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FUNDINNOから「プロダクトプレイスメント」×「テレビ通販」:「これぽち」のマーケティングトレース②
1.『FUNDINNO』とは?【株式投資型クラウドファンディング】
寄付型クラウドファンディングとは、あるプロジェクトに対して支援者がお金を寄付をする仕組みのクラウドファンディングで、リターンとして商品やサービスは基本的に発生しません。
購入型クラウドファンディングとは、あるプロジェクトに対して支援者(ファン)がお金を出資をする仕組みのクラウドファンディングで、出資を行うことにより利用者側(支援者側)は商品やグッズ、サービスを代わりに得ること。
融資型クラウドファンディングとは、資産運用したい個人(投資家)から小口の資金を集め、それを大口化して借り手企業に融資する仕組みのクラウドファンディング。
投資型(株式投資型)クラウドファンディングとは、企業が資金調達の方法として、未公開株を提供する代わりに資金を募る仕組みのクラウドファンディング。
「FUNDINNO」(ファンディーノ)は、株式会社日本クラウドキャピタルが運営する日本初の株式型クラウドファンディングサービスです。
「家計から非上場企業へ直接投資が出来る機会が少ない」
「非上場企業への投資ルートはベンチャーキャピタルからの出資など限定されている」という問題を背景に、
資金調達を行いたい未上場企業(中小企業やベンチャー企業など)とそこに投資したい投資家をマッチングするプラットフォームとして機能しています。
投資家は一口10万円程度から未上場企業に投資し、株主となることができます。ただ、IPOやM&Aするまで株式は売却ができず、投資家の1社に対する年間投資額の上限は50万円という制約は存在します。
2.「これポチ」のマーケティングトレース
今回は、そのFundinnoで募集されているプロジェクトの中でも個人的に面白いと思った「これポチ」について、マーケティングトレースしてみました。
「これポチ」とは、テレビドラマに登場する商品やサービスをユーザーがリアルタイムで購入できる、テレビとECの連動型プロダクトプレイスメントサービスです。
みなさんもドラマを見ていて「このいかした服のブランドは何だろう?」(自分の場合はどちらかというと、「今流れているこのBGMや歌手は誰だろう?」という音楽の興味の方が湧きがちですがw)という経験はあると思います。そうしたテレビを見ている時間を、新しいショッピング体験の時間に変えてしまうのが、このプロジェクトなのです。ドラマであれば、家具、服飾デザイン、アクセサリーすべてが広告枠になります。
テレビの未来を変える!テレビ連動型ECアプリ「これポチ」
「当アプリは、テレビドラマに登場する商品やサービスをユーザーがリアルタイムで購入できる、テレビとECの連動型プロダクトプレイスメントサービスです。」(Fundinnoより引用)
「ドラマを観ながら実際に作中で使われている服や小物が手に入る」というのは、新しいショッピング体験を創出します。
Googleがマイクロモーメントを提唱しているように、家庭での可処分時間の奪い合いが熾烈化している昨今において、ドラマに娯楽以外の意義を見いだすのは面白い試みであるように感じます。
また、テレビ局にとっても主に3つ「視聴率回復の機会」「番組制作費の削減」(スポンサーから商品などを提供してもらえることから、制作費の削減に繋げることができる)「新たな収益源」(「これポチ」を通して商品が購入された場合、テレビ局にその数%が還元される仕組みを構築)のベネフィットがあります。
【4C分析】
・顧客価値(Customer Value)
自身の可処分時間を減らさずに買い物が楽しめる。自身とファッション嗜好の合う人の服装や小道具を探さずに、そのまま購入することができる。
・顧客にとっての経費(Cost)
娯楽に興じながらのアプリ操作を必要とし、また基本的にあとで見返すことが出来ない放送であること。
・顧客利便性(Convenience)
店舗に行かなくともデジタル上で購入できる
・顧客とのコミュニケーション(Communication)
アプリを通したコミュニケーション
3.もしCMOだったら
「これぽち」というサービスは、現在中国で伸びている個人(一介の販売員さんやインフルエンサー)によるライブコマースがマス向けコンテンツで行われている、とも解釈することができます。ただ、ここで問題となってくるのはマス向けだからこそ、自身とマッチするかわからないということです。
そこで、提案したいのが
「これぽち」ショップ(リアル店舗:試着試用のみ)の開設
になります。やはり、アパレル業界はオフラインでの顧客接点をどのように定義するか、によってブランド体験価値が大きく異なってくるように思います。また、服飾・アクセサリーというのは実物を確かめることにより、顧客に具体的なイメージを創出します。
さらに、展示兼試着場としてのこれポチショップの開設は、広告商品をコンテンツに惹かれたファンのコミュニティ広場になるだけでなく、コンテンツに出てきたシーンを追体験できる場にもなります。
このように、オフラインとオンラインで「これポチ」を通した購買体験をデザインすることで総合的に顧客価値を高められるのではないかと考えました。
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