てるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンへようこそ!Vol,29
2023年6月18日号
こんにちは。
てるる詩の木(うたのき)工房、高良のり子です。
今日は旧暦5月1日、新月です。
先日、糸満の山巓毛(サンティンモー)と呼ばれる
高台の公園で、ハーレー鉦が打ち鳴らされました。
旧暦5月4日の糸満ハーレー(ハーレー船競争)の始まりを告げる鉦で、
この鉦が鳴ると、沖縄では梅雨が明けるといわれています。
今年は4年ぶりの開催ということで
海人の町は賑わうことでしょう。
今回は「温度」です。
最近注目しているものが
「温度」です。
いろいろな場面でとても大切。
朝出汁を引くには、
昆布を水につけて10分ぐらいかけて
90度まで上げます。
取り出してたっぷりの鰹節を入れて、
少し水を足し、
沸騰直前に火を止めます。
鰹節が静かに沈むころ合いをみて
そっと濾します。
昆布は90度を超すと海草臭さと粘りが生じ、
鰹節のうまみが最も出やすいのは90度台。
鰹の風味を出そうと置きすぎると昆布を超して
魚の香りが強くなってしまいます。
出汁を取ったら具を炊いて
味噌は火を止めてから。
すうっと飲めるくらいの温度と塩分が
おいしい。
湯気と一緒に味噌の香りが出るのが良し。
コーヒー豆を挽いて、
ドリッパーに入れるお湯の温度は86度台。
85度台に寄せるか、87度台に寄せるかで
苦くなったり、カラメル香になったりします。
昼間の仕事では
楽器の接着に使う膠(にかわ)を温めるのも
温度管理が欠かせません。
本体も温度を適切にすると、接着力が増します。
塗装には温度・湿度をチェックして、
塗料を配合。
いつも同じ天候とはいかないので、
仕上がりが揃うように
温度に作業を合わせるときもあります。
食べ物、飲み物、また作り物でも
同じ材料を使っても仕上がりの差は
一つには温度が関係しているように思います。
面倒くさいようでも、
温度を温度計でチェックし、
感覚だけに頼らないように、
感覚を鍛えるように
しています。
ただ何となく、ではなくいったいどの温度がよいのか、
良い温度がわかれば、毎回意識的にする感じです。
今回は温度でした。
*今回もてるる詩の木(うたのき)工房メールマガジンを
ご購読いただきありがとうございます。
今日も良い日となりますように。
私たちは沖縄県うるま市で、 楽器を制作する工房です。
2002年より、 厳選した沖縄の木を用い、
手加工で竪琴・ライアーをはじめ
心を込めた手作りの楽器をお届けしています。
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編集後記
空梅雨だといわれていた今年の沖縄ですが
終盤になりやっと梅雨らしくなってきました。
楽器製作作業場を現在建設中。
遅々としてなかなか進まず気ばかり焦りますが、
この雨が「雨降って地固まる」となることを願っています。
(のり子)