ENTPにとってのビジネスと就活
あけましておめでとうという言葉は苦手でございます。今年もよろしくお願いいたします。
僕は、クリスマスに第一志望の二次面接をしたのですが、結果のお預けを食らいながらもやもやする新春を迎えました。
ということで就活シリーズです。下の記事の続きというかアップデート版です。
youtuberが向いているよと言われて困惑しているENTP向けに、自分の転職時の自己分析と社会人での体験を基にして、ENTPにとっての仕事とは何か&軽い就活対策をまとめてみます。
環境変えたがりなENTP
こうした方が面白いのにというアイデアが湧いてきて、同じ環境にとどまっているのが苦手なENTP。長く働いて信頼を得るというより、帰属意識は低く転職したがりな気がする。可能性を追っている時はやる気満々だが、終着点の見えた仕事にはとたんにやる気を失う。しかし、社会人にはそういう仕事が9割。
僕も、仕事においてはこの飽き性との戦いだった。人の作った書類の細かい不整合とか誤字とか、本当につまらないんだよね。SJ型が隅から隅までまじめにチェックしている中で、僕は全体の傾向を見つけたら、まあええんちゃう?ってハンコを押していた。
そこに一ミリも面白さは感じていなかったし、10年も続けてこれた自分は褒めたい所。
僕が公務員をやってこれたのは、公務員にしては創造的な仕事を振られることが多かったからだと思う。細かい作業ではなくく、割と自分の裁量で方針を決め資料を作るような仕事が多かった。自分で方針を決めて文章を書き、説明する事は好きな仕事だったし、そういう能力のお陰で組織に重宝されていたと思う。
最終的に今の部署では、分析したり戦略を考えるのが説明するのが好きなNT型の自分、抜け目ないチェックが得意なSJ型の上司、フッ軽人間関係得意なSP型の部下って感じで、結構バランスよく戦力が整っている。
こういう「悪くない状況」において転職はすべきかということを、一度心理カウンセラーさんに相談したことがある。
その時は、そういう関係性築けている環境は大切にした方が良いよと言われていた。組織にはいろいろな性格タイプが必要だから、自分のタイプが向いている仕事、自分タイプが多いところを志向する必要は必ずしもない。逆に珍しいタイプ故に、大切に扱ってくれるのではないかということだった。
しかし、ちょうど今の瞬間組織に必要とされ、居心地が良かったとしても、自分が30年今と同じことをやっていたいのかという事を感じると、つまりNeを行使してみると、こりゃあ無理だなと心に即答されてしまった。
一般論としては転職しなくても良いかもしれない。しかし、論理じゃなくて素直な心で何をしたいかに従うことにした。
やっぱり素の自分は環境を変えたがりで、転職をしたがりなのである。
SFJの中で働くNTP
転職をするからには良い仕事を見つけたいし、良い仕事を見つけるためには自分が何が得意で、何をしたいかを理解しなければならない。
まず前提として、僕は会社では浮いている。重宝してくれた上司も気軽に声かけてくれないし、同期で仲が良かった筈の奴とも無理しないと会話が成立しないし、相性が良いと思っている部下も僕がいないときのほうが饒舌である。
これは僕が極めて性格が悪いせいという可能性はあるのだが、一旦そうでないものとして分析させてください。
僕の経験的に、周囲の公務員と自分の違いは、やはりNT型であることに由来していた。環境にはSJ型が多く、彼らは細かく具体的な事実関係を重視する。規則に従ってとか抜け目のないチェックとか。自分が個人で責任を負わないように、自分の思考の爪痕というのは可能な限り消すのが特徴だった。
またSF型的な発想としての「同じ酒を飲んだ仲間」みたいな感覚も強く、うわさ話や派閥形成が好き。多くの職員が人事異動のペーパーを一日中熟読する。
僕はというと、SFJの逆のNTPなわけだから、全てが真逆だ。自分の責任や裁量が欲しいし、僕が思考したことは顕示したいし、社内の人間関係とかマジでどうでもいい。まあそういう性格だから理解できず、扱いにくいと思われ、打ち解けてくれないのだろう。
とはいえ、プロジェクト思考、ゼロからの分析、規則を変える、視聴者の気を引くプレゼン、ICT導入、みたいな仕事はお役所にも存在するわけで、僕のような駒はそういう仕事にはめ込むとぴったり使えたようだ。ちゃんと活用してくれた上司の人を見る目は流石だと思う。
実際に僕はこういう仕事にはワクワクして取り組んだ。こういうのがSJ型との違いであり、NT型の強みなのだろう。
NTPの仕事における理想?
