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完璧なんて/青ブラ文学部



私は仕事や家庭の問題をきっちり解決しようと、いつも頭を悩ませていました。職場では部下のミスを正し、家では家族の悩みにアドバイスをしようとしますが、思うようにいきません。
どれも中途半端に感じて、ストレスがたまるばかりでした。

ある日、カフェで昔からの友人、ヨシ子にその悩みを打ち明けました。

「なんでこう、全部きれいに片付かないんだろうか。仕事も家庭も、いつも問題ばっかりなのよ」

ヨシ子は笑っています。

「あのね、世の中に片付くなんてものはありゃしないのよ。
仕事も家庭も、人の心も、きれいに整理なんてできないわ。
だから、全部解決しようとしなくていいんじゃないの」

「さすが、経験豊富なヨシ子ね」

その言葉に、私は肩の力が抜けた気がしました。
次の日からは、すべてを完璧にしようとせず、
できることを一つずつこなすように心がけました。
すると、不思議と仕事も家庭も少しずつうまく回り始めたのでした。
私は完璧にこなそうと、焦っていたのかもしれません。

フィクションです。

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てみ
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