成果を引き出すタスク管理術_by_sugimoto

成果を引き出すタスク管理術 - 失敗する原因と解決 #Zaim

「上手くいかない」

すごくがんばってるのに、なぜか上手くいかない。

やることはたくさんあるのに、何からやっていいのか、わからない。
ただモヤモヤ時間だけが過ぎていく、サービス開発最大の壁。

これを何度も繰り返してわかったことは

上手くいかないときは、そもそも「何をやったのか」を把握できていないことが多い、ということ。

よく言われることですが、PDCA は現状把握からはじまります。適切にタスク管理すれば、現状把握ができるので、「失敗する原因」を特定しやすくなります。「失敗する原因」がわかれば、あとは、改善策を考えて粛々と PDCA を回すだけ。

成果を継続的にあげるには、タスク管理は必須。
今回は、ぼくが所属する Zaim  デザインチームのタスク管理について書いてみたいと思います。

ちなみに
Zaim のデザインチームは、データ検証 〜 仮説立案 〜 UI/UX への落とし込み、と広くやることが多いです。デザイン × データ視点で改善案を出していきます。KPI にもコミットします。そして、デザインに集中するために、タスクはできるだけ、ルーチン化をすすめてます。

***

目次
1. 失敗する三つの原因
・戦略の欠如
・量の欠如
・質の欠如
2. Zaim デザインチームのタスク管理術
・シミュレーション
・戦略/戦術をプロジェクト化
・タスクに分解
・タスクの実行
・振り返る
3. おわりに
・まとめ
・おわりのおわりに

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1. 失敗する三つの原因

ぼくの経験だと、失敗はだいたい以下の三つに分類できます。

戦略の欠如

そもそも戦略の定義ができていない、もしくは、見当違いなことをしているケース。発生ベースで行動していると、よく陥ります。目標が曖昧なままやってるケース、意外と多い気がします。戦略をタスクまでブレイクダウンしていないと、「やるべきこと / やらなくていいこと」が見えないので、たくさんタスク消化したけど成果がでない、という残念な結果になりがちです。タスク管理は「やらないこと」を決める作業でもあります。

解決
KPI ツリーを作成して、数値をもとにシミュレーションすると、目標達成の確度はぐんと上がります戦略 → 戦術 → タスクへのブレイクダウンが大切です。

量の欠如

やろうとしたことができなかった、もしくは、そもそも施策の数が足りなかったケース。どちらのパターンも、「タスク管理してない = 実行計画がない」が原因。

解決
最初にタスクをすべて洗い出して、プロセスを見える化する。
そして、タスク消化しながら、非効率なプロセスを少しづつ最適化して、改善サイクルを短くしていく。そうすると、次第に消化できるタスクの絶対量が増えていく。

質の欠如

計画したことは全部やりきった戦略も間違ってない。でも、成果がでなかったケース。これは、単純に UI/UX やカイゼンのノウハウが足りてない場合と「継続率」のような影響要素の多い目標のみ掲げた場合に陥ります。

解決
KPI はできる限り分解したほうがいいです。
たとえば、Zaim の場合、「継続率」は「登録から 24 時間以内の記録率」のような、対策 + 検証しやすい、いつくかの指標に分解して、PDCA をまわします。
ただ、それでも難しいので、プロセスを最適化して、施策数を最大化する = たくさん挑戦できる状態を作る、が大切です。

***

2. Zaim デザインチームのタスク管理術

実際に、Zaim  デザインチーム はどんなタスク管理をしているのか。

シミュレーションから始める

Zaim では中長期の目標をざっくり立てたら、まず本当に達成できるのか数値をもとにシミュレーションします。

具体的には
1. KGI を KPI ツリーに分解する
2. KPI ごとにやれそうな施策をたくさん書き出す
3. 効果のありそうな施策をピックアップ(直感とブランド観点)
4. 実施時の伸びしろをそれぞれシミュレーション(データをもとに)
5. 優先度の高い施策をスケジュール配置する

