中から『姫』を選ばなければならなかった。

長女ラッコは、早く自立して王様の館から出て冒険してみたかった。

次女ラッコは、何も思わず、自由に
王国内を泳いでいた。

三女ラッコは、母に付いて好物の帆立貝を食べる。

「この中で選ぶとしたら誰であろう?」
「王様、娘たちにいかを1人でいくつ取れるか競ってはどうでしょう」
「それは良い」

早速、3匹は競争を始めた。
長女は、一番たくさん取れた。
次女は、一つ 
三女は五つ取れた。

「次女よ、何故一つしか取れなかったのだ?」と聞くと

「他のラッコが取れなくてはかわいそうだと思ったから」と答えた。

「うむ、それは大切なことである。姫は次女にしよう」
と王様は決めた。
次女は、お姫様ラッコとして
婿を迎え、憧れのお姫様抱っこもしてもらい、皆と仲良く暮らして行ったという話でした。

おしまい


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てみ
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