少し話は逸れるが、転職するに際して、「あなたにとっての仕事で成し遂げたい理想は?」と言う問いはとても難しかった。生きる目標が宇宙の真理を知ること、みたいな所があるから、研究者とかにならない限り、死生観と仕事がなかなかリンクしないのである。ぶっちゃけ、ゆるゆると稼ぎながら、趣味として月刊Newtonが読めれば幸せみたいなところはある。
できるだけ良い環境で働きたいとか、自分の能力を活かしたい、みたいな卑近な理想はあるけれど、技術を通して人類を幸せにしていきたい、一人でも多くの生きづらさを感じる人を見つけてあげたいみたいな、人生のテーマというべき理想がない。
逆に金!とかワークライフバランス!みたいな割り切った思考という訳でもない。仕事には何か抽象的価値があるものであってほしいのだけれど、その価値が何なのかが内から湧き出てこないのである。
これは問題だな、掲げねば!と思って悩んだけれど、やはり特に思いつかなかった。
(ここは、同じNT型でもNTJはもう少し自分のビジョンや目的がはっきりしているのかもしれない。)
結果、逆にこの中途半端なスタンスは短所ではなく特性の一つだなと思うことにした。これは裏を返すと、自分のこだわりが薄く、クライアントの理想に共感しやすい、という事でもある。共感しやすいという事は、顧客のために全力を出しやすいという特性でもあるわけで。そこは割と、自分の長所として使える気がする。
(ただし、金をもらっても、反社やレントシーカー的な顧客に賛同することはしたくないという矜持はある。そういう部分の倫理的判断基準はしっかり持ったうえで、自分で判断できる環境は欲しいかもしれない。)
NT型にとっての会社とキャリア
人間だれしも、自分の強みが人の役に立った時に喜びを感じるだろう。同僚たちが、仲間に褒められたり共感している時に喜んでいた時のように、NT型にもやる気スイッチがある。
NT型の強みは分析とアイデアだ。物事を分析し、仮説を立て、立証し、していく一連の流れを愛する。
そう考えるとNT型が好きなことは、ビジネスの本質的な部分とかなり親和性が高い。ビジネスは、思考や戦略とプロジェクトをリンクし、現実に反映させて、お金としてリターンに変換していく営みだから。
会社とは、そんなNT型のやりたいことを、会社の予算において実行できる素晴らしい場所だ。それもお金をもらいながら。自分のアイデアや思考能力、統率力等の能力を試せる場として、会社を活用できると良い。
恩義とか仲間みたいな昭和的な組織の歯車としての会社にとって自分ではなくて、自分のキャリアをいかに上げていくかという、飛び石みたいなものとしての自分にとっての会社という意識で捉えられるとよいかもしれない。自分育成ゲームみたいな感じで。
・・・というのが僕のやっとたどり着いた結論だけれど、今の就活生の方がそういう事はしっかり認識していそう。欧米的キャリア論も浸透して、現代となっては当り前じゃね?みたいな話だし。
とはいえ、NTJはともかくNTPは一定数怠惰なので、そういう人らに刺されば良いなと思って恥を忍んで書いております。
ENTPに向いている仕事
ENTPに向いている仕事はyoutuberです!とキャラ立ち半分で言われてしまうと、当の我々としては困惑する。遊びでENTPやってるんちゃうぞと。なので、どういう条件を満たすから向いているのかを語るべきだろう。
僕が分析した、NT型に向いている仕事の大枠は以下の通りだ。
1.抽象的で頭を使う仕事
2.裁量と責任を自分で負える仕事
3.ゼロから1を作る仕事
ここにENTPのEPの性質も含めると、以下の要件が加わる。
4.案件の種類が多様な仕事
5.人とのコミュニケーションや人前に立つことが多い仕事
youtuberとか起業家はまあ確かにこれらは1~5の条件を満たしていると思う。自分で頭を使って戦略を考え、顧客や視聴者のリアクションを探りながら自己ブランドを展開していくわけだから、総合的にENTPに向いている。
とはいえ、いきなり起業するほどの勇気や勤勉性がある人はごく一部だと思うから、サラリーマンではどうかと言う話になる。職種としては、やはりコンサルは①~⑤のすべてを満たしている仕事だろう。先述した「顧客のために働く」という目的意識も相性が良い。
ただ、コンサルのポストもそこまで多い訳じゃないし、何より激務だ。
とすると実際、別に完璧な仕事でなくても、ポストや社風の中で、①~⑤がどの程度満たせそうな仕事ができるかを分析していけば良い。例えば、営業の中でも、ルートややり方が細かく決まっていたら⑤しか満たさない仕事だけど、プレゼンの仕方やプラン設定などを自分で考えて設定できたり、多様な商品を紹介できるポジションなら、①②④⑤は満たして活躍ができる。
ということで、表面的な部分ではなく、より仕事の実像にフォーカスしてポストを選んでいくと良いのではないかと思う。
ENTPが面接でアピールすべき能力
まず前提として、ENTPは面接とグループディスカッションが得意すぎる。これは、自分が大学三年生の時に知っておきたかった。当時はコミュ障気味で自分が面接できるなんて想像だにしていなかったから。なので、ENTPで苦手意識がある人がいたら、自分には伸びしろしかないとポジティブにとらえてほしい。
面接においてアピールすべきポイントは、自分の得意な能力を活かせたこと、かつ自分にとって自然なことだ。そういうポイントであれば、自然に魅力を伝えられるし、面接官に掘り下げ質問をされても、永遠にラリーができる。
ENTPにとっての社会での希少価値は、EP型の性質というより、NT型としていかに能力を発揮してこれたかだ。いかに自分独自で考え、アイデアとして具体化してきたかを、自分の思考軸も含めて語れるようにしておきたい。
次点として、ENPの特長であるコミュニケーション能力も挙げて良いかもしれない。会社としては扱いやすい人材だから。バイアスなく公平に人と関わっていけるのも我々の長所である。
自分の場合は、やってきた仕事の中でも上記のNT的、ENP的な事柄を纏めて、下のような事を自己アピールにした。
クライアントの話を聞きだしながら、相手も理解していなかった課題を言語化し、議論して、方針を提供することが得意だと考えています。
また議論の中では、感情や立場に配慮しつつも合理的に決定することで、チームをまとめるように心がけています。
ENTPとしての長所×自分の今までやってきた実績×目指している職種に求められる能力
この3つの交点が自分のアピールポイントであり、これをいかに上手に伝えていくかという戦略を纏めるのが、就活対策となる。
ということで、ちょっと偉そうな感じになったけれど、自分の転職における自己分析と戦略について言語化してみました。
あー、内定通知ほしい…。