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エピゴーネン 

#青ブラ文学部
#エピゴーネン

 ※エピゴーネンとは『独創性の無い模倣者、真似をする人、二番煎じ、パクリ』


作家の中山アキは、学生の頃から、ベストセラー作家の、江田権三えだごんぞうの本が好きで、何度も何度も繰り返し読んでいた。
江田権三の書く世界はミステリーでありながらホラーでもあり、それでいて人物描写が細かくて、『人間ドラマ』にもなっている感動的な話を創る作家であった。

『私も江田先生のような作家になりたい』

アキは、いつしかそう思うようになり、構成を組み立て、『人間ドラマ』を中心に、ミステリーやホラーなど様々な角度から、ドラマを描き、短編小説を書いてみた。

その作品を雑誌に投稿した。すると、新人賞を獲得した。一躍注目を浴びたアキは、将来を期待され、色々な出版社から執筆を依頼されるようになり、生活が一変してしまった。もちろん、アンチもいたがアキは、まったく気にすることはなかった。何度か執筆を続け、本も売れるようになったアキは、アンチが増えたことを気にし始めて、疲れてきた。執筆活動から、離れ外に出て自然の中に自分をおいたり、古書店を巡り、大好きな江田権三の初版本を見つけて購入して読むなどしていた。
『江田先生の本は私の原点。やっぱり素晴らしいわ』と思い感慨無量になり、また執筆活動を始めようと思った矢先、アキは、古書店で『エピゴーネン』という本を見つける。

『オリジナルを求めるなら、この本を読むな』

と書かれているのに興味を持ち、
アキは本を開いてしまう。
すると、彼女は突然
『あなたの図書館』
という不思議な場所に引き込まれ、
そこには彼女がこれまで作ってきた作品が並んでいた。

其処には、黒い服を着た司書がいて、
『あなたの作品は本当にオリジナルなの?』
と問いかけてきた。
アキは、自分の作品が実は江田権三を真似していただけだったと気づき、
愕然とした。
『私はオリジナルじゃ無い。模倣していただけなんだ』
アキは、「オリジナルって何?」
そう呟いた。


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てみ
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