成果を引き出すタスク管理術 - 失敗する原因と解決 #Zaim
「上手くいかない」
すごくがんばってるのに、なぜか上手くいかない。
やることはたくさんあるのに、何からやっていいのか、わからない。
ただモヤモヤと時間だけが過ぎていく、サービス開発最大の壁。
これを何度も繰り返してわかったことは
上手くいかないときは、そもそも「何をやったのか」を把握できていないことが多い、ということ。
よく言われることですが、PDCA は現状把握からはじまります。適切にタスク管理すれば、現状把握ができるので、「失敗する原因」を特定しやすくなります。「失敗する原因」がわかれば、あとは、改善策を考えて粛々と PDCA を回すだけ。
成果を継続的にあげるには、タスク管理は必須。
今回は、ぼくが所属する Zaim デザインチームのタスク管理について書いてみたいと思います。
ちなみに
Zaim のデザインチームは、データ検証 〜 仮説立案 〜 UI/UX への落とし込み、と広くやることが多いです。デザイン × データ視点で改善案を出していきます。KPI にもコミットします。そして、デザインに集中するために、タスクはできるだけ、ルーチン化をすすめてます。
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目次
1. 失敗する三つの原因
・戦略の欠如
・量の欠如
・質の欠如
2. Zaim デザインチームのタスク管理術
・シミュレーション
・戦略/戦術をプロジェクト化
・タスクに分解
・タスクの実行
・振り返る
3. おわりに
・まとめ
・おわりのおわりに
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1. 失敗する三つの原因
ぼくの経験だと、失敗はだいたい以下の三つに分類できます。
戦略の欠如
そもそも戦略の定義ができていない、もしくは、見当違いなことをしているケース。発生ベースで行動していると、よく陥ります。目標が曖昧なままやってるケース、意外と多い気がします。戦略をタスクまでブレイクダウンしていないと、「やるべきこと / やらなくていいこと」が見えないので、たくさんタスク消化したけど成果がでない、という残念な結果になりがちです。タスク管理は「やらないこと」を決める作業でもあります。
解決
KPI ツリーを作成して、数値をもとにシミュレーションすると、目標達成の確度はぐんと上がります。戦略 → 戦術 → タスクへのブレイクダウンが大切です。
量の欠如
やろうとしたことができなかった、もしくは、そもそも施策の数が足りなかったケース。どちらのパターンも、「タスク管理してない = 実行計画がない」が原因。
解決
最初にタスクをすべて洗い出して、プロセスを見える化する。
そして、タスク消化しながら、非効率なプロセスを少しづつ最適化して、改善サイクルを短くしていく。そうすると、次第に消化できるタスクの絶対量が増えていく。
質の欠如
計画したことは全部やりきった。戦略も間違ってない。でも、成果がでなかったケース。これは、単純に UI/UX やカイゼンのノウハウが足りてない場合と「継続率」のような影響要素の多い目標のみ掲げた場合に陥ります。
解決
KPI はできる限り分解したほうがいいです。
たとえば、Zaim の場合、「継続率」は「登録から 24 時間以内の記録率」のような、対策 + 検証しやすい、いつくかの指標に分解して、PDCA をまわします。
ただ、それでも難しいので、プロセスを最適化して、施策数を最大化する = たくさん挑戦できる状態を作る、が大切です。
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2. Zaim デザインチームのタスク管理術
実際に、Zaim デザインチーム はどんなタスク管理をしているのか。
シミュレーションから始める
Zaim では中長期の目標をざっくり立てたら、まず本当に達成できるのか、数値をもとにシミュレーションします。
具体的には
1. KGI を KPI ツリーに分解する
2. KPI ごとにやれそうな施策をたくさん書き出す
3. 効果のありそうな施策をピックアップ(直感とブランド観点)
4. 実施時の伸びしろをそれぞれシミュレーション(データをもとに)
5. 優先度の高い施策をスケジュール配置する
戦略と戦術へ分解
施策は Asana というタスク管理ツールに「プロジェクト」として登録していきます。このとき、戦略 / 戦術 / タスクの構造を必ず維持できるようにしています。毎日タスク消化するときに「何を実現するためのタスクか」を意識しやすくするためです。目的達成に不要なタスクはやらない、を目指します。
プロジェクトの運用
戦略レイヤー
色付きのプロジェクト。施策アイデアをどんどん入れていくアイデア用のプロジェクト。整理は GTD というやり方でやってます。Asana のカスタムフィールドはめちゃくちゃ便利です。有料ですが、おすすめ。
戦術レイヤー
たとえば、新規獲得施策 → Google Play ストアのスクショをリニューアルを別途プロジェクト化。実行用のプロジェクト。後述のテンプレ機能をもとに担当者へタスクを割り振ります。
タスクへ分解
タスクは極力ルーチン化できるよう、テンプレ化します。Zaim デザインチームでは、Asana のテンプレート機能を使っています。テンプレート機能を使えば、タスク入力の手間も減りますし、プロセスが見える化されて見通しも立てやすくなります。
タスクをアサイン
テンプレをもとに、「新規登録 UI のカイゼン」など実行用のプロジェクトを作成します。
タスクの実行
Zaim のコミュニケーションは、ほぼ Slack と Asana です。タスク依頼のときは、ちゃんと共通認識をもてるよう、ざっくりタスク依頼のルールを決めています。
たとえば、
・タスク名は「〜する」の動詞形にする
・タスクの説明には「何をやるか」「なぜやるか」を記載する
・必ず締切をつける(いつでもいいよ、は絶対やらないタスクになる)
・タスクは必ず Asana で管理
タスク管理が面倒そうですが、Zaim は MTG がほとんどないので、わりとストレスはないです。意外と、話すより書いたほうが早く正確に意思伝達できたりもします。あと、そこまで厳格なルール化はしてません。メンバー間で上手くコミュニケーションできればいいので。デザインチームのやり方、開発チームのやり方、と Asana の方言が生まれてます。
ちなみに、Asana のタイムラインはおすすめ。簡単に、ざっくりガントチャートが作れます。
振り返り
一番大切ですね。
戦略の振り返り
クォーターや半期ごとに成果を評価。シミュレーションからどれくらい乖離があるか。量と質が達成している、が前提。
量の振り返り
当初の予定から遅延がないかチェック。
Asana のタイムラインとシミュレーションのギャップをチェック。意図的ではないズレは課題。なぜズレたか、を開発チームも含めてみんなで振り返る。Asana にタスクログがあるので、どのプロセスが遅延したか明確にわかる。
質の振り返り
施策は必ずデータ検証します。そのため、開発チームに分析用のイベントを必ず firebase で実装してもらってます。失敗した場合も、目標と現実のギャップを測定して、次に活かします。
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3. おわりに
まとめ - 成果を引き出すタスク管理術
ざっくりまとめると、こんなイメージです。
失敗する原因を把握する
・戦略の欠如
・量の欠如
・質の欠如
戦略 → 戦術 → タスクへ分解する
・シミュレーションは必須
・戦術 〜 タスクの構造を維持
・プロセスのルーチン化
・運用ルールは決める(でもざっくり)
振り返りを必ずやる
・戦略、量、質それぞれの検証
・失敗しても次に活かす努力をする
おわりのおわりに
タスク管理は、日々の仕事をより価値のあるものにするためのツール。
やることを忘れないためのメモじゃないです。
「世界は誰かの仕事でできている」
ぼくは、このコピーが好きです。
みんな、毎日、タスクをこなして、世界を作ってるはず。小難しいことをだらだら描きましたが、そのためのタスク管理だと思ってます。忘れないようにしたいです。
ということで、
何が言いたいかというと、、
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