戦略と戦術へ分解

施策は Asana というタスク管理ツールに「プロジェクト」として登録していきます。このとき、戦略 / 戦術 / タスクの構造を必ず維持できるようにしています。毎日タスク消化するときに「何を実現するためのタスクか」意識しやすくするためです。目的達成に不要なタスクはやらない、を目指します。

プロジェクトの運用
戦略レイヤー
色付きのプロジェクト。施策アイデアをどんどん入れていくアイデア用のプロジェクト。整理は GTD というやり方でやってます。Asana のカスタムフィールドはめちゃくちゃ便利です。有料ですが、おすすめ。

戦術レイヤー
たとえば、新規獲得施策 → Google Play ストアのスクショをリニューアルを別途プロジェクト化。実行用のプロジェクト。後述のテンプレ機能をもとに担当者へタスクを割り振ります。

タスクへ分解

タスクは極力ルーチン化できるよう、テンプレ化します。Zaim デザインチームでは、Asana のテンプレート機能を使っています。テンプレート機能を使えば、タスク入力の手間も減りますし、プロセスが見える化されて見通しも立てやすくなります。

タスクをアサイン
テンプレをもとに、「新規登録 UI のカイゼン」など実行用のプロジェクトを作成します。

タスクの実行

Zaim のコミュニケーションは、ほぼ Slack と Asana です。タスク依頼のときは、ちゃんと共通認識をもてるよう、ざっくりタスク依頼のルールを決めています。

たとえば、
・タスク名は「〜する」の動詞形にする
・タスクの説明には「何をやるか」「なぜやるか」を記載する
必ず締切をつける(いつでもいいよ、は絶対やらないタスクになる)
・タスクは必ず Asana で管理

タスク管理が面倒そうですが、Zaim は MTG がほとんどないので、わりとストレスはないです。意外と、話すより書いたほうが早く正確に意思伝達できたりもします。あと、そこまで厳格なルール化はしてません。メンバー間で上手くコミュニケーションできればいいので。デザインチームのやり方、開発チームのやり方、と Asana の方言が生まれてます。

ちなみに、Asana のタイムラインはおすすめ。簡単に、ざっくりガントチャートが作れます。

振り返り

一番大切ですね。

戦略の振り返り
クォーターや半期ごとに成果を評価。シミュレーションからどれくらい乖離があるか。量と質が達成している、が前提。

量の振り返り
当初の予定から遅延がないかチェック。
Asana のタイムラインとシミュレーションのギャップをチェック。意図的ではないズレは課題。なぜズレたか、を開発チームも含めてみんなで振り返る。Asana にタスクログがあるので、どのプロセスが遅延したか明確にわかる

質の振り返り
施策は必ずデータ検証します。そのため、開発チームに分析用のイベントを必ず firebase で実装してもらってます。失敗した場合も、目標と現実のギャップを測定して、次に活かします

***

3. おわりに

まとめ - 成果を引き出すタスク管理術

ざっくりまとめると、こんなイメージです。

失敗する原因を把握する
・戦略の欠如
・量の欠如
・質の欠如
戦略 → 戦術 → タスクへ分解する
・シミュレーションは必須
・戦術 〜 タスクの構造を維持
・プロセスのルーチン化
・運用ルールは決める(でもざっくり)
振り返りを必ずやる
・戦略、量、質それぞれの検証
・失敗しても次に活かす努力をする

おわりのおわりに

タスク管理は、日々の仕事をより価値のあるものにするためのツール。
やることを忘れないためのメモじゃないです。

「世界は誰かの仕事でできている」 

ぼくは、このコピーが好きです。
みんな、毎日、タスクをこなして、世界を作ってるはず。小難しいことをだらだら描きましたが、そのためのタスク管理だと思ってます。忘れないようにしたいです。

ということで、

何が言いたいかというと、、

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ではでは、

最後まで読んでくれてありがとうございました!


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